山名・山域:中央アルプス南部

日   付:8月6日・7日

人   数:単独

そ の 他:

 台風が沖縄まで来て迷った挙句、安全でエスケープルートも沢山あり、尚且つ静かな山歩きができる中央アルプス南部を選んだ。
 

 ”越百山”って見て”こすもやま”と読める人は余りいないと思う。駒ヶ岳から南下した中アの稜線は木曽殿乗越から空木岳を踏んで殆どの人が池山尾根を下る。
 冬の御獄山から見ると良く分るよ。その先に南駒ヶ岳という、まさしく空木岳と同等のボリュームを持つこの山も…百名山と言う”名山”の影に隠れて踏まれる事は余りないようだ。
 前回の空木登山の時も、酷いガスで金沢土場に虚しく下山した苦い経験が…。
 さて今回の山行は縦走より寛ぎを選んだ。なにしろ小屋着は昼の12時(笑)。山の上で何もしない時が一番贅沢か?

沢の音を聞きながらの林道歩き
良く整備された登山道

 駐車場から林道を40分歩くと南駒ヶ岳への北沢尾根取り付き分枝に着く。越百山へはこの分枝を右へ入る。すぐに取り付きとなり、急登だが道はよく整備されて歩き易い。下の水場を過ぎると尾根の末端だ。二つのコルを過ぎて分りやすい尾根をどんどん登る。


 上の水場は手前と奥に分かれていて、奥の方には必ず冷たい水が常時出ているので補給する。この日は晴れ時々曇りだったのが午後近くになり、だんだん曇ってきた。福栃山の左を巻くとコルに赤い屋根が…越百小屋である。
 去年も一昨年もここに電話している。5月の南駒ヶ岳の様子や北沢尾根の整備状況を管理人の伊藤さんに尋ねたのだ。
 小さな山小屋とはいえ、1人で切り盛りするのは大変だろう。髭が濃い生粋の岳人だよ。

小さな越百小屋(左は冬季避難小屋)。

 基本は予約の小屋だが、そこは山の中…いきなり登山者がくる事もある。そんな時は食事なしの避難小屋泊りにしてもらったり、多人数の予約客には下界から奥さんが手伝いにやってくる。
 この日はその奥さんが来ていた。この奥さんと北アの話しをしていたら…なんと殆どの山に登ってるでないの!恐れ入りました(笑)。


 食事が有名なこの小屋は夕食に茶碗蒸し、天麩羅、煮物など美味しい料理が盛り沢山!食後には伊藤さんが「コーヒー飲む?」と聞いてきたので、「頂きます。」と言うと…そのコーヒーは豆から挽くこだわり!
 この小屋、ヘリでの荷揚げはシーズン1回で後はボッカとか!凄いよね。
 小屋番ならではの山の話しなど非常に楽しい一夜だったよ。

予約した人だけ茶碗蒸しが付くよ(^.^)

 朝は4時に目が覚める。昨日は遅くに単独登山者が来て、結局客は2人だけ。この小屋って地下まであるんだよ。一番静かなんだって。爆睡した僕はコンタクトをして外を覗く…するとやっぱりガスだ。


 仕方ないな。山の天気だから。朝食を食べて、ロープウェイで木曽駒から3日かけて来たという単独登山者は、そそくさと須原へ降りていった。僕はとりあえず越百山へ…その後のことはそれから決める事にするが、多分縦走は無理だろう。
 この2300m付近から見ても稜線のガスが気流を巻いている。伊藤さんは「北沢尾根は台風が沖縄を過ぎると、急に風が増すから…越百で判断しなさい」と言ってくれた。
 最初にも触れたけど、なぜこの山を選んだのか…それを頭に思い浮かべながら越百山山頂へ。森林限界ギリギリの山頂は匐松に覆われていて、強風だけでなく風自体が冷たい。

綺麗なガス(笑)。見事だったよ。

 全く何も見えない山頂に30分近くも居ただろうか…。ガスは切れるどころか益々酷くなる。風も強くて遠くで山鳴りのような音も聞こえてきた…台風の影響が来ているのだろうか…?迷わず越百小屋へ降りる。


 小屋に寄ると伊藤さんが「ダメか…まぁ、近いんだから、また何時でも遊びにおいでよ。」良いセリフだったよ。この言葉がこの山行の全てだろう。
 また来れば良いじゃん。空木から、南駒から自由にルートは選べるし、安平路山へも繋がってるらしい。昨日、早く小屋に着いたメリットか、いろんな事を伊藤さんに教えてもらった。
 最後まで見送ってくれた管理人夫妻。良い日にまた、来たいね。このガスった山々を展望する為に…そして、この親切な管理人に会うために…。
 福栃平に下山すると昨日の単独者がいた。歩いて駅まで行くってそりゃ、遠いよ!…須原の駅まで送って、僕は中山道の妻籠宿を目指す。

福栃山のコルにひっそりと立つ越百小屋。

 国道19号を南下し、南木曽で温泉に入った。まだ時間もかなり余ったので、妻籠宿へ立ち寄ることにする。
 下界は暑いね〜!駐車場から10分も歩くと汗が噴出す。まずは栗ソフトを食べながら昔の郵便局などを見物。
 そして、ブラブラ歩きながら蕎麦を食べに茶店に入った。夏休みに入っているため、家族連れが大変多い。


 帰り際ふと思った。今シーズンの山歩きって入山してから下山するまで殆どが悪天候。ガスが切れても短時間だった。そういう意味では越百山行は雨に降られなかっただけでもヨシとしようか(^.^)
 また、今後の山行計画も練り直す必要があるね。この夏はだめだね(T^T)ウッウッウッ

妻籠宿の町並み。

◆今回の山行で立ち寄った温泉◆
南木曽温泉”木曽路館”


料金:800円
泉質:アルカリ性単純温泉


湯に浸かるとまず、そのとろみに驚く。
まるで片栗粉を使ったようなとろみで
体に纏わり付く為、非常に温まる。
露天風呂は幾つも種類があって、
展望にも優れている為、開放感があるよ。

山行トップへ

TOPページへ