この言葉は1996年9月号の音楽雑誌『PLAYER』の
小倉博和さんの特集記事の中から抜粋させていただきました。
この記事の中にはもうひとつ、
小倉さんのギターへの信念を表現する言葉が・・・。
『私たちの音楽は、誰かが聴いてくれないと成立しないから、
とにかく質の良いものを作りたいですね。料理人が食べる人がいることを前提として
料理を作るのと一緒ですよ』
『ギタリスト小倉博和』のこだわりとライブでの魅力を
このページではお伝えできればと思います。


 小倉博和さん プロフィール

小倉博和(おぐら ひろかず) 1960年1月28日香川県高松市生まれ。
 
超人気セッションギタリスト・スタジオミュージシャン・作曲家・アレンジャー・サウンドプロデューサー。

1987年バンド『アイリーンフォーリーン』のギタリストとして参加。
解散後スタジオミュージシャン・セッションギタリストとして活躍。
渋谷にある『キャロット・スタジオ』で音楽製作をしていたときに、
小倉さんの噂を聞きつけて訪れた、桑田佳祐氏に
見出され映画『稲村ジェーン』のサントラ盤製作に参加。
ついでに映画にも役者(ギタリスト役)として出演。
1991年桑田佳祐氏のライブ、
『アコースティックレボリュージョン』で
意気投合した佐橋佳幸氏と『山弦』を結成。

現在、佐橋さんと並ぶ日本で一番忙しい、超売れっ子セッションギタリスト・スタジオミュージシャン・アレンジャー・作曲家・サウンドプロデューサーとして多方面で活躍。


 2005年9月14日(水)『村田陽一 HOOK UP』調布GINZ

【メンバー】
村田陽一(Tb・バンマス)
小倉博和(G)
小松秀行(B)
佐野康夫(Ds)
小野塚晃(Pf/B-3)
石成正人(G)

【オグちゃんの使用ギター】
■YAMAHA サイレントギター/SLG-100N(クラシック・ギターモデル/ナイロン弦)
■白のデッド・ベアのシールが貼られているエレキ・ギター

【セットリスト】
1ST SET(開演20:05ごろ)
1)ストーン・フリー(ジミ・ヘンドリックス)
2)牛肉と私(ビーフ・ミー・スタッフ?)(村田さんのオリジナル)
3)テーマ(デビット・サンボーン&マーカスミラー)
4)レット・ミー・グルーヴ(村田さんのオリジナル)
5)イット・ノーティス・トゥルー(村田さんのオリジナル)
6)コラージュ(村田さんのオリジナル)

2ND SET(開演21:40ごろ)
7)ア・チェンジ・オブ・カラーズ(村田さんのオリジナル)
8)エブリバディ(村田さんのオリジナル)
9)NYU(村田さんのオリジナル)
10)チェイン・リアクション(ジョー・サンプル&マイケル・フランクス)
11)ホエン・ユー・リーヴ(村田さんのオリジナル)
12)ラン・フォー・カバー(マーカス・ミラー)

アンコール
★ツー・オブ・ウッドペッカーズ(村田さんのオリジナル)
(終演23:10ごろ)


夏の名残の熱を感じる9月。でも朝夕の空気はもうすでに秋の気配だ。
9月14日、今日はいよいよ待ちに待った『村田陽一 HOOK UP』の日。去年もこの調布のJAZZライブハウス『GINZ』で一度だけ行われた『HOOK UP』初めてのライブハウスで道もわからず、開演ギリギリに汗だくでたどり着いた想い出がある。
開演は19:45と書いてあったため、かなり余裕の気分で京王線調布の駅から大通りを歩く。歩いて10分ほどの線路沿いにある雰囲気のあるジャズハウス。今日のおぐちゃんのステージはここです。
はやる気持ちで地下への階段を降りていくと、入り口には行列が出来てる。店内の席はほとんど埋め尽くされ、壁際に立ち見の人もちらほら。まだ開演までしばらく時間があるというのに、すごいな。
ライブの告知が出た直後くらいに予約入れておいたので席は用意していただいていました。どの席なのだろうか。テーブルに名前を書いたメモが貼ってある。
こんなに近くで村田さんやおぐちゃんの演奏を聴けるなんて、毎回『HOOK UP』のときに夢のように思ってしまう。
村田陽一さんがライブハウスでのセッションをたくさんやってくださるおかげで、いつもは武道館とかパシフィコ横浜とか、とてつもないオオバコで遠くて小さくしか見えないおぐちゃんがこんな等身大で見れるのだから・・・考えて見れば、大きな箱ではミュージシャンの表情も感情の変化もリアルタイムで感じることは出来ない。
村田さんのライブのおかげでおぐちゃんのミュージシャンとしての魅力を身近に感じることが出来る。
村田さんのライブに行くたびに音楽の楽しみ方をたくさん教えてもらっているような気がしている。

『SOLID BRASS』では村田さんとメンバーの方々の一糸乱れぬジャスト感とブラス&ドラムスの織りなすダイナミックな音の渦、そしてミュージシャンの方々のソロではライブでしか味わえないスーパープレイを・・・。
『村田陽一&小倉博和』では、お二人の根底にある音楽、ジャンルを軽々と乗り越えて活躍するお二人のセッションはそのルーツを垣間見ることが出来たみたいで私的にはお宝のライブだった。

目の前で名うてのミュージシャンたちのスーパープレイが、リアルタイムで聴ける!こんな幸せな瞬間はありません。

開演を待つ間、おぐちゃんのスタンバイギターを見ていました。
藤本くんがおぐちゃんの立ち位置で一生懸命セッティングをしています。黙々と作業する藤本くんを見ていると早くギタリスト藤本くんのステージが見たいなと思います。
近々女性アーティストのライブでギタリストとして参加するそうです。絶対に見に行かなくちゃ。そしておぐちゃんと藤本くんの師弟ライブもいつかは聴きたい。きっとほんとに近い将来だよね。がんばってね!藤本くんって!いつも思う。

