PCスピーカとしてのアンプ内蔵スピーカのレポート

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●経緯

 パソコン(日立Prius AR35L)の液晶ディスプレイの内蔵スピーカで音楽を聴くと聴くに耐えないものがあり、アンプ内蔵の小型スピーカを接続することにしました。
パソコンデスクの上となると大きさの制約がありますし、仮に無理して大きなスピーカを置いても常にでかい面されていては圧迫感にもなりますし、またパソコンデスクと別の所に置いたのでは音の定位で違和感を感じることになります。

 最初に購入したのはオンキョーのGX−20AXで、サイズは90mm(幅)、169mm(奥行)、165mm(高さ)となっています(メーカのGX−20AXのページ)。
確かにずっと良い音にはなりましたが、使っているうち音が今ひとつという感がどうしてもしてきて、下の写真1のトールタイプのエルパのSPU-107に替えました(
メーカのSPU−107のページ)。
しばらくそれを使っていましたがそれも今ひとつ感があり、そのSPU−107のキャビネットの容量を増大させる改造を施しました。
またSPU−107の右スピーカに内蔵されていたアンプは抜き出して独立したステレオ・アンプにして、低域のブーストと2系統の入力のミキシング機能をつけ加えました。
このページを書き始めたときは単に製品レポートのつもりでしたが、次第にSPU−107の改造レポートの様相を帯びてきています。

 以下の音声データ(MP3)の1〜7はそれぞれのスピーカの音をマイクで録音したもので、スピーカに続いて使用アンプが記載されています。
8は参考のためマイクではなくCDプレーヤのLINE OUTをパソコンのLINE INに直接入力して録音したものです。
いずれも曲はカンツォーネの「アル・ディ・ラ」 (歌ベティ・クルティス)の冒頭部分で、音源は同一のCDプレーヤで、アンプのトーン・コントロール(8では関係なし)は中間にした状態です。
聞き比べるのはヘッドホンが良いでしょう。
なお、あまり良い録音環境とは言えませんしモノラルでもあり、これでスピーカの性能そのものを評価するわけに行きませんが、とりあえず各スピーカの差は出ています。

1 ディスプレイ内蔵スピーカ ディスプレイの内蔵アンプ
2 
オンキョー GX-20AX    GX-20AXのアンプ
3 
エルパ SPU-107 SPU-107のアンプ(作業ミスで始まり部分が少し欠けています)  
4 
改造したSPU-107 SPU-107のアンプ
5 
改造したSPU-107 改造SPU-107のアンプで低域ブースト
6 
改造したSPU-107 GX-20AXのアンプ
7 
AURATONE 5CTV(一辺約20cmの正立方体、2wayバスレフ式) SPU-107のアンプ
8 
LINE OUT

 

●エルパ SPU−107

写真1

 SPU−107のスペックでは110mm(幅)×138mm(奥行)×372mm(高さ)となっていますが、110mm(幅)というのは台座の幅のことでスピーカ本体の部分はさらに細くて90mmとなっていて、つまりGX−20AXと同じということになります。
ディスプレイの両サイドに置くと写真1のようにスペースの収まりが良いものがあります。
またスピーカの位置が高くてディスプレイの前に座った状態でほぼ耳の高さになり、指向性の強い高音や音の定位など良好なものがあります。
音質はかなり良く、サイズ、価格(ヨドバシカメラで5980円)とのトータルバランスでパソコン用スピーカとして良いセレクションのひとつかと思います。
ただし背面バスレフですので、スピーカの背後は適当な隙間を持って音を良く反射する硬い壁のようなものが望ましく、設置環境に音が影響される点ではPCスピーカ向きとは言えない面もあります。
また、デザインはあまりセンスが良いとは言えない感があります(価格からして当然のことですが一見高級感のある表面の木目模様はイミテーションです)。
トーン・コントロールは
BASSTREBLEコントロール」となっていますが、実際に音を聴いても低域に影響はない感じですし、基盤の回路を追ってみても(コンデンサを介した可変抵抗がGNDに繋がっているだけ)高域を変えるTREBLEに他ならないようで、そうすると表示に偽りありということになってしまいます。

 SPU−107を通常のスピーカとして別のアンプで駆動させたり、SPU−107のアンプで別のスピーカを駆動させてみる実験は比較的簡単に行えます。
内部のアンプ回路とスピーカは赤と黒の2本の線で繋がっていて、黒い方は左スピーカを接続する黒い端子と共通ですので、赤い線だけ切断して切断箇所に接続した2本の配線を外部に引き出せば良いことになります(もっとも、赤い線を引き出す作業を行うために長さにあまり余裕のない黒い線も1度外す必要がありました)。
先の音声データの4、5、6は同一のスピーカで別のアンプになっていますが、GX−20AXのアンプは低域がかなりブーストしてあり、SPU−107の方は普通のアンプのようです。

 

●たかがPCスピーカ?

