菊の葬列

◎今月のお仕事 特に…… 


7/17(月)
 帰国。留守中到着

『フィータス』(森園みるく 筑摩書房)、『星方武侠アウトロースター 雲海のエルドラド』(堺三保 集英社スーパーダッシュ文庫)どうもありがとうございます。 


7/18(火)
 炎天下、お茶の水まで歩いてオーディオユニオンでマランツのDV4000を購入。某掲示板で在庫情報を仕入れたので行ってみたわけである。なぜこの機種なのかというとそれは……実はキー操作だけで……詳しくはここ参照のこと。ふっふっふ。

 夜、久しぶりにLOFT plus1に出かける。出演者は宮台&青山の二人シンジ。それに香山リカ。〈創〉主催で『EUREKA』の話をするらしい。ここで告白をすると実はぼくはまだ『EUREKA』を見ていない。青山シンジの映画は一本も見ていないのだ(別に主義主張があって見てないわけではなく、たまたま)。でもまあ、評論家だからね。これは見なくちゃな……でも3時間40分……モノクロ……出かける勇気を奮い起こすべく、まあ勉強に行ってみたよ。
 で、まあ聞いてきたわけだ。いろいろ考えたけどね。ま、なんだね。宮台シンジの話がつまらんのは具体性に欠けるからじゃないか、と思ったよ。さかんに「フィールドワークしてるから」と言うんだけど(実際してるんだろうが)、その割には話に具体例が出てこないんだよね。何を見ても統計の標本でしかないんじゃないか? だからどうも高所から論じてるだけって印象を持ってしまうのだ。実作業者って感じのするリカちゃんの話の方が全然おもしろいです。

 で、やっぱり見に行かないとならないハメになったようだよ。


7/19(水)
 アルバトロスの叶井から電話。いろいろくだらない話をするがなかでも衝撃の事実が! あーこれ書いていいのかな? ともかく『アシュラ』では叶井伝説に新たな一ページが付け加わったのであった!

 ワーナーに『さくや妖怪伝』を見に行く。感想は……脚本がどうしたとかあの演技はとか、言えばいえるんだろうけど、そういう気がなにひとつ起きない……やっぱり笑えないっていうのが致命的。

 暗い気持ちで帰る。


7/21(金)
 美学校でアルバトロスの映画の試写。うーん、どうしよ。

 終わったあと走ってル・テアトル銀座に出かけ、『Xメン』。いちばんイケてるのはハル・ベリーのストーム。これは充分使える(何に?)。ファムケ・ヤンセンのジーン・グレイは、これはいくらなんでも無理があるでしょう(サイクロプスと並ぶと大人と子供だ)。最悪なのがイアン・マッケランのマグニートー。まあわかってたんだけどさ。
 総合評価は、『マトリックス』のあとこういうショボい吊りを見るのは辛いねえ。だが、この映画の最大の問題点はそういうところではないと思う。詳しくはどっかで書きます。

 ところでここで見せられた『ファット・ライズ・ビニス』の予告編、すごかった。本当にこのタイトルでやるの? 本当にこんな予告編かけてるの? ていうか、この予告編でお話全部わかっちゃったんですけど。

 終わったあと、高橋良平、大森望、さいとデータのHでお茶する。


7/22(土)
 中野武蔵野ホールにてアルバトロス系イベント。トークのお相手は佐川一政。司会は中原昌也。立ち見の出る大盛況で、武蔵野ホール支配人Tは「このメンツであと2回はできるなあ」とどす黒い欲望をたぎらせていたのであった。
 トークの方だけど、なかなかドス黒くてよろしかったんじゃないでしょうか。英国航空スチュアーデス失踪事件の話とか美味しいネタが多かったんで、オレは何もしなくてもよくて楽ちんだった。中原の司会はさらに凄くて、(時計を見て)「はいじゃあここまで」っておまえはタイムキーパーか!?