今日はゼマもレスポールもありません。黒のフレームのヤマハのサイレントギター(GUT)とデッドベアのシールが貼られた白のエレキ。
おぐちゃんの立ち位置はステージ左側の前方、センターが村田さんで、右サイドはギターの石成さんの立ち位置のようです。
石成さんの立ち位置の壁にはサイケデリズムさんのHPでみた、黒のテレキャスタイプのエレキが立てかけてあります。
先日サイケさんに遊びに行ったときに、スタッフの方から石成さんのギターの話は聞いていて、ジャズの現場でそのギターがどれだけの威力を発揮するのか実際聴いてみたいね、と話していたばかりでした。今日は存分に聴けそうです。

ライブが始まる前のこの華やかな緊張感と期待感。村田さんとおぐちゃんは楽屋(というか奥まったテーブル席)にお二人並んで座り、お客様たち(観客)と談笑しています。こんな和やかなライブ前の風景っていいよね。おぐちゃんも村田さんもくつろいだ表情、これがおぐちゃんの人柄だな。だからおぐちゃんの周りにはいつも素敵な人がいっぱいなのかもしれない。

20時を過ぎた頃、いよいよ開演です。
メンバーが登場。メンバーを迎える拍手の中店内を見渡してみると・・・え〜〜?こんなにいつの間に人が入ってきたの?(大汗)テーブル席はもちろん満席、壁際にずら〜っと立ち見の人が並び、客席の後ろもびっしり。まじっすか?去年のGINZの『HOOK UP』の1.5倍は人が入っていると見た!
入り口のところ(おぐちゃんが一番見える場所です)にも立ち見の人がぎっしりです。びっくりした〜。
とにかく今日のGINZは超満員の大盛況。
凄いよなぁ、村田さんの『HOOK UP』は超人気のセッションなのだ(でも、こんなたくさんの人たちとワイワイ見れるのってうれしいよね。ライブは盛りあがらないと!)

GINZの特徴的なところはステージが客席よりも2メートルくらい低くなっているところ。ステージは半円形でそしてそのステージを囲むように客席があり、さらにメインフロア(正面)からも見ることが出来ます。とても見やすい構造です。
前回はおぐちゃんが後方左側で(今回の小野塚さんの場所)私は運良くその上の部分に座らせていただいたので、村田さんは後ろ姿だけでしたが、おぐちゃんの横顔(!)の勇姿はばっちり。初めてのライブハウスでおぐちゃんを近くで、見ることが出来たため、GINZはお気に入りのライブハウスになってしまったのでした。GINZはスタッフの方の接客もとても感じがいいのです。予約の電話をしたときからとても丁寧で親切な応対をしてくださるし、しかも当日の接客もフレンドリーで自然。

おぐちゃんが村田さんの左隣にスタンバイしました。なんと椅子があります。座って弾くのかな?(意外)
おぐちゃんの今日のファッションは黒のTシャツをインナーにして、白いしましまのシャツ(わざとよれっと着ている感じ)麻の白いパンツ。ブラウンのショートブーツ、デニムのキャスケットをかぶっています。センスがいいです。おぐちゃんには爽やかな色が似合います。いつものピック&エダマメ(ハバネロ?)のチョーカーもしています。

おぐちゃんが椅子に座り、まずYAMAHAのサイレント・ギターを抱えました。GUTタイプのエレアコです。
村田さんがMCのマイクを持ちました。大きな拍手が沸きあがります。
むら『お待たせしました、『HOOK UP』今日は全員揃っています。全員出席です。なかなかない状態です。今日は最後までゆっくりしていって下さい』(大拍手)
今日の村田さんはまさにクール・ビズ。ダークブルーのシャツにジーンズでカジュアルです。でもさすがにアーティスト、とっても似合っています。

1)ストーン・フリー(ジミ・ヘンドリックス)
●おぐちゃんの使用ギター:YAMAHA サイレントギター/SLG-100N

いつもは真っ直ぐに立って演奏する村田さんですが、今日はなぜか少しひざを曲げて、時折りツイストするみたいにスイングしてる。オーケストラでは絶対見れないカジュアルな村田さん。今日は1曲目からファンキーでノリノリ。いい感じでスタートしました!楽しみだな〜(^^♪
村田さんのソロ

石成さんのソロ
黒のテレキャスタイプのエレキはサイケデリズムさんから話を聞いていた噂のギター。
こんどサイケさんに遊びに行った時に(うちの愛器トンガリくんこと、taylor512Cをメンテしてもらいに近々行きます)その音の感想をしっかり報告するために(笑)マジで真剣に聴きました。低音がものすごく心地いい!特に低域〜中域にかけての安定感は恐るべし!石成さんの雰囲気に合うギターだ。ルックスも、もちろん音も。
石成さんのこの曲のソロはものすごい疾走感。会場を一瞬にして圧倒するような大迫力の名演。石成ギターの独壇場です。ビックリした。
1年前ここで石成さんの演奏を聞かせていただいたときとはまさに別人。目を見張るばかりの成長ぶりです。凄いギタリストの方が出てきたなあと思いました。
おぐちゃんも石成さんに合わせながら、『お前、やるなあ(^.^)』って感じの優しい笑顔で見守ってる。こういう優しさがおぐちゃんだな(^^)v
おぐちゃんと石成さんのWギターはやっぱり音の厚みが違います。1曲目から聞き応え十分。今日の『HOOK UP』はマジで凄そうです。

小野塚さんのソロ
いつもながらのノリノリのソロ。本当にその手さばきには毎回見とれてしまう。天才的なリズム感は同世代の私としてもなんともうらやましい限り。
何で同じ時代を生きてて、こんなにジャズのリズムが身についているのか?

