トランジスタ技術2004年5月号 11章 ポール・スラローム・ロボット

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2004年6月16日更新

 

動面MPEG約502バイト)

 

--------補足---------

 トランジスタ技術誌の回路図では省略されていますが、マイコン基板MB−H8のピンに接続してある実際の回路を全て上に示します。
特にNMIは未接続ではフローティングになってしまい、まずいことになります(なお、RESET端子とP14はマイコン内部でプル・アップしてあるので未接続でもフローティングにはなりません)。
CN3はレベル・コンバータを介してパソコンのシリアル・ラインに接続する端子でレベル・コンバータ用の電源が出ています(レベル・コンバータの回路例はこのトランジスタ技術2004年5月号のP139にあります)。
赤い10kの抵抗は実物にはありませんが(後で気がついたので(^^;)、P21は入力に設定してあり、レベル・コンバータを接続していないときにフローティングになってしまいますので、プルアップ(あるいはプルダウン)しておくのが筋になります。

 デジQのバッテリはコントローラから充電するのが正規の充電方法ですが、コントローラの電池で充電するのは不経済ですし、その充電回路の完成度もあまり高くないようです。
他の何らかの電源から充電する場合、デジQのバッテリ容量は80mAhと推測され、一定時間の定電流ということなら100mA強で1時間というあたりが無難なところかと思います(手動だと1時間経つと忘れがちで過充電に要注意です《注意しただけでは注意していることを1時間経つと忘れてしまい、目覚まし時計をセットしておくと良いでしょう》)。

 開発環境は秋月の3664キットのCコンパイラとなっていますが、5月号添付のCD−ROMにはHEW版のソフトも付いてします。
「while(××);」のように××を見ているだけで何もしない待ちの処理で、HEWに移植したら正常動作しなくなり、コンパイラ変更時の要注意ヶ所ということになります。
対策としてvolatile宣言したダミー変数の処理を入れました。

 赤外線で無線操縦するデジQはコントローラとのセットだけでなく本体のみも販売されていて、価格は3129円(消費税込み)ですが、インターネットで調べると正価よりかなり安く販売している所もあります。

 デジQのボディの屋根部分の切断に使用した工具です。

 

------性能と完成度向上に向けて-----

 入手しやすい一般的な部品で安く簡単に作れるということに主眼を置きましたので、高速性能や完成度に関しては絞り込んだものではありません。
その意味で、改善の余地はあることになります。

 バッテリの電圧変動により状態が変ってくるものがあり、常に一定状態に調整するにはスピードと左右の旋回の可変抵抗を調整する必要があることになります。
欲を言えば、モータ電源となる2.4Vに適当な定電圧回路を入れたいものがあります(ただし元電圧が低いため小さいドロップで動作させる必要があります)。

 デジQの小さなギアの山と谷の谷部分に、ごく小さな塵ひとつがはまり込んだだけで、引っかかって回らなくなってしまうことがあります。
またそうでなくてもギアに付着した埃によりギアの抵抗が変り、スピードや旋回に影響してくるものがあります。
使用したデジQのギアはむき出しで埃が付着しがちですが、少し価格が上のタイプのデジQ−Rは密閉型ギア・ボックスで、それを使用した方がメンテナンスの手間も省けて安定した動作が期待できます。

 追加した単4ニッケル水素電池はモータをドライブしながら延々と持ち、一方デジQのバッテリはすぐ消耗してしまいます。
デジQのバッテリ容量に対するバランスとしては単4では不必要に過大な容量があることになり、さらに小さいバッテリを用いるのが適当ということになります。

 電子回路の電源を電池3本の3.6Vにする選択肢もありますが、20MHzでその電圧での動作は保証されていませんので、クロックを10MHzに落す必要があります(売り物ではないので保証はされなくても動きさせすればそれで良いということも言えますが)。
例えばデジQのバッテリを外して単4ニッケル水素電池3本にしてモータ電源の定電圧回路を設ければ電源の完成度は文句無しになります(重くなりますけど)。

 

ーーーーバッテリを2本にする改良ーーーー

 デジQのバッテリを削除して単4ニッケル水素2本だけで動作するように改良してみました。
目の上のタンコブ感のあるものがこれでスッキリしますし、動作時間もずっと延ばせることになります。
使用したICのMAX619は2.0〜3,6Vを入力として5Vを出力するコイル不用のチャージ・ポンプDC−DCコンバータです。
データは次のページにあります。
http://japan.maxim-ic.com/quick_view2.cfm/qv_pk/1135
いくつかの型があり、使用したのは8ピンDIPタイプのMAX619CPAです。
あまり一般に出回っていませんが、若松通商で購入しました(次のページで「MAX(マキシム)」をクリック)。
http://www.wakamatsu-net.com/biz/

 元の回路の方はそのままで、上図の電源回路を追加して元の回路基板に電源供給するようにしました。
元の回路にある電源SWやバッテリ・インジケータのLEDは不用ということになりますし、電源に入っている470μFのコンデンサも不必要に容量が大きいことになります。
この電源回路のSWはデジQの底面についているスイッチを用いましたが、このスイッチはオンで元の回路の電源スイッチがオフにしたとき無負荷状態ということになり、最大でも170μAしか流れません(実測したところ75μA程度でした)。

 上と下では回路図上は同じですが、かなりのスパイク電流が流れてAの線材の抵抗がばかにならない電源へのノイズ源になるようです。
下のように定電圧回路の近くからGNDを取るようにしました。

 削除したデジQのバッテリのボディ内のスペースにこの定電圧回路を入れましたが、かなり詰め込む必要があり、基板は使わずICのピンに直接コンデンサをつけるという裏技を用いました。

 なお、デジQ本来の回路が昇圧回路を内蔵していて5V電源をここから取ることも考えられますが、PIC16F84などならともかく、このCPUでは消費電流の関係で無理があります。

 

---------画像--------

 


 かなり詰め込んでありますが、これよりひと回り大きい基板にしても問題はないでしょう。
両サイドに重いバッテリがある情況で基板の小型化でいくら頑張ったところで力学的な特性の向上はたか知れているものがあります(かといって極端に大きな基板にしてしまうと、イナーシャは距離の2乗で利いてきますので無視できない影響が考えられます)。

 

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