いまさらな感じのラファティ追悼

◎今月のお仕事 『パニック・ルーム』(ジェームズ・エリソン ソニー・マガジンズ)発売中。映画のお供に。
         『ファビュラス・バーカー・ボーイズの映画欠席裁判』(洋泉社) 町山の生活を助けるために、買ってやってください。
         BSフジ「映画大王」に出演。5/13(月)『ビートルジュース』の回です。


5/1(水)
『気分はもう戦争2』(矢作俊彦+藤原カムイ 角川書店)購入。いやあ、やっぱり面白い。そしてこの鋭さよ。いきなり無差別テロからはじまり、アメリカが「これは戦争だ!」って宣言するっていう話なんだから……まだ何も始まっちゃいないけど。
5/2(木)
 人生に疲れている町山をいたわろうという話になったので、BazaarのT、滝本誠と4人で飯を食いに行く。いや滝本さん癒し系だということだし、町山も癒されるかもしれない、と。三人でくだらん下ネタを延々とかましていたが、癒された?

 帰宅してビデオに撮っていたキリン杯 日本3-3ホンジュラス いやもう完敗。三失点はすべてDFの(というか宮本の)個人能力の低さによる失点。得点はほとんど相手GKのミス。オレはわりと宮本贔屓でやってたんだが、今日はほとほと参った。これじゃあ森岡が帰ってきた瞬間にサブに逆戻りだ。ここ数試合、宮本がやたらと前でボールカットをしようとしているのはラインディフェンスの先へ行くための創造的破壊なのだと思っていた−−個人能力を上げるために敢えて無謀なチャレンジをしているのだと。しかし、今日のていたらくを見せられるとさすがに考えちまうなあ。
 稲本くんはかなり戻ってきた感じ。あと波戸よりは市川の方が、すべての局面で上だと思う。


5/3(金)
 SFセミナー

 といっても昼間は行きませんでした。合宿だけ。完全にゴロな行動ですが、まあ興味を持てないものはしょうがない。仕事としてはラファティ追悼企画があったのでそれに出演する。牧眞司、大森望と三人で話すということだったんですが、なんか気がつくと浅暮三文氏の突っ込みから必死で企画を防御する役割を担っていたような。一昨年も同じようなことしてたな。
 しかしまあねえ、いかにも「ラファティ好きそうなオヤジ」(20代極少、女ゼロ)しか企画に来ないというあたりで、オレの愛していたSFはもはや死んでいるんだなあ、としみじみ思ったことだよ。まあ、個人的にはとりあえず、ラファティのウェブマスターが作ったラファティ翻訳ファンジンをもらったから、企画に参加したおつりは来たけど。
 そんなていたらくなので、せっかくおみやげを用意して行ったのに誰も喜んでくれない。あまりに悲しいのでここに書いておく。"Reefs of Earth"の翻訳、出ます。たぶん今秋。

 そんなわけで6時頃帰宅。


5/4(土)
 新宿パークタワーのイメージフォーラム・フェスティバルへ。大木裕之の新作が久しぶりにフェスティバルに出るというので見に行った。『松前君の死のための映像』
 松前君というのは青森の松前という土地のことである。大木は毎年年末年始をそこへ行って過ごし、撮影したフィルムを元に一本の映画を作る。それが〈松前君シリーズ〉。〈松前君シリーズ〉に登場する松前の風景−−雪に覆われた町、日本海の荒波、少年たち−−そのすべてが「松前君」を構成する。毎年一度の旅行は大木にとって「松前君」とのデートなのだ。大木が「松前君」の中で過ごした時間、それが〈松前君シリーズ〉を構成する。
 とくだくだしく書いてきたけど、要するに大木の目で見た松前の町と少年たちは相変わらずすばらしく魅力的なのである。大木は性的人間なので、すべてのものがエロティックに見えるのだ。そう、たとえば大画面でオナニーをはじめてしまうくらいに……

