東京: 秋田書店、1978年
「さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち」ストーリー
キャラ、主要メカ紹介
特別企画 白色彗星・都市帝国・超巨大戦艦徹底図解
特別企画 イラストコレクション 松本零士、花井幸子
「宇宙一杯に広がる命・・・ 永遠への旅立ち」 文/藤川桂介
「さらば」という作品が苦手な澪子が、「さらば」のムックを評価できるはずはないことをあらかじめお断りしておきます。
あまた出版された「さらば」本の優劣をつけることはできません。今回も久しぶりにこの本に目を通していたら、この本の内容とは関係ないところの「さらば」のストーリーや設定に引っかかってしまったほどです。
そうかと思えば、「古代くんと島くんの目が大きいわ」とか「鼻の先端が角張っているねぇ」とか、些細なことを見つけて楽しんだり・・・。
この前の『宇宙戦艦ヤマト』ムックでは、ストーリー紹介よりも先にヤマトをはじめとするメカ紹介とキャラ紹介がありました。そしてこの『さらば』でもその方針を踏襲しています。
その中に「地球連邦政府機構」なる組織図がありまして、ヤマトに乗艦する前のメインキャラがどこに所属していたか見ることができます。ご存知のとおり古代は輸送船護衛艦艦長で部下に相原がいます。古代は正式には「第十五輸送補給線(船ではありません)護衛艦隊」所属ということで、冒頭で彼が来ていた制服(上着)の右袖に「15」とあるのはこれを指すようです。同じく島の上着の右袖にある「13」は、彼の所属が「第十三宇宙空間輸送艦隊」ということを表しているようです。昔はこれらの数字が何を意味するのかよくわかりませんでしたが、これで納得。ちなみに、島は輸送艦隊勤務としか「さらば」劇中では言われていなかったし、このムックでもそう書いているだけですが、どの程度のランクだったのでしょうか。劇中では言及されていませんでしたが、南部が部下です。
真田さんは「地球防衛軍司令部科学局局長」とキャラ紹介にあり、組織図では「宇宙科学開発局」に所属しているようです。ここには雪(科学局生活部部員という肩書きなので、真田さんの部下か?)とアナライザーもいます。太田と徳川さんは何をしていたのか皆目不明(汗)。「???」な所では、佐渡先生が「宇宙空間医学研究所」所属になっています。
こうして見ると、イスカンダルから放射能除去装置を持ち帰って地球の英雄になったはずの彼らの「その後」は、意外と優遇されていなかったようです。これでは地球の繁栄に対して批判的になったり、ヤマト(や自分達)が忘れられた存在だと嘆いたりするのは無理もないでしょうね(笑)。
そんな中で、何と言っても「科学局局長」の真田さんは大出世! 絶対古代よりも出世しているわけですから、イスカンダルの旅の一番の功労者は真田さんだったのかも(爆)。その真田さんまで反逆に積極的に加担するのは、「局長」の身分よりも現場の責任者の方が肌にあっていたのか??
思いっきり脱線してしまいましたが、軌道修正して・・・。
白色彗星や都市帝国の図解は価値があります。本編だけを見ていても当然出てこない部分ですが、この図解によってどうして真正面から波動砲を撃ち込んだら都市帝国が出現したか、動力室はどのあたりにあるのか、等がわかりました。
なお、「ヤマト2」では都市帝国の弱点は「真上と真下」とデスラーは示唆していましたが、断面図等では当然のことながらその弱点は見当たりません。このあたりでも「さらば」と「2」の違いがあるようです。
このムックの最後に「永遠への旅立ち」と題した特集があり、ヤマトの脚本家(現在は作家として有名)でいらした藤川桂介さんが執筆されています。その内容は「さらば」のストーリーに沿って古代と雪に焦点を絞りこんで、二人の感情などを書きこんだものです。ここに綴られた雪の健気さや一途な思いは、ロマンティックなものに憧れる夢見る乙女時代なら感動したかもしれませんが・・・(苦笑)。
「さらば」は結局のところ雪のラブストーリーだと再認識させられました。実は、「さらば」以降のヤマトでは古代と雪は恋人同士なのですが、彼らの価値観のベクトルは同じ方向を向いていないことの方が多いのです。それが最も顕著なのが「さらば」です。
最後にくだらないツッコミを・・・。前作と同様に、表紙に「テレビムック」との表記があります。「さらば」は映画作品なのですが・・・。
ほんと航海長のおめめが大きいんですよ。眉は思いっきり太くて濃いし・・・(笑)。
では、前回に続いてキャラ紹介文面の引用です。
「島 大介
第13宇宙空間輸送艦隊勤務。ヤマト航海長。ライバル古代に深い友情と敬意をもって惜しみない協力を寄せる。」(p.20)
古代に「惜しみない協力」を寄せているかもしれませんが、島にはその見返りはなさそうです。おまけに最後にはあの仕打ちですからねぇ。古代が捨てた世間のしがらみだとか責任だとかをすべて背負わされての地球帰還ですから。
旧地下司令部で密談(?)していた時の参加者は古代以下わずか13名。古代と真田さんが話している場所からずいぶん離れた所でカバーのかかった机にもたれて気乗りしないように聞いています。
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