- 電動ホバークラフトの実験
浮上させるためには、船体の接地部分から空気が外に出ていくような流れを作ればよい。このためには、船体内部の空気と外部の空気の気圧の差を生じさせればよい。この差は、ごくわずかで良さそうであったので、モータで実験することにした。インターネットで資料探しをして見つけた
http://www.asahi-net.or.jp/~qc8k-stu/rika/hob/s_hob2.htm
に従って作ってみた。
* 模型の製作

カップラーメンのカップと紙コップを使い、内部にモータとファンを組み込んだ。
簡単にできると思ったが、モータに取り付けたファンが紙コップとぶつかり、なかな
かうまく回転するようにできなかった。モータを回すと、船体は2ミリ程浮上した。摩
擦がほとんどなくなり、滑るように動いた。単三乾電池を4本搭載した自立型にして
みたら浮上しているかどうかわからないくらいになってしまったが、なめらかな机の
上などでは、摩擦がほとんどなくなり滑るように動いた。船体の接地面の面積は
176.7平方センチメートル、重量は145グラムとなり浮上高は0.3ミリ、浮上す
る限界重量は200グラムであった。
* 設計
http://www2.hamajima.co.jp/~tenjin/tools/hover.htm
http://www.infosnow.ne.jp/~w_teru/konbu/kc0510.jpg
などを参考にして、実際のホバークラフトの検討にはいる。
ア 浮上ユニット
(ア) モータの選定
誘導モータは、構造が簡単で取り扱いが楽であるが、交流専用で、電源の周波数によって回転数が決まる性質がある。整流子モータは交流直流どちらでも使えて小型で出力が大きいことがわかっている。
軽くて出力の大きなものということで、整流子モータがよいという結論になった。
(イ) ファン
効率をよくするためには、遠心ファンが良さそうであるが、高速回転させる必要があって正確に作らねばならないことから自作するのは困難であった。
結局、小型で、軽量で、しかもファンとモータが一体になっているものとして、掃除機のモータ(定格100V約500W)を使うことにした。
イ スカート
空気を蓄える船体と地面との接点にあたるスカートは、入手の容易さと価格の点でビニールの浮き輪を使うことにした。
ウ シミュレーション
製作しようとしているホバークラフトの重量と必要とする空気の圧力について検討する。浮上ユニットと船体・座席と乗員の全体の重さを70kgと仮定する。

外部の圧力(大気圧)P
1 と船体内部の圧力P
2 が図のような関係の時に浮力を発生する。ホバークラフトの足となる接地面径55センチの「浮き輪」を3つ使用するとき床面に接する開口部の面積Aは
A=π(d/2)2 ×3
=π×(0.275)2 ×3≒0.71[m2]
大人の体重と船体の重さの合計Wを70kgとするとこれを持ち上げるのに必要な力Fは
F=9.8×W
=686[N]
となる。これだけの力を得るための圧力Pは
P=F/A
=686/0.71
≒966.2[Pa]
モータとファンで発生した圧力が967[Pa]以上あれば浮上すると考えられる。
エ 浮上ユニット
掃除機のモーターとファンで空気の流れを作ることはできるが、圧力差を維持できず空気が逆流することがわかったため、空気をいったん蓄えて圧力を高くした後これをホースで分配する形式をとることにした。
*製作
ア 浮上ユニット用プラスチックコンテナの加工
モーターの位置を決め、ボール盤にコンパスカッターを取り付けて穴あけした。かなり振動が大きく危険な作業であった。
イ モーターとホースの取り付け
モーター・ホース共に、小さめにあけた穴をヤスリで少しずつ削りながらぴったりに仕上げた。空気漏れを防ぐためポリウレタン系のシール材でシールした。
イ 配線
整流子モーターなので、2本の線をケースに穴をあけて引き出す作業だけで簡単にできた。
ウ 浮上ユニットの試運転
モーターを取り付けた浮上ユニット単体で、試運転を行った。モーターを回すとプラスチックコンテナに空気が溜まり、ホースから空気が出るがふたの部分からかなり多くの空気が漏れていることがわかった。そこで、ふたと本体との隙間を埋めるための目張りをしたところモーターを運転するとコンテナが大きく風船のように膨らむようになり、十分な圧力が得られた。

浮上ユニットのようす

船体の設計図

ベニヤ板の切断作業
* 総合組立
船体に浮き輪と空気溜めを取り付けた後、配線をした。露出形のタンブラースイッチをつけて船体上でモーターのオンオフができるようにした。電源コードは、長いままだと取り扱いが大変なので、短いコードにプラグをつけて長い延長コードとつなぐようにした。

完成図
* 試運転
人が乗らない状態では、快調に浮き上がった。人が乗った状態で試したところ重心位置がずれていてうまく浮上しなかったが浮上ユニットの位置を修正したところ快調に浮上した。

運転の様子
あっけないほど簡単に浮いてしまいました。
- リアルプレイヤーでご覧下さい。
( 1.07MBあります。ダイヤルアップで接続されている方は
かなり時間がかかってしまいます。ごめんなさい。)
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