 それでSPU-107で満足できたかというと、そうとは言えないものがあり、「たかがPCスピーカ、1万円以上も出せるか」という感覚が間違っていたようにも思えるものがあります。
もちろん人それぞれという面はありますが、CDやカセットの音楽をパソコンのハードディスクに入れてジューク・ボックス状態になると、たまにしか使用しないオーディオ製品より音楽を聴く稼働率がずっと高くなるものがあります。
つまり”たかがPCスピーカ”で購入しておいて、いつの間にかオーディオ製品に準じる位置づけになる形で、安くて良いスピーカはまずありえず(高くて悪いスピーカはありえますが)、多少は奮発しておいても損はしないものがあるかと思います。

 ある程度の音となると価格だけでなくサイズもこれよりひと回り大きいことが必要と言えそうですが、店で聞いた中ではボーズのPCスピーカが印象的で、サイズからして想像できなような低音が出ていました(もっともそこそこの低音が良く《あるいは過剰に》出ているのと本当の重低音が出ているのは別で、確認はしていませんがたぶん前者だと思います)。
それでどこか音が不自然なのかというと、少なくとも私が聴いた範囲ではそのようには感じませんでしたが、人により評価が大きく分かれるものがあるようでもあります。

 

●アンプの消費電力

 オーディオ・マニアは音に関して金に糸目はつけず電気代などせこいことは気にしませんが、パソコンの周辺機器となると話が違ってくるものがあります。
オーディオ・アンプは物によってはかなり電力消費が大きいことがあり、例えば高級なオーディオ・アンプをパソコンに繋げて長時間使えば知らない間に少なからぬ電気代を支払うことになりかねません。

 アナログ・アンプ(普通ディジタル・アンプとわざわざ表記していない限りアナログ・アンプです)の消費電力は出力の大きさと関係があり、大出力(大きな音)を送出したときに大きな電力を消費するのは当然ですが、同じ出力でも大出力のアンプの方が大きな電力を消費します。
大きな音を出す必要がなくても大出力のアンプの方が余力があって音の歪みが少なく一般にアンプの出力が大きいことは良いこととされますが、省エネのことを考えると必ずしもそうとは言えないものがあります。

図1

 図1のように電源電圧Eが供給され、出力電圧Aのブラックボックスでアンプを考えます。
Aは無音のときE/2程度でそれに音声波形が重なって送出され、コンデンサで直流分がカットされてスピーカを駆動します。
Aの振れる範囲は0からEでこれ以上は無い袖はふれないことになり、つまり大出力のアンプということは電源電圧Eが高いということになります。
i1の方向に電流が流れるとき、電力は電圧×電流で(E−A)×i1、i2の方向のときはA×i2だけの電力がアンプ内で消費され熱になり(後者を賄うのはコンデンサに溜まった電気ですが、その電気の元はi1方向のときに電気代を払って充電されていることになります)、同じ大きさの音でスピーカを駆動しても電源電圧Eが高いほどアンプ内で消費される電力が増加することになります。

 以上は原理的に最低限消費される電力で、実際はこれにスピーカに流れずアンプ内部を貫通する形の電流が加算されることになります。
SPU−107の電源電圧Eを測定してみたところ28.5V程度でした。
アンプで消費される電力の殆んどはスピーカを駆動するIC(LM4755T)で発生すると思われ、このICは金属製の裏蓋に取り付けられていてそれを放熱板としていていますが、無音や普通に聴く音量では裏蓋に触っても僅かに暖かい程度です。
実際に加算される消費電力はもうひとつあって、SPU−107はACアダプタではなく電源回路内蔵で電源トランスがスピーカ内にありますが、これに触ると無音時でもかなり発熱していて、アンプ本体より消費電力の主役はこちらと目されます。