『村田陽一 HOOK UP』独特のリズム感(ジャスト感、アウト感も含めて・・・非常に感覚的なものですが)、うねり(グルーヴ感かな?)これがしっくりとくるのでやっぱり村田さんの『HOOK UP』と『SOLID BRASS』は特別大好きなライブです。

会場を一気に盛り上げたまま1曲目が終了。スンゴイ(大汗)
むら『パチンコで言うと、玉が出っぱなしというような曲ですね』う〜ん、まさにそのとおりです。
おぐ『あはっ!出っぱなし・・・』
むら『次にお送りする曲は、”牛肉と私”という曲を。タイトルを小松くんが考えてくれました(笑)
小松『いいっすよね?バッチリっすよね?』
おぐ『バッチリだよ、アハッ(^^)v』そ、そうかな^_^;

2)牛肉と私(ビーフ・ミー・スタッフ)(村田さんのオリジナル)
●おぐちゃんの使用ギター:YAMAHA サイレントギター/SLG-100N
村田さんの軽快なソロから始まる、ミドルテンポの曲。まだ新曲の方。
村田さんの大らかなトロンボーンの音色。
ノッているときのこの音は、すべての楽器がとってかかってもその真ん中で大黒柱のように響いている。今日の村田さんの演奏はまさしくその大黒柱のような安定感のあるもの。聴いててほんとに心地よい。さすがだ。

小野塚さんのソロ
軽快に突っ走る小野塚さんのKeyにおぐちゃんが短めのフレーズを挟み込む。いろんな切り口のあるユーモアとアイデアに富んだフレーズの数々。まるで音で小野塚さんのと戯れているようにも聞こえる。
おぐちゃんのこの演奏はアドリブ?それとも、もともとのアレンジなの?多種多様なおぐちゃんの引き出しからぽんぽん飛び出す音たちにはビックリ。セッション(バンド)の醍醐味のひとつが楽器同士の絡みあうこと。思いがけない融合が聞けた時は嬉しくてしょうがない。

むら『”牛肉と私"という曲でした(爆笑)タイトル凄いねやっぱり(笑)楽しんでます?ちゃんと?』(大拍手)
むら『今日は本当に決め事もあんまりなく、楽しくやっていきたいと思います。ここは一段(客席より)下がっているから、そちら(観客)の熱が伝わらず、こちら(ミュージシャン)の熱が溜まるばかり・・・温度差がないといいと思います。盛り下がってるわけじゃないよね?盛り上がってるよね?』(大拍手!)
もう超盛り上がってるよ!最高ッす
でも村田さんMCが余裕の発言。こういうのっていいよね。いつも観客のことを考えてMCをしてくれる。やっぱりやさしいお人柄の村田さんなのでした。

3)テーマ(デビット・サンボーン&マーカスミラー)
●おぐちゃんの使用ギター:YAMAHA サイレントギター/SLG-100N

『HOOK UP』ではおなじみのこの曲。毎回アレンジが変わり、そのたびにこれぞ村田さんの名演!と思うことが多い曲のひとつ。
今まで座って弾いていたおぐちゃんですが、この曲から立ち上がりました。

石成さんが正確なリズムギターでバッキング、そこにおぐちゃんのアドリブのフレーズが差し込まれていく。Wギターの中を村田さんの言葉を感じるようなトロンボーンが悠々とメロディラインを行く。
私は村田さんのファンキーな演奏も好きですが、やはりこの叙情的なトロンボーンにとても魅力を感じる。どうしてもオーケストラだとの1つのパートに溶け込んでしまうトロンボーンという楽器を、ここまでオーガニックに(おぐちゃん語を借りると)表現される村田さんの叙情性に惹かれる。
この曲はミドルテンポですが、もっと顕著に表現されるのが『イット・ノーティス・トゥルー』や『WHEN YOU LEAVE』などのスローバラード。
これはもう村田さんしか表現できない繊細な感性に彩られたもの。
今日の村田さんはめちゃノッテル。キビキビした独特のリズム、こういう曲ではキレのよさがいっそう引き立つ。

おぐちゃんのソロ&石成さんのソロ(キャッチボール)
(おぐ)流れるような、なめらかなギター聡明な音色。おぐちゃんのなめらかな指の動き。本当に優雅だ。メロディを口ずさみながら楽しげにギターを弾くおぐちゃん。興に乗るとツイストもやっちゃうし(嬉)。
(いし)うわ〜ジャジー、ビターな音、渋い。それにしても石成さんはポーカーフェイスで直立のまま弾きまくっている。スタイルも対照的。


 上からの続きです

(おぐ)メロディを口ずさみながら、新しい切り口を探っていくようなおぐちゃん
(いし)それを受けて切り替えしていく石成さん。演奏のボルテージは上がっていく一方なのに、おぐちゃんと時々アイコンタクトはとるものの、ほとんど無表情で弾き続けている。
(おぐ)どんどんカラーを変えていくおぐちゃん・・こういうところがギタリストの引き出し。切り口の多さには毎回驚きます。
(いし)おぐちゃんのフレーズを受けて、さらに彩って(膨らまして)いく石成さん。

個性の全く違うギター。この2本が相容れるなんてちょっと考えられない・・・しかしバトルは次第に白熱していく・・・息をつかせぬほどの迫力・・・思わず息を止めて聞き入ってしまう。

おぐちゃん本気だ・・・石成さんからも並々ならぬ闘志が感じられる(ど、どうなるんだろう・・・(>_<)
ぶつかりあうギターの音。金属のような音の粒が空間にはじけ飛ぶ。
みんな息を止めてその成り行きを見つめている。ドキドキする(>_<)
このままこの曲はどこへ行ってしまうのか?
音色が渦になってステージの中心から立ち昇る。

次の瞬間(!)二つのギターの音はまるで化学反応を起こしたかのように解け合い始めた。
『えっ?』と思った。その瞬間がはっきりとわかったから。
溶け合ったその音は、今までの金属のような鋭さとはうって変わった大きなうねりのようなグルーヴ感を醸し出した。
この感覚は・・・山弦の『東京キネマクラブ』での『little hope 』でのおぐちゃんと佐橋さんの伝説的なギターバトル。
とてつもない可能性と夢を感じさせてくれる演奏で、山弦のライブでも屈指の演奏だと思った。それを彷彿とさせてくれたおぐちゃんと石成さん。
お二人の競演が終わるとものすごい拍手と歓声が沸き起こる・・・うん、もうハマッタ!

