金城禁止
◎今月のお仕事 『ファビュラス・バーカー・ボーイズの映画欠席裁判』(洋泉社) 町山の生活を助けるために、買ってやってください。
『変態性欲ノ心理』(R・v・クラフト=エビング 原書房) 抄訳です。
『ロバート・クラムBEST』(ロバート・クラム 河出書房新社)編・訳。少々お高いですが、その価値はあると思います。
9/1(日)
BOX東中野にて『真昼の奇妙な物体』。以前から見たかったタイ映画。監督の名前、アピチャッポン・ウィーラセクタンという時点ですでに勝利。というか一ポイントゲット。
タイを旅しながら、そこで会った人たちに物語の続きを語らせ、それを映画にしていくというとてつもなくきわめて魅力的なアイデアで作られた映画である。すばらしく魅力的な場面と、冗長な部分が脈絡もなく混在している。そこがまた……
帰りはちんたら高田馬場まで歩く羽目になってしまいましたとさ。
9/2(月)
神保町にてK社の編集者と打ち合わせ。やっと一仕事終わった。今年はずいぶん本が出るなあ。まあその分、そのあと一年くらいは何も出ないと思いますが。
銀座に出かけ、日劇にて『バイオハザード』。コマ送り!コマ送りしなくちゃ!まあよく出来ている……んだがどうもなんかもひとつ足りないような気がするんだよな。そこがポール・アンダーソンの味なのかもしれんが。
まあ演出が下手だ、というのはある。この脚本でジョン・カーペンター監督なら大傑作だったのでは。
9/3(火)
Ramble
Houseからリプリントのキーラー本が到着する。購入したのはしめて8冊。"Sing
Sing Nights","The Face of the Man from Saturn","The Man
with the Magic Eardrums","The Riddle of the Travelling
Skull","The Case of the 16 Beans", "The Voice of the
Seven Sparrows"というキーラー6冊。あとRamble
Houseが編集したキーラー研究書"A to Izzard;A Harry Stephen Keeler
Companion",それにエド・ウッドの小説の研究書"Muddled
Mind"(David C Hayes &Hayden
Davis)。驚くべきことに(というか、当然予想されることだが)この本、すべて手作り(文庫サイズ)。これで一冊20ドルは安すぎる。みんな買え。誰もが気になるだろう『土星から来た男の顔』だけど、これはどうやら小説の中にそういうタイトルの絵が出てくる、というだけのことらしい。じゃあSFじゃないかっていうとそういうわけでもなく、例の「ジョン・ジョーンズ基金」が中に組み込まれていたりする。
Ramble
Houseはキーラー長編全73冊の復刻を目指しているらしい(復刻、というか英語版初出版のものも含む)。全部買うのか〜
洋泉社に出かけ、田野辺くんとちょっと相談。
9/4(水)
東和に出かけて『トリプルX』。ヴィン・ディーゼルがサミュエル・L・ジャクソンに拉致監禁されて嫌々NSAのスパイになる話。なかなか見せます。このスピード感は今の映画だね。ちょっと長いところまで含めて。
その後駆け足で某試写に向かったが満員で入れなかった。トホホ。で、映画の日であることを思い出したので、マリオンで『Returner〈リターナー〉』を見ることにした。
で、見たよ。思ったことはだね。1)子供向け禁止 2)金城武禁止(金城がセリフ喋るのは絶対禁止) 3)『E.T.』禁止 この三つを守って三ない運動を進めれば日本でももうちょっとまともなSF映画が作れるようになるのではなかろうか。言うまでもないですが『マトリックス』のパクリは一向にかまいません。というかもっとさっさとしっかりパクれ。『火山高』みたいなのをよそで作られてどうする。
その後六本木にて飲み会。アリラン祭の写真を見せてもらった。行きてえ。
9/5(木)
いくつか不快な−−というか脱力するような−−ことがあってやる気ゲージがレッドゾーンを通過して完全にゼロになってしまったので、一日何もしなかった。ひたすらコニー・ウィリスの『航路』(書評用プルーフ)を読んでいただけ。でもまだ400ページ。
『トカジャンゴ』(戸梶圭太 角川書店)購入。ところで、これと『トカジノフ』両方買った人には「トカジノフ・トカジャンゴZippo」プレゼントがあるんだが、これは大いにまちがっている。それ「トカジッポ」だろ!
9/6(金)
松竹にて『刑務所の中』。冒頭にサバゲーの場面がついている以外はほぼ原作通り。つうわけで、山崎努が麦飯を食って「うんめえ〜」って嘆息しているばかり。でも、おもしろい原作を映画化するときには原作通りにすべきなのだ。その意味ではこれはきわめて正しい映画化なのである。
その後恵比寿のぶた屋にてクラム本の打ち上げ。河出の編集者他四人で飲む。なんか連日飲んでいます。
『航路』読了。たいへん面白かったです。しかし、ここまで長い必要があるんだろうかという気がちょっとだけする。いやたいへん良く書けているのはもちろんなんですけど。
9/7(土)
『ぷちナショナリズム症候群』(香山リカ 中公新書)いただく。
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Yanashita / 柳下毅一郎 / kiichiro.yanashita@nifty.com