P・S・ホフマンはあなたの中に……
◎今月のお仕事 『フィルム・メーカーズ#10 ティム・バートン篇』(キネマ旬報社)の責任編集を担当。3/15発売予定。中身はほとんど別冊映画秘宝なんでご心配なく。
3/18(土) テアトル新宿にて三輪ひとみ嬢とトークショー。最近、こればっかや。
2/28(月)
『ロンパオ』(クーロン黒沢 青林工芸社)購入。
池袋で『リング0・エピソード1』見る。田舎で母子でひっそり暮らしていた美少女山村貞子はのちに銀河を揺るがす大悪党ダースベイダーになるのだが、これはその前編。いや、仲間由紀恵も黙ってれば美少女なんだけど……それにしても『ラブ&ポップ』って映画、とことん呪われてるねえ。はっきり言って高橋洋は手え抜いてると思うっす。面倒くさくなったので『ISOLA』は見ずに帰る。
2/29(火)
FOXで今度こそ『ラビナス』見る。てっきり恐怖のカニバリズム映画なのかと思ってたら、ただのゾンビ映画だった。だって「人の肉を食ったらそいつのエネルギーを我がものにできるのだ!」とかいって人喰い野郎が不死身になっちゃったりするのである。妙にホモっぽい展開を見せたりして、こりゃなんじゃらほい。
映画芸術より『足立正生零年』送ってくる。レバノンの刑務所出所記念の別冊である。それにしても写真がない。徹底的に活字だけの本。写真いくらでもあるはずだと思うんだけど(なんせ映芸なんだし)。たぶん作っている人たちは雑誌には写真が必要だとか考えたことがないんだろうね。
3/1(水)
ああ、なんか忙しいんですけど。
洋泉社に出かけ、編集部のTP535を借りてHDのリカバリー作業をする。大森望に環境を整えてもらった6ギガのHDを入れて、PCMCIAのHDドライバをインストールし(この作業をするために、FDが必要だった)、これまで使っていた2ギガからWINDOWSフォルダをコピー。あとはATOKの辞書をマージして差別語が全部変換されるようにする。あー、やっと作業環境が復活した。これで一連のHD換装騒動は無事終了。壊れたFDアダプタは……別にインストールするソフトもねえしな。
3/2(木)
本郷三丁目まで歩き、アスミック・エース試写室で『スクリーム3』見る。ところでアスミックのTは本日記の愛読者だということなので、ともかく『スクリーム3』は素晴らしかった。スリル満点の極上のエンターテイメントだし、コートニー・コックスやネーヴ・キャンベルを筆頭にきれいどころが勢揃いしてそっちの期待も裏切らない、と日記には書いておこう。
どうでもいいけどケヴィン・スミスって本当に駄目男だね。レベルがオレたちとまったく一緒っていうか(一応スタジオで映画撮ってる監督なんだって自覚がまるでない)。
ペンシルヴァニアでマクドナルドで銃を乱射し、そのあとバーガーキングでもう一人撃った(おかわり)奴がいるそうだけど……やっぱアメリカにはモスバーガーがないせいじゃないかな?
