

萩が見事な庭を見物に行った大名は、そこで俳句を詠むように促され、事前に太郎冠者と練習した萩を題材にした俳句を詠むのだが、間違った言葉ばかり。助っ人をしていた太郎冠者があきれてどこかに行ってしまうと、いよいよ困ってしまう。
盲目の伯養は主人の言いつけで知人に琵琶を借りに行く。そこへ同じく盲目の幻当が琵琶を借りに来たため、どちらが借りるか勝負をして決めることになり、二人は歌を詠んだり、相撲を取ったりする。


主人は召し使う武悪の奉公の悪さを怒り、彼を成敗するよう太郎冠者に命ずる。冠者は主人の太刀を借り受け武悪の家を訪ねる。武芸に秀でた相手なので、主人へ魚を進上するように勧め、武悪がいけすで魚を取るところをだまし討ちにしようとするが…。


外出する主人は、秘蔵の砂糖を盗み食いされぬよう、二人の召使いに附子といって猛毒だから、気をつけて番をせいと命じる。附子の正体を知りたくなった二人は、及び腰で中を覗く。そしてとうとう食うてみようと附子をすくい取る。附子の中身が水飴だと判った二人は、奪い合うように全部食べてしまう。さて申し訳のために二人は…。


一人で恥ずかしいと兄に聟入についてきてくれと頼み、袴まで履かせてもらう聟。舅の家に着くと、弟は兄に門前で待っていてくれるように念をおし、兄が来ているのを知った舅が太郎冠者に呼びに行かせるが…。


田舎者が新しい持仏堂に安置する仏像を買いに都に出かけ、そこで仏師と名乗るすっぱと出会う仏師が明日までに仏像を作るというので、翌日田舎者が受け取りに行くが、仏像が気に入らないという。仏像になりすましたすっぱは、注文に答えようとするが…。
恋人への文を届けるように命じられた二人。野次馬気分で盗み読み、果ては破いてしまう。能「恋重荷」の名調謡を巧みに採り入れた冠者物「小名狂言」の傑作。
主人が太郎冠者に、次郎冠者を縛るから手伝えという。わけもわからず太郎冠者が、次郎冠者はこのごろ棒術を稽古しているから棒を使っている隙に縛ろうと知恵を出す。次郎冠者を呼び出し、二人は示し合わせて両手首を棒に縛り付ける。案山子姿の次郎冠者を笑っているうちに太郎冠者も主人に後ろ手に縛られてしまう。そのわけを、二人は自分が留守の間に酒を飲んで縛ったのだと言い残して、主人は外出する。残された二人は、縛られているから余計に酒を飲みたくなり、考えをめぐらす。