 アンプの省エネ対策として電源電圧を下げてしまうことが考えられます(もちろんメーカの保障の範囲外で自己責任になります)。
SPU−107のAC100Vへのコンセントを抜いて、全波整流のダイオード・ブリッジの出力部分(つまり整流されて繋がっているコンデンサで平滑されて直流電源となるところ)に外部から直流電源を供給して(繋がったままでもダイオード・ブリッジでトランス側へは電流が流れません)、電源電圧を変えてみる実験を行ってみました。
12Vとかでは正常動作しませんでしたが、18Vのプリンタ用のACアダプタを繋げてみたところ通常使用する音量で特に音質の劣化は耳につきませんでした。
このACアダプタから流れる消費電流は無音時には25mA程度と僅かなものでした。
電源に入っている大きなコンデンサ(2200μF)の突入電流と思われますが、この測定で電流計として入れたテスターのヒューズをひとつ飛ばしてしまい、最初にテスターをショートさせておいてから離すようにするとテスターに突入電流が流れることを避けることができます。
適当なACアダプタを使用する場合、使用時の電流は定格に収まっていても、電源投入時の大きな(正確には「大きな」というよりは「時間的に長い」ですが)突入電流がそのACアダプタの使用条件として想定の範囲外ということはありえて、要注意ということになるでしょう。

 電圧が一定で電流を測れば済む直流と違って、ACラインの消費電力は簡単に直接測れずSPU−107の全体の消費電力の定かなことは分かりません。
SPU−107の裏蓋には「定格消費電力30W」とありますが、通常の音量で聴く限りでは直流電源のアンプ部分で大きな電力を消費している様子はありませんし、発熱から見当をつけるならば(全ての損失エネルギはけっきょく熱になります)、殆んどは電源トランスの損失でそれも大したものではないようです。
このアンプの省エネを図ったところでデスクトップパソコン全体の省エネとしてはあまり意味がなさそうで、その閑があったらパソコン本体やディスプレイ、あるいはハードディスクなどを小まめにスタンバイ状態にするとか省エネを心がけるべきということになるでしょう。

 

●SPU−107の改造

写真2

 SPU−107は悪くはないけれど今ひとつという感があり、けっきょく改造することにしました。
私のパソコンデスクの環境ではSPU−107のキャビネットの幅が90mmと細いのは捨てがたいものがあり、その一方で奥行きの方はかなりゆとりがあります。
この空いている奥行きのスペースがもったいない気がして、写真2のように奥行きを140mm拡張する改造を施しました。
これでエンクロージャの容積が倍以上になります。
無難なところでバスレフ型から密閉型としましたが、低域に関しては容積増大で充分オツリが来ています。

図2

1 元の部分
2 追加拡張したエンクロージャ
3 バスレフポートを塞ぐ板
4 カーボンハット

 図2は改造したスピーカを示す横から見た断面図です。
1の元の部分の後ろの板の下部分の穴は、アンプが内蔵されている右スピーカの方はアルミ製の裏蓋を取り付ける所として最初からありますが、左スピーカの方は一枚板で密閉されていますので右スピーカと同様な形になるように切り取りました。
なお、図2では省略してありますが、右スピーカはアンプを抜き出して純粋なスピーカにしましたので、前面のボリューム等の穴も塞いであります。

 通常(中高級品の)スピーカの内壁には吸音材が貼り付けてありますが、4のカーボンハットという商品(メーカのページ)はスピーカの後ろを吸音材で覆ってしまってそれに近い効果を得るというものです(オリジナルのSPU−107では吸音材はありません)。
キャビネットの幅が狭くスピーカの後ろを覆いにくく、また残っている後ろの板で見えにくく手が届かないこともあり、後ろにつけるのは諦めました。
バスレフポートの穴は3の板で塞ぎましたのでスピーカを包含する小空間ができることになり、これをカーボンハットで塞ぐことにしました。
なお、カーボンハットの材質は導電性ですのでショートに要注意ということになります(裁断作業をする場合は導電性の埃というのも気持ちの良い話ではありません)。

 付け加える部分には厚さ9mmのMDF材を用いました。
これは細かいチップ状の木を接着して板にしたもので、一見していかにも安っぽくそしてまた実際安いです。
安物で良いというよりはスピーカにはむしろ適しているようでスタンダードに用いられています。
東急ハンズでは購入した木材等の切断の注文ができ、右スピーカは自分で鋸で切断しましたが左スピーカはやってもらいました。
結果としてピタリと合わさって左スピーカの方が見た目が良いです(ピタリと合わないところは接着剤を大めにつけて隙間が生じないようにしてあります)。
板が安いだけに加工料の方が材料費より高くつきますが、スピーカ1個あたりで300×910mmの板が325円、加工代が416円でした。