3/3(金)
シネカノンで『ハピネス』。フィリップ・シーモア・ホフマンの魅力全開、涙なしには見られない傑作。それにしてもフィリップ・シーモア・ホフマンというのは……とても他人とは思えないというか、ふと気づいてまわりを見回すとあたりはフィリプ・シーモア・ホフマンだらけだったりする。オレの知り合いはフィリップ・シーモア・ホフマンばかりだ。世界はフィリップ・シーモア・ホフマンに満ちている。
ちょっと暑苦しいかもしれない。
終わったあと某映画ライターとお茶するが、あそこでお茶していたことがばれるといろいろ問題が多いようなので仮名にしておこう。
帰ると『(この)SFが読みたい!2000年版』(早川書房)が届いている。なんか、みんな保守的だなあ。保守的にならざるを得ない気分はわからんでもないが、失うものはもう何もないんだから好き勝手すりゃいいのに。
3/4(土)
徹夜だったので起床1時半。『イースト・アジア映画の、美』、『映画をとおして異国へ』(石原郁子 芳賀書店)、『ああでもなくこうでもなく』(橋本治 マドラ出版)、『SCARED#2』(ABC出版)が届いている。
夜、馬場へ。
3/5(日)
ところでnapsterという素晴らしすぎるソフトのことはもうみんな知ってると思うんだけど、ぼくはマック者なので指をくわえて見てるだけ……だと思ってた。したらしっかりマック版クライアントが出てるんだねえ。とりあえず今はMacster。これ、実用上は問題ないんだけど、モラル的に少し気詰まりな感じである。
それにしても日本でnapってる人ってどのぐらいいるんだろう。ちょっと潜ってみたけどよくわからん。
3/6(月)
思い出したように『ファイト・クラブ』のサントラをエンドレスで聞いている。
ところで、開幕に向けてJリーグを100倍イヤな目で見る方法!!をお勧めしておきたい。サッカー版しろはたっていうか(この人たち、絶対気が合うと思うな)。いっぺん市原臨界劇場を見に行くのもいいかも、とか思わないでもない。
3/7(火)
ワーナーに『アイアン・ジャイアント』を見に行く。今年いちばん泣ける映画、と早くも評判の……いや、よくわかるんだけど、オレは冷血動物だからねえ(なんかこれでまた敵を増やしたような)。
3/8(水)
『ぼくのプレミア・ライフ』(ニック・ホーンビィ 新潮文庫)、『超常現象の心理学』(菊池聡 平凡社新書)、『ユリイカ ボリス・ヴィアン特集』買う。『ユリイカ』はどうも売れてるらしくて、あまり本屋で見かけない。ニック・ホーンビィの本は某社に持っていったことがある奴だ。こういう売れそうもない(けど面白いことは保証する)翻訳本の企画ならまだいくらもあるんだがねえ。どうかねえ。
ちなみに『ぼくのプレミア・ライフ』はサッカー、いやフットボールについて書かれた中でも最良の書物のひとつだと思う(タイトルと翻訳は別問題ではあるが)。フットボールを愛するのはどういうことか、よく教えてくれるからだ。愛するっていうのは苦しむことなんだよね(村上龍や馳星周−−ああ、なんであんなスノッブ野郎になってしまったのだろう?−−を信用できないのは、フットボールを愛したせいで苦しんでいるように見えないからだ)。日本でこれを書けるのはやっぱりフットボールを見ることの苦しみを知っている……レッズ・ファンか。となると小田嶋隆しか。
3/10(金)
確定申告書く。ああ、貧乏暇なし。さらにもっと悪い知らせも。いや、最初に戻っただけだから振り出しに戻るってことかな。
『エンディミオンの覚醒』(ダン・シモンズ 早川書房)読む。日本語の本は最近すっかり図書館利用になっているので、今頃読んでたり。で、これですがまるっきりつまんなかった。理由ははっきりしてるんで、要するに語り部のロールに全然魅力がないんだよな。自分では何一つ決断せず(できず)ただ運命に流されていくのみ。こんだけ分厚いんだから、ヨセフの苦悩とか、そういうのないのか。
3/11(土)
遠くのセリエより近くのJリーグ。開幕戦。鹿島 1-0
名古屋@国立霞ヶ丘。
昨夜夜中に、そうだ! ひょっとしてLAWSONチケットなら明日の試合買えるんじゃないか?と思って行ってみたら、あった。当日券もあったとは思うけど、開場前に行列を作るよりはずっとスマートだ。そういうわけで今年も鹿島の開幕戦(でもベベトは出ない)。前半は鹿島が中盤の守備力で名古屋を圧倒してワンサイドになる。後半、ジョアン・カルロスが役立たずの平野を下げて3バックにしてからはだいぶマシになったかな。
- 小笠原くんは守備も献身的で、すばらしくテクニカルなシュートも見せて最高の出来だった。
- ファビアーノはなかなか使える。強いし、長いフィードが正確
- 平瀬くん、ダサすぎ。ベベトにポジションとられるぞ。柳沢はほぼ復活したんじゃないかな。
- 最後、ピクシーとビスと審判、誰がキレるかという競争になったが、沈着冷静に押さえこんだモットラムの勝利。さすがである。
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Yanashita / 柳下毅一郎 / kiichiro.yanashita@nifty.com