GW缶詰日記

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『興行師たちの映画史』(青土社)これから10年のポジション・ペーパーです。サポート・ページもあります。
『別冊映画秘宝 実録殺人映画ロードマップ』(洋泉社MOOK)出ました。おもろい殺人話で満載です。
『ノド書』(サム・チャップ&アンドリュー・グリーンバーグ アトリエ・サード)に解説を書きました。

5/25(火) 19:00〜 Nippon Erotics DV-Theateruplink factory で滝本誠師匠とトークです。「ピンク界のデビッド・リンチ」こと山崎邦紀監督作について語っていただきます。(映画は『変態未亡人 喪服を濡らして』、『変態熟女 発情ぬめり』の二本立て) 


4/28(水)
『犬は勘定に入れません』(コニー・ウィリス 早川書房 コニーウィリス日本語ページ)読了。
 これは楽しい本だった。頭を休めて読むにはうってつけである。ただ、後半はちょっとまだるっこしいかもしれない。犯人はすぐに判明してしまうからなあ。でも、ペディック教授の舟遊びとフィンチの執事っぷりは最高ですな。それにしてもキヴリンはどうしてしまったんだ。てっきり出てくると思ったのに。第三部には出てくるのかなあ。
4/30(金)
 日劇にて『クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ!夕陽のカスカベボーイズ』見る。うーん。微妙だ。このレビュウがほぼすべてを言いあらわしているなあ。アニメの出来はいいのである(実はかなり楽しんだ)。ただ脚本がメタメタなのだ。水島監督って根っからアニメーターなんだなあ。そういうわけで、天才・原恵一と同じような作り方はやはり難しいのではなかろうか。次回作はちゃんと脚本を練っていただきたい。
 それにしても日劇は無意味に全席指定とかにしやがって、しかもその発券の手際が異常に悪く、ムカムカすることおびただしい(あんなにガラすきで、指定もクソもあるかっつーの)。しかも上映前にかかっていた。『世界の中心で、愛を叫ぶ』の予告編を見てさらに殺意が……この映画も征伐するべきだろうか? でも見たら本当に血管がブチ切れそうな気がする。保険に入っといた方がいいかな?

 夜、大森望が来て〈BRUTUS〉のための古本対談。いやあ、ぼくなんか古本の特集とかで出たら怒られますよ、とは言ったんだけど……大森望とはほとんどまったく同じことをしていた(大森がベスターを買っているころ、バラードを買っていた)のが判明したくらいですかな。
 対談後、マガジンハウスのお金で近所の焼き肉屋へ。


 GW中は缶詰だったんで、何も書くことはありません 
5/6(木)
 ワーナー試写室にて『キューティー・ハニー』。かなり悪い前評判を聞かされていたんだが、そんなに悪くないじゃないか。いやムラジュン見てると寒いを通り越していたたまれない気分になるけど、ミッチー(パンサー・クロー四天王の一人ブラック・クロー)があまりに素晴らしく、あの演技を見るためだけでも金を払う価値はあると思われる。今後、アニメの実写化には必ずミッチーを出演させるように法律で決めとけって感じ。
 サトエリハニーのキャラ造形は完全に萌えキャラだった。変身していないときはほとんど知恵遅れみたいなんだよ。こういうのって映画で出てきたことあったっけ? たぶん史上初の萌えキャラ映画ではあるまいか。
5/7(金)
 GAGAにて『コンクリート』。2ちゃんねるを中心にした上映反対運動の甲斐あって見事上映中止に追い込まれた綾瀬の女子高生殺害事件に基づくビデオ作品の試写。上映中止のニュースが広まったおかげもあって、GAGAのビデオ試写室は立ち見も出る超満員状態。もちろん、オレもこんなことでもなければいそいそと見に行ったりはしなかった。
 さて、中身だが、正直言ってしまえばどうでもいいノーバジェットのVシネ、いやVシネですらないビデオ作品である。本来なら特に話題になることもなく消えていったはずなんだが、愚かな2ちゃんねらーのせいで一躍「ネットに弾圧された作品」として名を馳せることになった。さらに愚かしいのは、この映画の中で唯一よく描けている部分−−主人公を中心にした不良グループの安い人間性−−たぶん四人合わせてIQ100ぐらいしかない−−こそ、反対運動の連中が訴えていた点だということである。不良たちはなんの反省もない馬鹿どもで、被害者は不幸な巡り合わせによって残酷な虐待を受けた犠牲者だということがちゃんと描かれているのだ(映画が安いせいで、さらに関係者の安っぽさが際立つ)。まったくもって度しがたい。
 ぼくは別にこの映画を評価するわけではないけれど、しかしこれが見られる権利は絶対に擁護しなければならないと考える。だから正義漢気取りの2ちゃんねらーの馬鹿者どもにも、ヤワい脅迫を受けただけで上映をとりやめたことなかれ主義のシネパトスにも猛省を求めたい。
5/8(土)
"Christina Ricci" <xxxxxxx6744@msn.com>さんから"N.u.de College girls being very bad--betel"というメールが来た(笑)。リッチから来ると、スパムと判っていてもつい開いてしまうオレ。

『世界の中心で、愛を叫ぶ』(片山恭一 小学館)読む……

「ということは、ぼくがこの世に生まれてきてからアキがいなかったことは、これまで一秒だってないんだ」
「そうなるかな」
「ぼくが生まれてきた世界は、アキのいる世界だったんだ」
 彼女は困ったように眉を寄せた。
「ぼくにとってアキのいない世界はまったくの未知で、そんなものが存在するのかどうかさえわからない」

 ……もう殺す、みんな殺す、おまえらみんな死ね!
 冷静になって考えると、これって『Deep Love』とまったく同じ話だよねえ。難病とか、老人の扱い方とか。
 ああ、だがしかしまだこの映画を見に行くという苦行が残っている。もはやパッションですよこれは。レディースデーとかに行くのが吉(というか不幸)かな。


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Kiichiro Yanashita / 柳下毅一郎 / kiichiro.yanashita@nifty.com