 終わったあと、カニバリズムについての教育番組を作っているチャンネル4の女ディレクターの指示を受け、『A』の森監督らとともにさかんにヤラセ活動に従事する。森監督は結構怒ってたみたいな(ヤラセ・ドキュメンタリーとか嫌いらしい)。


7/23(日)
 友人を何人か呼んでパーティ。本当は別の目的があったんだが、諸般の事情で普通のお披露目パーティになってしまった。大森望が持ってきてくれた韓国版『リング』の鑑賞とか。
 前日から妻がヒイヒイ言って準備してただけあって、料理はなかなか豪華で評判でした。しかしみんな酒飲まんのな。この日のために取っておいたコッポラ・ワイナリー謹製ワインが余っちまったぜ。
7/24(月)
 以前ブロスに「Yonda?Clubの応募券くれ」って書いたことがあるんだが、今日なんとブロスの読者様から大量の応募券が送られてきたのだった! 泉佐野市のNさんありがとう! もうブロスの読者はみんな賢くって可愛くって親切で素敵だね! いや会ったことはないけど、オレの心の中ではもうみんなすっごい美人ってことになってるから大丈夫さ! ちなみに男からファンレターをもらったことはないから、全員美人って言っといてもさして問題はあるまい。

 渋谷パンテオンで『グリーン・ディスティニー』。はじまる前に30分にもわたって渡辺マリナ独演会を聞かされることになろうとは……渡辺マリナ、二代目クロを襲名するんじゃないかと思ったよ。いや、遠からずそうなるような気が。
 肝心の映画の方ですが監督アン・リー、主演チョウ・ユンファ&ミシェル・ヨー、アクション監督ユエン・ウービン、音楽ヨー・ヨー・マと中国系映画人オールスターズを集めてなぜこんな底抜け映画ができるのだろう? つうか最近中国系アート監督の作る底抜け歴史超大作が異常に多い気がするんだが、これ、なんか怪しい仕掛人がいるんじゃないか?……というような話を終わったあと高橋良平とする。


7/25(火)
 皇太后の棺桶がちょうど家のまんまえを通るという。というんで早起きして窓から下を眺める。オレも暇だねえ。窓開けて覗いてたら、「窓を開けないでください!」って警官に怒鳴られたんだけど、なんで? 予定時刻10分前になると信号がみんな青になり、道路から車が消え去る。思うんだけど、こういう姑息な技術って、日本が世界一だろうね。だって、欧米とかだったら、最初から交通全部止めちゃうでしょ?
 皇族様の乗っている車にはナンバープレートがないようだった。公道走っていいのか? それより、菊の御紋のついた車のあとから、マイクロバスが追いかけていったのには笑った。下っ端皇族はバスで行くのだ。普通の葬式と同じである。

 ソフトマジックのKから電話があって、どうやらアレがなんとかなるらしい。マジかなあ。これで来年の星雲賞はもらったぜ(無理だって)。

 ともかくそういうことらしいんで、林くん、そろそろ返してくれたまえ。


7/26(水)
 洋泉社に出かけ、SF大会の打ち合わせ。『映画秘宝』は8/5-6にパシフィコ横浜にて開催される日本SF大会ゼロコンに参加します。企画自体は8/6(日)。内容は中野貴雄VS大畑晃一の世界バカ映画決定戦ライヴアルバ叶井の大放談トークショーほかいろいろ。金と暇がありあまってる人はぜひ遊びに来てくださいね。とはいえ、SF大会は高すぎるよやっぱり。

 その後、東京堂で『マッド・サイエンティストの夢』(デヴィッド・J・スカル 青土社)、『ラブ&フリーク』(北島行徳 文藝春秋)、『ナチ娯楽映画の世界』(瀬川裕司 平凡社)購入。スカルは好き。 


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Kiichiro Yanashita / 柳下毅一郎 / kiichiro.yanashita@nifty.com