村田さんのソロ
もう、ニコニコ顔の村田さん。メンバーの迫真の演奏に大満足って感じの笑顔です。

この曲が終わると会場からは割れんばかりの拍手が!
おぐちゃんも満足そう。石成さんもやり遂げた!って感じの笑顔です。凄いよ\(^o^)/

むら『テーマという曲をお送りしました。ここでメンバー紹介します。ギター・石成正人、オンギター・小倉博和、ベース・小松秀行、キーボード・小野塚晃、ドラム・佐野康夫、トロンボーン・村田陽一です』(大、大拍手と大歓声)
むら『ほんとに今日はたくさん集まってくれて嬉しいです』(超満員です)
むら『自分たちの好きなことだけやって生きてるんですけど、それを共有できる人がいることがすごく嬉しい限りでございます。この二人(村田さんとおぐちゃん)以外は本番前にラーメン食べてきて、ヤラレテル(笑)な?ヤラレテル感じです』
小松さんと石成さんが、苦笑しながらうなずいてます。
むら『次にお送りする曲は"レット・ミー・グルーヴ"という曲です』
こうして必ず曲名を言ってくださる村田さん・・・ライブレポを書くときも、とても助かりますが、個人的にはあとでライブで聴いて気に入った曲がどのアルバムに入っているのか探して聴きなおすのも楽しいのです。
村田さんのアルバムは1STを除いて全部持っていますが(93年の”DANCIN'to SOLID BRASS”も持ってるよ。山本拓夫さんがバリトン・サックスやバス・クラリネットで参加されている。中のライナーに若き日の村田さんのPHOTOが載っていて、ロングヘアなのです(驚)
5曲目にジョンレノン&ヨーコの”HAPPY Xmas”が入っていて、村田さんのアレンジでイメージが全然違うもの。聴き応えあり!しかしインディーズから出てる村田さんの1stはいまだに持っていません(泣)いつかは出会えるのかな?どんなのか聴きたいよ〜)
はッ?話がそれてすみません(^^ゞ

4)レット・ミー・グルーヴ(村田さんのオリジナル)
●おぐちゃんの使用ギター:YAMAHA サイレントギター/SLG-100N

この曲も『HOOK UP』ではおなじみの曲。
石成さんのリズムギター(低音の渋いバッキングです)

村田さんのハイテンポなソロ。

おぐちゃんのソロ
指弾きとピック弾きを併用しています。
楽譜を全然見ていませんからこれはアドリブの演奏なのでしょう・・・フレット・ボードの上を自在に動くなめらかなおぐちゃんの指。流れるような動きに見とれてしまいます。
『HOOK UP』のときのおぐちゃんは演奏のスタイルもJAZZっぽくスマートで優雅(時々ロックのおぐちゃんになって踊りながら弾いちゃうお茶目な場面もありますが・・・基本的にはきちっとしたJAZZ系のマナーを踏襲されています)
ピックから指弾きにチェンジする瞬間が、見ものなのです(^.^)人差し指と中指の間にサッと挟み込む。そしてまたピックに戻るときはサッと出てくる。手品を見てるみたいな華麗さ。
余計なパフォーマンスは一切無しのスマートな演奏スタイルにセンスのよさを感じます。
こういうフリーランスな部分では、最高に楽しそうに弾くおぐちゃん。なんと第1フレット〜ピックアップのギリギリのところまで駆使しての圧倒的なプレイ・・・ファンキーだ!。

村田さんのソロ
安定感がある上にそのはじけ方がまさしくファンク。村田さんのどこにこんなリズムが潜んでいるのか・・・。

小野塚さんのソロ
際立った音の粒、類まれな超リズム感(としか表現できない。いろんなキーボード奏者の方のプレイを聞いてきても、やっぱり小野塚さんの演奏は世界でも屈指だと思う。ミクロの世界のタイミングなのですが、アウトの感覚がしっくり来ます。

もう会場大拍手。鳴り止まない。

むら『おぐちゃん、あれだよね、ソロのアプローチがすごいアコースティックだよね』
おぐ『これ、アコースティック・ギターだもん』
むら『そうだよね、アコースティック・ギターだよね?それ、あとで歪んだりするの?』
おぐ『そう、そう、そう!』
村田さんのおっしゃる意味がよくわかります。サイレント・ギター(エレアコ)ってルックスはどう見てもエレキですよね。余談ですが、おぐちゃんがスタッフォードS-1(エレアコ)を弾くとどう聴いても完璧にエレキですよね(大汗)でも見た目はアコギ(謎)。
ルックスと音のイメージが結びつかないこのサイレントとS-1。この意外性もまたおぐちゃんのギターの魅力の1つかもしれません。

むら『次はちょっと静かな曲で「イット・ノーティス・トゥルー」という6/8のバラードをお送りします』

5)イット・ノーティス・トゥルー(村田さんのオリジナル)
●おぐちゃんの使用ギター:YAMAHA サイレントギター/SLG-100N
小野塚さんの優しくゆったりとしたイントロから始まる。

村田さんのソロ
『HOOK UP』の中でも特に心に沁みるような叙情的なスローバラードです。今回は物語の始まりを予告するような控えめな入り口。
歌心というのでしょうか・・・聴くものの心に1つの情景を思い浮かべさせるような村田さんの演奏。ロングトーンの美しさは推して知るべしです。
南の島の夕暮れの砂浜。夕日に照らされた砂浜に寄せては返す穏やかな波。大らかな村田さんのトロンボーンが海を渡る暖かな風を思い起こさせる。
おぐちゃんが時折りはさむフレーズは、小さな貝殻や珊瑚のかけらが波に洗われてカラカラと転がるようなそんなのどかで幸せな時間を感じさせる。
GUTで語るようにフレーズを挟むおぐちゃん。景色が目に見えるようだ。
そして・・・キュ〜〜ンという天使の舞い降り音も(嬉)

