◎今月のお仕事 『イグジステンズ』(クリストファー・プリースト 竹書房)発売中。なんか詰めの甘い翻訳。
『ハンニバル』買う。パラパラ読んどったが、ものすごい直訳。高見浩って前からこんな訳だったっけか?
帰り際に本屋で『悪者見参』(木村元彦 集英社)購入。サッカー本ばかり買っておる。
まずは『サイダーハウス・ルール』なんせ原作を読んだのは10年も昔のことだし、その後古本屋に売っぱらってしまって手元にないのですべてがうろ覚えだが、それにしてもこの脚色は凄すぎる。ほとんど別の話と言ってもいいくらい。だいたい、“林檎園のルール”ってそういう意味じゃなかったんじゃないか? 原作者がやるんじゃなければ絶対に許されない脚色だろう。
その後ヘラルドで『鬼教師ミセス・ティングル』。カンニング未遂をとっつかまった生徒たちがその鬼教師を監禁するって話なんだが……ティングル先生「あんたらみたいな甘えた自己中心的なガキを世間に出すわけにはいかない」って言うんだけど、その通りやんか! どう考えてもこの映画でいちばん正しいのは悪役ティングル先生なのである。ケヴィン・ウィリアムソンって本当に幼稚だよね。
夜、ユタへ。そこでも高見訳は話題になっていたが、「シリーズの統一感を出すため、菊池光訳に近づけようとしたんじゃないか?」というのが一同一致したところであった。菊池光が下訳したんじゃないかという意見も(笑)。いや、それなりにおもしろかったんですけど、トマス・ハリスに求めていたのはこういうおもしろさではなかったような気が。
美学校でクーンツの『ファントム』。中途半端に豪華な感じのするキャストがいかにも低予算ホラーっぽくて素敵だ。ベン・アフレックとローズ・マッゴーワンとピーター・オトゥール。いちばん笑ったのはローズ・マッゴーワンとジョアンナ・ゴーイングの姉妹がすげえ似てたこと。姉妹役であんなに似てるなんて珍しい。
それにしてもこの公式サイト、アドレスがhttp://ファントム.jp.ioというんだが、やめないかね、こういうのは。
『戦闘美少女の精神分析』(斎藤環 太田出版)いただく。ヘンリー・ダーガーのチンポ少女をオタクの性的欲望と結びつけようという、まあ東浩紀あたりが喜びそうな本だ。ところでぼく自身はダーガーがチンポ少女を書いたのは女性の体の構造を知らなかった(見たことがなかった)からだと信じている。たぶん、アウトサイダー・アートや電波系の研究家はほとんどが同意してくれるだろう。でもだからってこういう評論に価値がないってわけじゃないことぐらいはわかってるからね。
GAGAで『ナインス・ゲート』。ポランスキー監督、ジョニー・デップ主演のオカルト古書サスペンス。ほとんど期待していなかったが、なかなか楽しかった。腐ってもポランスキー、というか。地獄の門を開く本を探すとかいうルチオ・フルチみたいな話なんだけど、なんか高級感あるんだよね。デップのファッションも良かったしな。お洒落なGOTH。
京橋に回ってアキ・カウリスマキの『白い花びら』。なんと20世紀最後のサイレント映画! これほど倒錯した映画は見たことがない。しかし、それが意外と素直だから驚いてしまう。カウリスマキってやっぱ凄いかもしれない。
タコシェに寄って『大安の日にはアンパンを食べる』(搭島ひろみ 車掌文庫)、『ドッグレッグス大百科』(CDROM三枚組!)購入。大安の日にアンパンを食べるといいことがあるらしい。
『時の扉をあけて』(ピート・ハウトマン 創元SF文庫)いただく。白石先生ありがとうございます。
『戦闘美少女の精神分析』読了。本が進むにつれてどんどん実証を離れてブンガクになってしまうのだった。つうか、精神分析って結局トートロジーの学問だよなあ、という感想しか浮かんでこないんですけど。「いまや虚構に現実の直接的な反映を見るといった素朴な分析こそが、「虚実混同」の典型的事例なのだ」と言われてしまっては……いや、現実に裏打ちされない虚構にはまったく興味のわかない人間だもんですから。散文的ですいません。
おみやげにSFMの最新号をもらった。ラッキー。これから打ち合わせるときは発売日直後にしよう(笑)。なお、ディック特集は菊池誠のエッセイが良かった。オレもSFはああいう風に読むことしかできない。つーか、オレが書いたのかと思ったよ。
夜、韓国代表1-0日本代表@チャムシル うーんうーんうーん。韓国がとばしまくった前半を乗り切って、足が止まったところで完全にゲームを支配。退場者も出て……なぜ、そこで点を取られる? こんなことでトルシェがクビとは残念というよりないねえ。あ、交代はちょっと遅かったと思う。遅くとも後半10分までに森島を入れてればだいぶ違ったと思うんだが。
いや、そんなに嫌いなわけじゃないんだよ、実のところ。
DVDでミッキー・スピレーンの"The Girl
Hunters"見る。もちろんマイク・ハマーものなんだが、スピレーン本人がハマー役を演じている珍品。作家多しといえども、こんなことができる人間はスピレーンくらいしかおるまい。
スピレーンはまさしく「ゴリラのような大男」なんだが、かつぜつがもひとつなもんでセリフがほとんど聞き取れん。それでも面白いって、映画ってなんなんだろうねえ。「女と銃」か? まあ、それだけはたっぷり出てきたが。