 終わったあと、大木とちょっと話す。帯谷有理氏も来ていたんで挨拶。


5/7(火)
 6時起床。フジテレビ。

 その後喫茶店でちょっとだけ仕事してから有楽町朝日ホールの〈イタリア映画祭2002〉へ。『サンタ・マラドーナ』見る。やはりフットボール映画評論家としてははずせんでしょう。と思ったが見てみてびっくり。これ舞台はトリノで主人公はユベントス・ファンなのだ! 試合を見に行くシーンもあったがユーベ対インテルだった。じゃあなんでサンタ・マラドーナ(聖マラドーナ)なんだ!?(知らない人のために書いておくとマラドーナが聖人なのはナポリ限定である) 一応マラドーナの試合シーンがタイトル・バックに流れはするのだが(その試合がワールドカップの5人抜きだったりするんで、どうもおかしいとは思ったんだ)。

Amazonから"Repo Man"(デラックス限定版)と"Written on the Wind"、"All that Heaven Allows"のDVD届く。なんか堺三保のサイトで會川昇とチャットしてるうちにDVD買うのに歯止めがなくなってきたような気がする。ヤバイ。

 町山のリクエストに応じてRecent Worksのページを更新。あと殺人図書館もこちょこちょ更新してたりするので、たまに見てやってくれるといいことあるかも。


5/8(水)
『嘲笑う闇夜』(ビル・プロンジーニ&バリー・N・マルツバーグ 文春文庫)いただく。読んでないんで何も言えませんが、おもしろいらしいですよ。

 国立西が丘サッカー場へU-19アジアユース一次予選を見に行く。日本U19 12-0 モンゴルU19 西が丘に行くのは久しぶりである。思いだすのは天皇杯の準決勝戦だ。日産と読売が出ていた(日産と読売の試合ではない)。JSL時代の2強が出てダブルヘッダー、それでも西が丘ですら満員にならなかったのだ。もちろんグラウンドは芝なんかではなくて土だった。当時使用されていたチーム名(&選手名?)表示板とおぼしきものが、片隅に置いてあったのでつい写真に撮ってしまったよ。
 試合の方はあまりに一方的すぎてほとんどなんの参考にもならなかった。今野くんはよくボールを散らしていたように思う。前半、ちょうどハーフラインのあたりで見ていたのだが、すぐ後ろに座っていたのがサポティスタの人たちだったようだ。あと後半になってヤケクソみたいにモンゴルの応援をはじめた連中がいたんだが、あれなんだったのかなあ。

2ちゃんで見つけた女の子ワールドカップ。日本グループリーグで三連敗……カメルーンが意外に強いと思ったら、代表選手が……


5/9(木)
 ヤマハHにて『王様の漢方』。江戸木純の製作・脚本作品だが……

 その後アテネ・フランセでロバート・フラハティ特集『極北のナヌーク』『モアナ』見る。『ナヌーク』、あそこで終わるとは驚いた。『モアナ』の亀殺しは『食人族』へ直接影響を与えたのだろうか? などと思った。そんなことはないか。

『日本一の男の魂#9』(喜国雅彦 小学館)いただく。


5/10(金)
 堺三保、三村美衣、福井健太と東京ドームへ。巨人VS阪神戦。

 ドームの目の前に住んでいるにもかかわらず、巨人阪神を見に行くのははじめてである。今年になって急に阪神ファンの血を目覚めさせた人がいっぱいいるみたいで、誘われたりしたんでまあ久しぶりに見に行こうかな、とか。とは言ってもそんな軟弱者ばかりなんで、当然外野自由席。ところでオレは初めて知ったんだが、ドームって立ち見ありなのね。それも十人二十人じゃきかない量の立ち見。試合なんかとうてい見られないくらいの人数。ドームってすごい商売してるなあ。
 試合の方は井川も好調で、阪神は残塁の山を築きあげ、アリアスはホームランを打ち、となかなかにおもしろいゲームだったと思うんだけど、そんな状態なので途中で諦め、6回途中からは我が家でテレビ観戦。うーん意味ねえ。まあ応援歌をちょっと聞けたのは楽しかったが。


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Kiichiro Yanashita / 柳下毅一郎 / kiichiro.yanashita@nifty.com