 結果として前より低域が出るようになっただけでなく、全体的に音がずっと良くなった感があります。
SPU−107のアンプを用い、ソフトのグラフィック・イコライザで低域を上げた状態でかなり良い線行っているように思います。
なお、GX−20AXのアンプは低域がブーストしてあり、それで良い組み合わせかというと、音がしっくりしない違和感があります。
箱を作って後ろに付ければ良いだけということで改造作業に取り掛かりましたが、1からスピーカを自作してもそう大変なことではない気もします(前の部分は体裁良くとなるとそれなりに手間がかかりそうですけど)。
意外とスピーカは素人が適当に作ったものでも結構な線の物ができるようでもあります。

 

●SPU−107のアンプに低域ブースト機能を加える

 スピーカを改造するとまた欲が出てきて、スピーカに出せる低音は絞り出してみたくなるものがあります。
Media Playerとかソフトのグラフィック・イコライザはあまりブーストすると音が崩れてしまいSPU−107のアンプで適当と思えるところまで上げることができませんが(低域以外を下げてつまり全体の音を小さくして相対的に低域を大きくするという手はあります)、長らく押し入れの中で眠っていたグラフィック・イコライザを繋げて低域をブーストしてみるとなかなか良い感じでした。
それにしてもPCスピーカのためにグラフィック・イコライザを常設しておくのも変な話ですし、アンプに低域ブースト機能を付け加えることにしました。
スピーカとアンプの改造がセットになりオリジナルのSPU−107に比べると音が2、3ランク上になった感があります

写真3

図3

 写真3はSPU−107のアンプの回路基盤です(電源と出力アンプ部は別の基板にあります)。
中央にあるICは2回路入りオペアンプNJM4558Dで、黄色い矢印の2つの10kの抵抗はその帰還抵抗です(赤と青の矢印はここでは関係ありません)。
この値でゲインが定まるので、図3のように抵抗R1とコンデンサC1を付け加えて低域をブーストするようにしました。
SW1で追加回路の有効と無効が選択ができるようにしました。
ブーストする量はR1で(という考え方ですが、実際のところある程度以上はいくら大きくしても大勢に影響なくなります)、周波数はC1で定まるわけですが、R1は47k、C1は0.047μFの前後あたりが適当なようです。
C1とR1は簡単に替えられるように(あるいは微調整で複数の抵抗やコンデンサをパラにできるように)ICソケットに挿し込むようにしました。
なお、R1を100k程度の2連の可変抵抗にしてバス・コントロールの形にすることも考えられます。

 前の音声サンプルでは低域ブーストの効果があまり良く出ていませんでしたが、録音環境が前よりマシになりましたので以下の3つの音声サンプルを付け加えます(これを録音したときC1は0.033μF、R1は47kでした)。
曲はありがちな引っ越しで梱包したままの開かずのダンボール箱の中で長らく眠っていたカセット・テープの中にあった「別れの磯千鳥」(歌 エセル中田《らしい》)です。
1と2はスピーカをマイクで録音したもの、3はカセット・プレーヤのライン・アウトをパソコンのライン・インに接続して録音したものです。

1 改造したSPU-107 低域ブースト・オフ
2 
改造したSPU-107 低域ブースト・オン
3 
LINE OUT

 

●SPU−107のアンプに2系統入力ミキシング機能をつけ加える

 ボーズのPCスピーカの記述で2系統の入力のミキシング機能のことを見かけましたが、あると結構に便利そうでもあります。
バック・グラウンド・ミュージックをパソコンで演奏させているときにパソコン操作で音が途切れることがありますが(パソコンが重労働に入ったのでしょう)、外部機器で音楽演奏させていればこういう問題はないことになります。
パソコンと外部機器からの音声のミキシングということならパソコンのライン・インに外部機器を接続することでもでき、これはおそらくCPUの負担も殆んど無いと思いますが、パソコンの電源を落としたりスタンバイ状態にすると動作しなくなってしまい、音楽を聴くためだけにパソコンを動作させておくという状況も美しい話ではありません。

図4

 前の写真3の赤い矢印は入力端子に繋がるコネクタで(写真の右側が右入力、左側が左入力)、ここから回路を追っていったのが図4で、青い矢印のオペアンプの入力端子に繋がっていました(ICの3Pが右、5Pが左)。
この回路をソックリまねしたものをもうひと系統作成して青い矢印のところで束ねる形で接続すれば良さそうとあたりをつけ、ブレッド・ボードの仮配線で動作確認をしてから回路を作成しアンプに付け加えました。
ミキシング回路としてこれで完璧といえるかどうかは全回路を解析したわけでもありませんが、音を聴く限りは問題なく2系統からの音声が重なっていますし、仮に相互干渉で多少音質が劣化することがあるとしたところで、2つの音楽を同時に聴くことなどありえず、普通はどちらかは無音です。
もっとも片方が動作していなくても入力インピーダンスに影響することはありそうですし、そもそも余計なものが繋がっていて音に良い影響があるはずがなく、オーディオの王道からするとミキシングというものが邪道ということになるでしょう(少々邪道でも便利を取りたくなるのがPCスピーカというあたりかと思います)。