おぐちゃんのソロ
GUTでこの音がおぐちゃんなんです(涙)なんともいえないくらい。思わず『稲村ジェーン』のサントラを思い出してしまいました(もう心がキュンキュンしてます。なんていい音なのだろう)

むら『今日も1部と2部に分かれていて、これで1部最後の曲です。オリジナルで「コラージュ」というブラジリアンな曲をお送りします』

6)コラージュ(村田さんのオリジナル)
●おぐちゃんの使用ギター:YAMAHA サイレントギター/SLG-100N

『HOOK UP』ではおなじみの曲です。ソロ回しが実に絶妙で楽しい曲。アレンジがまさにコラージュです。
村田さんのソロ

小野塚さんのソロ

村田さんのソロ

石成さんのソロ
ブラジリアンというよりはとてもJAZZ系のアプローチのソロ。この曲に関しては正統派のギターという印象で安心して聴ける。時折はさむおぐちゃんの遊びのあるフレーズでいっそう石成さんのソロが引き立っていました。

1部終了21:10ごろ。2部ではいよいよあの名曲『When You Leave?』のものすごいプレイが聴けます(嬉)


 『HOOK UP』第2部(開演21:40ごろ)

むら『お待たせしました、さらに解き放たれた空間で・・・』
おぐ『ハハッ、解き放たれた?』
お酒が入ってきてるからナゴナゴした雰囲気がいっそう・・・あ〜(~o~)、GINZってほんっと居心地いいなぁ。ノビノビ。客席も和やかな感じで、あったかい空間です。
むら『1曲目はオリジナルで「ア・チェンジ・オブ・カラーズ」です』

7)ア・チェンジ・オブ・カラーズ(村田さんのオリジナル)
●おぐちゃんの使用ギター:YAMAHA サイレントギター/SLG-100N

村田さんのソロから。
アップテンポの曲。それでも村田さんの持ち味の伸びやかで大らかな音は健在。
おぐちゃんと石成さんは淡々とバッキングに徹しています。

小野塚さんのソロ
F1のテーマ(古いかな?スクエアさんの代表曲)を思い起こさせるような完全にフュージョン(クロスオーバーという言い方より、なんかこの演奏は思わずフュージョンと呼んでしまうのは何故?)
小野塚さんのリズム感はジャズ・クロスオーバーのために生まれてきたみたいだ。羨ましいほどの正確さと音の粒立ちは聴いてて気持ちがいい。いつも思う。天性の才ですね。

村田さんのソロ
もう圧倒的な存在感。今日の村田さんがどれだけノっているかが客席のみんなにもジンジンと伝わってくる。
そのパワーにおぐちゃんのバッキングも白熱化する。
キュルキュルキュルキュルと長〜いフレーズも入っていてううれしすぎる。音がトルネードのようだ。
演奏が終わると大拍手。この演奏は村田さんの情熱をヒシヒシと感じました。

8)エブリバディ(村田さんのオリジナル)
●おぐちゃんの使用ギター:YAMAHA サイレントギター/SLG-100N

おぐちゃんのギターから始まる。ミドルテンポのファンク。リズム的にはすごくコミカルですが・・・。
アレンジと音の作り方が70年代年〜80年初期くらいのJAZZ系のバンドを彷彿とさせて・・・なんかここにこの曲を挟むなんていいかもと思ってしまいました。
おぐちゃんのアプローチがほんとにアコースティック。石成さんのアプローチは完全にジャズ・ギター。
途中ベースのロングソロが入り、これはこの曲にはとてもあっていて、思わずメロディアスなベースに聞き入ってしまいました(ウッドベースを聞いてる気分になりました)

いよいよおぐちゃんにロングソロが回ります。
まずはアコースティックギターを少し歪ませてシブーイ音での演奏。
石成さんが気の効いたフレーズを絶妙のタイミングで挟み込み、おぐちゃんに合わせていってます。

さらにおぐちゃんのソロですが、足元のエフェクターのペダルを踏み変えた瞬間に音が変わる。
今度のアプローチはまさにエレキの音!弾き方も流れるような、伸びやかな気持ちいい音。
一瞬の変わり身です(驚)
ステップを踏みながら、ほんとに楽しそうに弾くおぐちゃん。山弦のライブのとき、踊りながら(?)エレキを弾くおぐちゃんを見ることが出来ますが、あのノリです!

むら『テーブルにアンケートを持参(自参?)しましたのでぜひ書いていってくださいね。態度が悪いと書かれれば、次からはお行儀よくします(笑)あとでみんなで読むのも楽しいので・・・次にお送りする曲はオリジナルで「NYU」です』

9)NYU(村田さんのオリジナル)
●おぐちゃんの使用ギター:YAMAHA サイレントギター/SLG-100N

出ました!『NYU』
この曲は一発目のイントロのきめがジャストでカッコイイのです。ハイテンポでダイナミックな曲。
村田さんを中心に他のパートが同じ主旋律を行く中、おぐちゃんが多彩なフレーズを挟み込んでいくのがききどころ。
今日のおぐちゃんはいつもより一瞬のタメを入れて、その分短いフレーズを切り込むように入れています。こんな音はどうやって作るのか?というコミカルな音までを一瞬にして作り出すおぐちゃん。無限大の引き出しを感じてしまう。
今回は石成さんが正確でキレのいいリズムギター。これってヤバイからって思うくらい”佐橋さんっぽかった”落ち着いた雰囲気でずっと譜面を見ながら弾く石成さんの繰り出す音は正統派だと思う。

村田さんが今日はノリにノっている。圧倒的な引力がある。いつもより求心的なパワーでメンバーが引っ張られているような感じさえした。
中盤の村田さんのソロのとき、おぐちゃんが挟んだ、キュルキュルキュルという音。いつもよりシャープな感じがする。あれはどうやって出す音なのだろう?今度のライブのときはちゃんと見たいな。アドリブで突然キュルキュルしちゃうから、あれ?今どうやったの?って感じなんですけど・・・すごく好きな音です。あの音聴くとマジでワクワクしてしまう。

