『映画「指輪物語」雑感』(2002.3.3)
『ン/韓国語のリズムとビート(1)』(2002.4.30)
『ン/韓国語のリズムとビート(2)』(2002.5.2)
『この空は君のもの』(2002.5.14)
『“群像系”ドラマ(1)基礎編』(2002.5.31)
『“群像系”ドラマ(2)詳細編』(2002.5.31)
『“群像系”ドラマ(3)応用編』(2002.5.31)
『“群像系”ドラマ(4)おまけ』(2002.5.31)
『通過旅行』(2002.9.4)


『通過旅行』(2002.9.4)
先日ある種完璧な旅をしてきました。7月のことです。
札幌〜留萌〜稚内〜旭川〜札幌という2泊3日のルート。たくさんの町を流れるように通り過ぎるだけの旅でした。
ひとつの町を過ぎると、畑とも原野ともつかない緑がひろがって、そこをゆるやかに登ったり下ったりしていくと、また町に出る。すこし大きな町では、最短距離で一直線に突き抜けていく国道から、住宅街のバスターミナルや駅前広場なんかに寄り道する。ただし「雨男」の山崎なので、残念ながら町の背景はくっきりの青空だったり、きれいな雲が浮かんだりしてはいませんが(笑)。でも、僕は大満足だったのです。

そして自分なりの旅スタイルを悟りました。
それは「通過旅行(ただしバスで)」です。

この旅ではバス(札幌〜留萌〜稚内)と汽車(稚内〜旭川〜札幌)を利用しましたが、バスは両側を町並が流れすぎてゆくけれども、汽車はどんなに町の中心部を走っていても窓から見えるのは町の「裏側」。駅に着くたびに頑張って駅舎の隙間からその町の駅前の風景を垣間見ようと試みたものの断片的にしか見えず、なんだか旅先にそっぽを向かれた気分でした。一方のバスは町のメインストリートを走り抜け、町の駅前ロータリーを一周して360度のパノラマを見せてくれます。
僕にとって旅の目的は、国内・海外を問わず、自然の景色を楽しむよりも、町の活気とか雰囲気を感じることにあるので、全ての旅は息抜きであると同時に「世界の市町村活気調査」でもあります。世界は広く人生は短いので、効率良く世界を巡らなくてはなりません。そして臆病な山崎は、知らない町に身を置いているだけですでに幾分憔悴してしまっています。だから、何もせずに町のいろいろな断片を短時間で見せてくれる通過の旅は願ったり叶ったりなのです。町の活気とか雰囲気を感じとるだけなら、滞在して町中を歩き回らなくても、メインストリートを厳選して走る都市間バスに乗って町並を車窓から眺めるだけで十分満喫できます。夜になれば比較的大きな町でビジネスホテルにでも泊って、次の朝は早速次のルートを通過するためにバスに乗る・・・、その繰り返し。
そんな「見る」だけの旅は、結局「世界の車窓から」じゃないかという気もしますが、(なにぶんテレビっ子なもので)きっとこれが最も楽しい時間の過ごし方なのでしょう。本人が満足で、得られるものがあるならばそれでいいのです。

※ちなみに、自分で車を運転する旅は言語道断です。だって、対向車とか交通標識とか信号とか、いろいろ注意しているうちに町並が過ぎ去ってしまうから。でも助手席は視界も広いので最高です。(つまり助手席に乗せろ!ということです)