きみもエスパーシールで肩こりを取ろう!

◎最近のお仕事 『興行師たちの映画史』(青土社)これから10年のポジション・ペーパーです。サポート・ページもあります。
『別冊映画秘宝 実録殺人映画ロードマップ』(洋泉社MOOK)出ました。おもろい殺人話で満載です。
『レッド・ダート・マリファナ』(テリー・サザーン 国書刊行会)に解説を書きました。
『ジョン・ウォーターズの悪趣味映画作法』(ジョン・ウォーターズ 青土社)。ついに新装版で復活! 若き映画監督志望者必読!

6/14(月) 19:00〜「ユーロトラッシュ不法集会in新宿番外編 『和モノ』トラッシュの世界」新宿ロフトプラスワンにゲスト出演。ゲスト豪華すぎてわたしなど出る幕ではございません。 


5/24(月)
湯島にESP研究所というのがあって、以前から気になっていた。 今日、たまたま前を通ったんで覗いてみたけど、もっぱら超念力の研究をしているらしい。 超念力をこめた「ワンダーシール」を売っている。なんと桐箱入り。 このシールを張ると火事になって隣家全焼しても火の粉はとんできません。
 もうちょっと安くなると「エスパーシール」というのもある。とは言ってもこれでも充分凄いのだ。なんせ貼るだけで肩こりが治っちまうんだから。というわけで一枚もらってきちゃったよ。
5/25(火)
 Uplink factoryで滝本誠師匠とトークー。「ピンク映画界のデビッド・リンチ」(c)m@stervisionこと山崎邦紀監督作の特集をやることになったんで、どうせなら滝本さんを呼んじゃえ!というかなりかなり乱暴な企画である。ぼく自身は山崎監督が格別にリンチ的だとは思わないんだけど、滝本氏には是非見せたかったんで、まあそれもいいかな、と。実際、滝本さんにも気に入っていただいたようです。
 トークでは山崎監督も舞台にあがっていただいて、なかなか盛り上がった……ような気がする(一部でおっさんが三人寄ってボソボソ喋ってるだけ……とも)。

 終了後は浜野佐知(的場ちせ)監督を筆頭に中原昌也とか山田広野とか加えて打ち上げ。監督陣と別れたあとも滝本、中原他と3時くらいまで飲んでいましたが、よく考えるといちばん可哀想だったのは山田広野だったかも。最後、悪いことしちゃったなあ。


5/28(金)
 本当はNippon Erotics DV-Theaterの他の日も遊びに行きたかったんだけど、いけやしねえ。翻訳全然終わらないし……

 今日は上野オークラで『淫乱なる一族・第一章 痴人たちの戯れ』『義母の寝室 淫熟のよろめき』の二本。『義母の寝室』が……いや、こないだアクションのコラムであんなこと書いた手前、林由美香の新作を見に行かないわけにはいかなかったんだが、さすがにいかな由美香嬢の魅力があっても、それだけでこの映画を見通すのはちょっと辛いもんがあったなあ。主演女優がものすごい棒読みで、せめて台詞を吹き替えてくれれば……
『淫乱なる一族』の方は、妹のキャラがもひとつ話に絡んでこないのが減点材料。


5/29(土)
 日仏で今日もフランス恐怖映画。ジャック・リヴェットの『デュエル』。ジュリエット・ベルトとビュル・オジェが宝塚のような(というかドラァグ・クイーンのような)衣装を身にまとって「月の娘よ……」「2たす2は4にあらず……」と呼びかけあうような映画である。したがって問題はなぜこれが安い映画なのかということではなく、このチンケな想像力にもかかわらず、つい画面に見入ってしまうのは何故なのか、ということである。ずっとカメラの動きと人の出入りだけ気にしていました。 
5/30(日)
 日本3-2アイスランド@City of Manchester studium
 アイスランドのプレッシャーが弱くてプレーが遅いんで攻めるとなるとやりたい放題。いや、守備はあいかわらずデタラメで、4人くらいで囲んでるのに簡単にパスだされちゃったりするんで不安だらけなんだけど。