10)チェイン・リアクション(ジョー・サンプル&マイケル・フランクス)
●おぐちゃんの使用ギター:YAMAHA サイレントギター/SLG-100N&白のデッドベアのシールを貼ったエレキ

この曲はマイケル・フランクスの『スリーピング・ジプシー』に入っています。
南青山MANDALAでの『村田陽一&小倉博和』のライブでゲストでいらした小谷美紗子さんが歌った曲。

村田さんのソロ

石成さんのソロ
うひょ〜ジャズの色濃いギターの音。でもアプローチはロックで来てるんだ。すごく計算されている演奏だと思った。

それまでサイレント・ギターを弾いていたおぐちゃんですが、なんと曲の途中で白のデッドベアにチェンジ(驚)こんなこともするんですね〜。

村田さんが水を汲みに行って、グラスを持ちながら戻ってくる。曲と曲の間もMCで、しかも演奏中も気配りが感じられる最高のバンマス。確かに水飲んでる時間もなかったんですね。

ベースの小松さんのソロ

最後はおぐちゃんがロックバリバリのものすごいソロを聴かせてくれました。もう高音でうなってる〜〜(凄)

むら『途中、ネコだったよね、ネコみたいだったよ』
おぐちゃん、キュ〜〜〜ンというネコ音をギターで出す。
むら『(笑)ずーっとやってんだもん』(笑)
おぐ『カールトン・ライクだよ』
むら『ラリー・カールトンね。ここんとこ2枚くらい出してて、ホーンがいっぱい入ってるの知ってる?』
おぐ『知ってる、知ってる』(少年みたいに嬉々として)
むら『ブルースになっちゃったよね。俺はなんか・・・夢飛行だっけ?』
おぐ『えっと〜?』
むら『昔のアルバムのあのあたり、メロウなやつが凄い好きで・・・そうそうさっき言ってたマイケル・フランクスのアルバムにも・・・(マイケル・フランクスの『スリーピング・ジプシー』のアルバムで、カールトンが参加してて、凄くメロウなギターを弾いています)
むら『(カールトンのアルバムは)ワーナー・ブラザースから10枚くらいでてるような気がするんだけど・・・』
おぐちゃん、カールトンの『夢飛行』の中の『Sleep Walk 』のサワリの部分をギターでサッと弾きました。
むら『クルセイダーズっていうグループにもラリー・カールトンが在籍してて、演奏がすべて名演で・・・(当時)すごくメロウな感じだなと思ってたんだけど、最近ほんとにブルースだよね』
おぐ『うん』
むら『転機はやっぱり撃たれたときかな?暴漢に襲われてもう危ういってころから・・・』
おぐ『うん、ノド撃たれちゃったの』(そ、そんなにフツーに言わないでください・・・大汗)
むら『達観したんだよな、やっぱりな〜』
おぐ『ノド撃たれたあと、ステージでタバコ吸うようになったの』(なんでおぐちゃんはここまで知っているのでしょう・・・笑)
むら『それ、いいことなのか、悪いことなのか・・・でも人生の転機ってあるよね』
おぐ『逆行っちゃったのよ』
むら『それは幸せなのか、不幸なのか?』
おぐ『幸せそうではありますけどね』
むら『そうだよね。われわれは出た音でしか判断されないので、がんばります!』そのとおりですね。すごくアーティストらしい言葉だと思いました。
むら『次の曲はバラードで”ホエン・ユー・リーヴ”をお送りします』

11)ホエン・ユー・リーヴ(村田さんのオリジナル)
●おぐちゃんの使用ギター:白のデッドベアのシールを貼ったエレキ・ギター

ドラムの連打から始まる
おぐちゃんの色っぽいブルース系のイントロ
この入りぐちがカッコイイのです。

村田さんのロングソロ
ジャズでいうところの『テーマ』部分。繊細でありながら大らかな音色。
この曲では男の優しさ、心の大きさを表現するような叙情的な演奏。
素晴らしく安定した超ロングトーン、感情を抑えたようなおっとりとしたスタイルに心がつかまれます。
何度聞いても『ホエン・ユー・リーヴ』の村田さんのソロには新しさを感じるし(アレンジが毎回変わっているのです)、郷愁を覚える(これが村田さんの叙情性だと思うのですが)。
そして心の中にふわっと優しい炎が燃え始める。

メロディラインに沿うように、石成さんのギターが控えめに入ってくる。決してでしゃばらず、村田さんの音につかずはなれずの絶妙さ。
おぐちゃんが絡んでいく。村田さんのラインのまわりを蝶のように自在に浮遊するような・・・まとわりついたり、離れたり・・・とても遊びが感じられた。これがおぐちゃんのセンスの良さですね。けっして主張しないのにウイットに富んでいる、しかも上品だ。じっくり聞いていると、おぐちゃんも石成さんもその音の佇まいに品のよさを感じる。
気持ちよさそうにスイングしながら演奏する村田さん。今日の演奏は今までの『HOOK UP』の中では一番”安らぎを感じさせる”セッションのような気がした。

おぐちゃんのロングソロ
さあ、いよいよソロがおぐちゃんに回ります。
おぐちゃんは左手の指に透明のスライドバーをはめています。
キュ〜〜〜〜ンという幻想的でメロウな音。透明感のあるハイトーン。だけど憂いを含んだようなウエットな音色である。そのウエット感が幸せの中にも一抹の不安を持ち合わせる女性の微妙な心理をよく表現している気がした。
まるで夢の中で鳴り続けるウエディングベルのような色気のあるウエットな音。
70年代半ば〜後半のラリー・カールトンのようなメロウな音(うっとりです)愛に満ちた女性のふわふわした気持ちを表現しているのでしょうか?
目を閉じて音に酔いしれるようにうっとりと弾くおぐちゃん。時折りメロディを口ずさみながら・・・どんな情景を思い浮かべながら弾いているのでしょう。