・ミキシングの裏技
 ひとつのスピーカで音楽を聴いてスピーカの評価チェックを行うときなど、ステレオの片方のスピーカだけ鳴らしたのでは音楽として変で、このようなときはモノラルの方が良いことになります。
例えばRだけアンプの正規の端子に接続し、Lの方はRに入れ替えてミキシング端子に接続すれば、RのスピーカからRとLがミキシングされてステレオの音楽ソースをモノラルで鳴らすことができます。
 「2つの音楽を同時に聴くことなどありえず」と前に書きましたが(文章の位置が前だけでなく書いた時も前で、この裏技はまだ思いついていません)、モノラル化はミキシングされた音楽を同時に聴くことに他ならず、実際にそのモノラルの音を聴いても特に音質の劣化は感じません。

 

―――――――――――――――――― 追記 ―――――――――――――――――――

●バスレフ式にする 2005年7月12日

写真4

 

 写真4のようにバスレフ式にしてみました。
容量増大の改造をするときに一緒にバスレフ・ポートの穴を開けておけばどうということもなかったのですが(穴を塞げばすぐに密閉式に戻すこともできます)、後で穴だけ空けると木屑がスピーカから取り出せなくなってしまいますので、正面の板の下部分を切り取って、新たに作製した穴のある板を取り付けました(この切り取り作業を行う人がいるとも思えませんが、右スピーカの方は釘があるので鋸にとって要注意です)。
もうひとつには明るい色の木(ファルカタ材)でデザイン的にアクセントになるかと思ったこともあります。

 穴の直径は30mmでこれに紙を丸めて作製した筒(内径27mm程度)が差し込んであります。
筒の長さは50mm〜70mmというあたりが適当なようです。

 取り付けた板は取り外すことができるようにすることと、密閉を保つ意味もあり両面テープで止めました。
両面テープは音の振動に対してクッションなってしまうようでもありますが、バスレフ・ポートからの音は筒の中の空気の振動で、さほど板がしっかりとホールドさえている必要は無いのではないかと思います。

 バスレフ・ポートはカーボン・ハットで塞いだ空間の下にあり、バスレフの効果を考えると減衰することになります。

バスレフ式にしたSPU-107の音声サンプル
録音状況
  使用マイク         audio-technicaのAT9860ステレオ・マイク
  マイク・アンプ       前回ハム音が耳についたので電源に手を加えた
  バスレフ・ポートの筒長 70mm
  アンプの低域ブースト  オン
  図3のC1         0.047μFと0.033μFをパラレル(つまり0.08μF)

 スピーカの音を録音した上の音声サンプルの曲は前と同じく「別れの磯千鳥」としましたが、使用マイクは今までと異なる物で録音状況が同じとは言えません。

 

●アンプのコンデンサの容量増大 2005年7月21日

写真5

 図1のスピーカに繋がっているコンデンサは直流はカットして交流は素通りさせようというものですが、事実上そのように機能するのは周波数に対して充分なコンデンサの容量がある場合です。
コンデンサの容量が充分でないと周波数が低くなるにつれ素通りではなくなってきて、低音が減衰することになります。
SPU−107のアンプでは25V耐圧の470μFの電解コンデンサが使われていますが、低い周波数に対して充分と言える容量ではなく、1000μFの電解コンデンサをパラレルに追加しました(元と足して1470μF)。
写真5は基板の裏面につけたこの2つの電解コンデンサです。
実際に低音をスピーカから送出させながらこのコンデンサを付けたり外したりすると明らかに音の大きさが変わりました。
もっとも、このコンデンサの容量をやたらと大きくしても低音の出ないスピーカでは大勢に影響無しということになります。

 元々25V耐圧のものがついていたところには25V耐圧のコンデンサをつけるのが筋ですが、たまたま手元にあったのが16V耐圧のもので、電圧を計って16Vには達っしていないことを確認してからつけました(収まっても余裕が小さいのは良い回路設計ではありませんけど)。
なお、電解コンデンサは耐圧オーバで使用すると単に壊れるだけでなくパンクして飛び散る被害をこうむることになります。

 

 

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