 今日は小野デーでした。つうか、蓮實重彦の『スポーツ批評宣言』の何がダメだって 「運動を擁護する」って言いながら、中田(英)の名前しかあがらないところだね。だって普通にサッカー見てたら、そこで出てくる名前は小野でしょ? 久保でしょ? 走りながらボールをとめずにトラップする、あるいはワンタッチで変態的なパスを出す、それこそがフットボール的運動のはずなんだ。それができる日本人は、どう考えてもこの二人じゃないか。
 まああの時点で久保の名前を出せというのは酷だろうが、小野の名前が出てこないのは何も見てないとしか思えない。ところで、ぼくは小野は日本のベルカンプになれた才能だと思っていて、小野をFWとして育てられなかった清水商と浦和レッズの罪は重いと信じている。結局日本のピルロになってしまったじゃないか。もちろんピルロだって悪くはない。でもピルロになれる選手は他にもいたはずだ。ベルカンプになれたのは小野ただ一人だけれど……

 そもそも中田って蓮實が嫌いなイチロー系のプレイヤーじゃないか? つまり、卓越した理性によって自分の肉体のすべてをコントロールしようとするタイプの才能ではないのか。中田のすばらしさは糸を引くようなパスの強さであり、だから中田を称揚するならば精神の強さをそのまま表現したかのような機能美あふれるキックをこそ誉めるのでなければならない。


6/1(火)
 群馬県の新田町というところまで出かける。
6/2(水)
 今日はレディースデー。となれば覚悟を決めて行くしかないだろう……そう、『世界の中心で、愛をさけぶ』だ! 覚悟はしていたけど、男の一人客なんてオレだけだったよ。しかも40男。ほとんど変質者だよ!

 これ〈ぴあ〉見てびっくりしたんだけどあの中身のない話で2時間20分もあるじゃねえかよ! 行定勲って頭おかしいんじゃねえか? 途中まではおとなしく見てたんだけど森山未来がガラス越しに婚姻届を見せて 「結婚しよう」と言うところでついこらえきれずに「プッ」と吹き出してしまったんだがほぼ同時に隣で鼻をすすり上げる音が……

 わかったよ、オレは。要するに正義は向こう(行定&柴咲)にあるんだ。あいつらが世間というものであり、あいつらが正しいのが世の中というものなんだ。そして『世界の中心で、愛を叫ぶ』連中を見た瞬間に理由もなくムチャクチャにしてやりたい思いに駆られるオレは悪の側なんだ。
 今こそオレはジョーカーの気持ちがわかる。カエルを刺してしまうサソリの気持ちが分かる。オレは必ずやバットマンに退治されるだろう。でも、それがわかっていても、オレは戦いを挑まずにはいられないのだ。あいつらと同じ側にだけは死んでもいられない。


6/3(木)
『映画覚書vol.1』(阿部和重 文藝春秋)いただく。

 新宿で打ち合わせ。某筋が秋にラス・メイヤーの特集上映をやりたいと考えているということで、それに関していろいろ話す。

 GAGAにて内覧試写。映画を見ている途中からどうも頭がぼーっとしてきたが、なんか熱が出て頭がいたい。風邪かな……とさっさと寝ようとしてたんだが、夜中に町山から電話がかかってきて、しばらく話してるうちに熱が引いてしまった。
 妻から冷たい視線が……「心配して損した……馬鹿の相手はやってらんないわよ」


6/4(金)
 ソニーで『フォッグ・オブ・ウォー』。エロール・モリスがマクナマラ元国防長官にインタビューしたドキュメンタリー。
 おもしろかった。エロール・モリスの興味って本当に一貫していますね。その意味では『死神博士の栄光と没落』に非常に近い映画だと思ったよ。つまり、すべてを計量化しようとする人間精神の活動というようなことなんだけど。
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Kiichiro Yanashita / 柳下毅一郎 / kiichiro.yanashita@nifty.com