次第に高域にスライドバーが集中する。前半のクライマックスはここから。
スライドバーでブリッジギリギリのところまでなぞって、今まで聴いたこともないような高音の伸びやかな音を出し続けるおぐちゃん。こんな奏法今まで見たことありません。
嘆きとも歓声とも取れるような音色が心にきりきりと突き刺さる。さっきまでのふわふわ感はすでに消えています。
高音のフレーズをこれでもかというくらい繰り返しヒットさせるおぐちゃんその迫力は留まるところを知らない。
たぶん会場にいた全員が息を止めておぐちゃんの手元に見入っていたと思う。
(下に続きます)


 『WHEN YOU LEAVE』のおぐちゃんのスーパープレイ

高音のMAXが飽和状態になった瞬間におぐちゃんは指にはめていたスライドバーを、パッと床にかなぐり捨てて指弾きに入りました。
その瞬間、今まで抑制されていた空間から解き放たれたように、おぐちゃんの嵐のようなスーパープレイが爆発しました。
ものすごい早弾き、しかもその音の粒たちがひとつひとつまるで生き物のようにはっきりと聞こえて来る。ごまかした音なんてひとつもない。そして天性のリズム感(アウトさが最高!)
まるで大波を軽々と乗りこなしていくサーファーみたいだ。グルーヴってこういうことなんだ。
何かに突き動かされているように目を閉じて口ずさみながら弾くおぐちゃん。もう、カッコイイのなんのって!

イメージでいうと、大きなかごに入れられていた白い鳥たちが、かごの扉を開けた瞬間ヘブンリー・ブルーの大空に一斉に飛び立っていく・・・自由で広大で伸びやかな・・・恐れを知らない無垢な瞳で一直線に天上に向かって行くような・・・白い鳥はおぐちゃんが奏でる音たち。
世界一のギタリストだ。誰がなんと言ってもおぐちゃんが世界一。この演奏を出来る人が他にいるなら連れてきて。この音を超えるプレイヤーなんていない、絶対にいない。
この空間、この時間、今この場所に立ち会えてることを夢のように思った。
村田さんに感謝した。この場所、この時間を作ってくれて本当にありがとうございます・・・本当にそう思った。
村田さんはトロンボーンから手を離し、小野塚さんのキーボードにもたれておぐちゃんのスーパープレイを満足そうに見ています。
村田さんってバンマスの鑑だなあって思う。ほんとにメンバーを見る目があったかい。こういうバンマスならメンバーの方々はいい演奏をしようって思うだろうな。

いま、目の前でギターの神様に愛でられたスーパーギタリストが我を忘れたように至高の音色を奏でている。自然と目がウルウルしてきます。こんな演奏を聴いてしまったら誰でも涙が出てしまう。すごすぎるって、おぐちゃんは。
期待していたこの曲、村田さんの曲の中で一番好きな『WHEN YOU LEAVE』でここまでの名演を聴かせてもらえるなんて、幸せすぎる(感涙)
音楽の神様って絶対いる。間違いなくGINZにいた。おぐちゃんと村田さんの間に座っていた。
女の心も男の心も超越したとてつもない表現力。そしてその音の色気、逞しさ、優しさ・・・ギターでここまでの表現力を持った人が他にいるのだろうか?日本が生んだ本当のスーパーギタリストだと思う。
大げさかもしれませんが、私が見たギターの演奏で最高の演奏です。これ以上のLiveにはもう出会えないかもしれない(達観しちゃいました)。
ソロの後半、おぐちゃんが村田さんに目で合図する。
ここからおぐちゃんのソロに村田さんが絡んでいく。まるでデュエットのように織りあうおぐちゃんと村田さんの音色。もう涙が出た。こんなに男女の心の機微を捕らえた演奏はない。

おぐちゃんのソロが終わり、村田さんがテーマに戻る。
安らぎを感じさせる超ロングトーン。ものすごく長かったけれど素晴らしく安定してた。この部分を聞いたとき、村田さんがこの曲をどれだけ大切に、デリケートの扱っているかがとてもよくわかった。
そしておぐちゃんのゆるやかなバッキング。
恋の終わりの一抹の寂しさなのか・・・それとも来たる未来への安らぎなのか?いろんなイメージを感じさせるエンディングでした。

メンバーの迫真の演奏に圧倒されて観客は拍手も忘れてボーゼンとしています。この曲1曲聴くだけでも、はるばるGINZまで来た甲斐があるって思える。マジ、よすぎた(涙)

おぐちゃんのギターの音色(演奏)を聴いていると、理屈ではなくハートに火がつくというか、感性に直接音が寄り添ってくるような不思議な感覚になる。これが『おぐ音』の魔法なのかもしれません。

今夜、このGINZに伝説が生まれた。
今このライブハウスにいるたった200人ほどの人しか聞けなかった奇跡のようなセッション・・・世界一のプレイだった。
このセッションのライブCDが出ればいいのに。ほんとにもう一回聴きたい。もう一回あの瞬間に出会いたい。音にやられてフラフラです(嬉)

むら『”フェン・ユー・リーヴ”という曲をお送りしました。次の曲で本日最後なんですが、もう一度メンバーを紹介します。ドラムス・佐野康夫、キーボード・小野塚晃、ソロのアルバムが一年前にね・・・』
おの『去年の10月に新しいアルバムが出ました』
むら『ギター・石成正人。凄い久しぶりにやった感じだよね。凄いハードにやってきてるよね、なんかね』(村田さんの最高の賛辞だと私は思います。だって石成さん1年前とは全然違う。今日の演奏は素晴らしかった!大拍手です)
石成さん、やっと笑顔になり、照れくさそうにうなずいています(すっごくシャイな方みたい)
むら『ベース・小松秀行、ギター・小倉博和!!』(大・大拍手)
おぐちゃん四方に、そしてお客様のいる頭上にも軽く手を振り会釈しています。もう凄い拍手。やっぱりおぐちゃんってめちゃカッコイイ!
むら『このメンバーでなかなか揃わないんですけど、基本的にこの人数が正式メンバーってことなんで、状況によってはギターがどっちかだったりすることもあるんですけど、基本的にはこれがフルメンバーということなんで、できるだけこのメンバーで今後もやれるといいなと思ってます。年内にもう一回くらいやりたいっすよね、おぐちゃん』(大拍手&大歓声)
おぐちゃんも笑顔でうなずいてる。まじっすか?うれしいな\(^o^)/
むら『スケジュールをあわせますんで、よろしくお願いします』(メンバーに語りかけるように)
むら『今。巷だと1月のスケジュールとかだよね。きっとねライブハウス・・・そんなことない?』(といってベースの小松さんを見る。佐野さんと小松さんが談笑していたから・・・)
むら『なに笑ってんの?業務態度悪いよ!(笑)』(会場大爆笑)
おぐ『業務態度・・・^_^;』”業務”って・・・(大汗)
むら『最後の曲はわりとラクチンな・・・わりとジャムセッションでよくやるような曲で・・・”テーマ”と一緒か、マーカスミラーだ。マーカス・ミラーの”ラン・フォー・カバー”という曲を最後にお送りします』

12)ラン・フォー・カバー(マーカス・ミラー)
●おぐちゃんの使用ギター:YAMAHA サイレントギター/SLG-100N

佐野さんのドラムがカッコイイ。

この曲ではおぐちゃんも石成さんもリズムギターに徹して時々短いフレーズを挟み込むだけ。
村田さんがすっごくジャズっぽいメロディラインを行く。

小野塚さんのソロ
ファンキーなリズムといえば、小野塚さんは凄いです。毎回思いますがまるで打楽器のようにキーボードを使いこなす。キーボードという観念が覆されるようだ。職人技!とでも言いたくなるような完璧なリズム。そしていつも全身で弾く姿に大感激!

村田さんがテーマに戻る。
サクッと終わった比較的短い曲です。

むら『どうもありがとうございました』(大拍手&大歓声)
一度メンバーの方は楽屋に戻ります。会場はアンコールの拍手。なんか今日の客席はナゴナゴしてていい感じです。
すぐメンバーがステージに戻ってきました。
むら『ほんとにありがとうございました。こんな時間になっちゃったんで(23時ごろです)電車の人はちょっと大変なんですけど・・・サクッと一曲やります。来てくれてどうもありがとうございました。ほんとに嬉しいです。元気な曲やります。オリジナルで”ツー・オブ・ウッドペッカーズ”』

アンコール
★ツー・オブ・ウッドペッカーズ(村田さんのオリジナル)
●おぐちゃんの使用ギター:YAMAHA サイレントギター/SLG-100N

村田さんのソロから入る

石成さんのソロ
マジで低音がいいギターでビックリ。石成さんのキャラにすごく合うと思います。
石成さんのこの1年は仕事的に充実していたのだろうなとはっきりわかる音色と演奏スタイル、安定感のあるリズムギター。どれをとっても目をみはるばかりの成長ぶりです。今後スーパー・ギタリストの仲間入りをする方なのでは・・・って思いました。今後の大活躍が想像できちゃうくらいの素晴らしいギタリストの方ですね。

村田さんのソロ

最後はおぐちゃんがサイレントでコミカルな演奏。

この曲でラストを飾るとなんだか明るく終われていいなあって思います。
村田さんらしいさっぱりとした明るいラスト。みんな笑顔で拍手を送っていました。
(ライブ終了23:10ごろ)
大拍手に囲まれて、メンバーの方々がお互いに握手しあっています。大成功!!!素晴らしいステージでした。
もうずっとずっと拍手が続いている。
おぐちゃんも満足そうに客席に方々に手を振っています。

これほど大満足したライブは1/7、5/17の『HOOK UP』以来本当に久しぶりだ。『もう何もいらない、幸せ』って心から思える素晴らしいライブだった。
灯りが落ちたステージで藤本くんがおぐちゃんのギターを片付けている。
三々五々帰り支度を始める観客達。みんな一様に満足そうな素敵な笑顔だ。
時計を見るとすでに23:15。去年はライブが終わった瞬間(電車がギリギリで)お店を飛び出した。それがとても心残りだったから・・・今夜は近くのビジネスホテルを取ったので『HOOK UP』の余韻に浸りながらゆっくり出来そう。ちゃんとアンケートも書いてっと。
村田さんがトロンボーンを持って、フッと客席に座る。
いま熱い時間を過ごしたステージを客席からボーっと見ている。なんか素敵な表情でした。
ミュージシャンの方が、終わったばかりのステージを見ている気分ってどんななのかな?
『今日はみんな肩の力が抜けてて、いい演奏ができた。よかったよ』とぽつんとつぶやいた村田さん。
なんだかその場だと照れくさくて言えなかったけれど、本当に素晴らしいステージをありがとうございました。
あれほどの最高の演奏をして、すぐMCに入って、メンバー紹介をして、一人で仕切った村田さんの何にも飾らない”素”の言葉だと思いました。素敵ですよね。
大きなオーケストラのバンマスやアレンジ、そして『SOLID BRASS』や『HOOK UP』のバンマス、有名アーティストのレコーディングセッションやライブなどどこでもTOPを走り続ける村田さんのライブの後の一瞬の素敵な素顔でした。

お店を出ると秋の夜風が、熱い気持ちをクールダウンしてくれる。線路沿いの道を歩きながら、ライブの感想に話は尽きない。今日のライブはファンの間で伝説になるだろう。

『だけど次の『HOOK UP』でも、伝説はまた生まれるよ』

さっきおぐちゃんのギターから”キュルキュルキュル”と舞い降りた天使が、いたずらっぽく耳もとでささやいた気がした。(COPY リエッチ)


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