ABC閉店でびっくりした日記
◎最近のお仕事 『興行師たちの映画史』(青土社)これから10年のポジション・ペーパーです。サポート・ページもあります。
『ジョン・ウォーターズの悪趣味映画作法』(ジョン・ウォーターズ 青土社)。ついに新装版で復活! 若き映画監督志望者必読!
『ロボット・オペラ』(瀬名秀明編 光文社)にジョン・スラデック『ロデリック』の一部を訳出。
『ケルベロス第五の首』(ジーン・ウルフ 国書刊行会) ようやく発売になりました。すべてわたしの不徳のいたすところであります。お待たせしました。勝手に広報部も(勝手に)よろしく。
7/12(月)
武蔵小杉。佐々木浩久監督、三輪ひとみと一緒にFMかわさきの「岡村洋一のシネマ・ストリート」という番組に出演する。岡村氏が某映画の撮影でいないんで私物化してしまおう、という話だったんですけど実際には時間ぎりぎりで来たので、ただの邪魔者ということに。
その後六本木に行ってアスミックで『MIND
GAME』試写。いや、おもしろかったです。ABCで『アメリカン・スプレンダー』(ハーヴェイ・ピーカー ブルース・インターアクションズ)、『バットマン:HUSH』(ジャイヴ)、『日々雑録』(金井美恵子 朝日新聞社)を購入。『バットマン』読んでびっくりしたが、今、DCユニバースではルーサーがアメリカ大統領になってんのね!?
7/13(火)
えっちらおっちら東大に出かけ、生協を覗いたらアイン・ランドのFountainheadの翻訳が出ていたので、つい買う。『水源』(アイン・ランド ビジネス社)。5000円。ものすごく分厚い。
ちなみにこれは映画化されており、キング・ヴィダー監督、ゲイリー・クーパー主演の『摩天楼』という作品になっている。真の狂気に触れている傑作なんで、もしビデオを見かけたら一見をお勧め。いや、誉める人はぼく以外に見たことありませんが。
あの狂いっぷりはとてもヴィダーとは思えないが、ランドの通俗的なところ(山形がどこかに書いてたけど、実際、恋愛自体はほとんどハーレクィン的なんだよね)にうまく呼応しているのかもしれない。
あと『アダルトメディア・ランダムノート』(藤木TDC ミリオン出版)、『百器徒然袋・風』(京極夏彦 講談社)も購入。重たいぞ。
7/14(水)
『待望の短篇集は忘却の彼方に』(中原昌也 河出書房新社)いただく。すでに読んでいますがこの短篇集は傑作だと思います。個人的には「音楽は目に見えない」が好きですね。
映画美学校試写室にて『デビルズ・バックボーン』見る。ギジェルモ・デル・トロの2001年作品で、スペイン内戦時代を舞台にしたホラー。これがなかなかよく出来ているんだが残念ながら傑作ではない。デル・トロのいいところと限界を両方際立たせるものになっている。要するに勉強家なんですよ。でもデーモニッシュなものに対する感性がないの(これがパン兄弟だと感性にだけは恵まれているが、映画は全然ダメだということに)。
でも、オレ自身も感性に乏しい勉強家なんで、こういう人にはどうも好感を抱いてしまうのだ。
関係ないけどインコミの蓮實vs青山対談を読みました。いや、おもしろかった。あの爺さんには絶対かなわんわ。
7/15(木)
シネマライズで『ジェリー』。ガス・ヴァン・サントの旧作なんだけど、『エレファント』がヒットしたおかげで公開となりました(全世界的にそうらしい)。はじまる前に青山真治と談笑したのがいろんな意味でいちばん衝撃的ですた。
終了後、ぴあのSと打ち合わせを兼ねて飲んでいると中原から電話があり、「どこにいるんですか!? 渋谷で飲んでるんですか!? 誘ってくださいよ云々(だっておまえ先に消えちゃったじゃん)今文春で飲んでるから電話くださいよ」というわけで1時頃電話してみたら知らんうちに怪しい赤い部屋へたどりついて、中原のDJプレイを聴かされてましたよ! 最近こんなんばっかだなあ。そういうわけで〈文學界〉のNさん連日ご苦労様です。
7/16(金)
新文芸坐で大林宣彦特集。今日はなぜか"Complexe", "EMOTION",
"Confession"(ではじまる長ったらしいタイトルがついた16ミリ映画)の自主映画三部作の上映。なんで今更と言いますか、こんなもんを文芸坐の大スクリーンで見るチャンスが二度とあるとは思えないんで、行きました。ずいぶん久しぶりに見たけど、面白かったな。いや大林なんてすっかりわかっているつもりでいたんだけど、やはり見れば見るだけ発見があります。オレもジジイになってきたし。
今回再見していちばんびっくりしたのは『Confession=遥かなるあこがれギロチン恋の旅』である。これって妹萌え映画じゃないか? まさか大林にまで妹萌えの血が……
7/17(土)
久しぶりに高田馬場へ行きましたが、『ケルベロス』の見本を見せびらかしたり。
7/20(火)
東大まで歩いて行ったんだけど死ぬかと思うくらい暑かった。
さらに歩いて上野オークラにて『団地の奥さん、同窓会に行く』と『欲求不満な女たち すけべ三昧』の二本を見る。正直言って『欲求不満〜』はこのレビュウほど素晴らしい映画だとは思わない(交差しないはずの三人が交差する瞬間を描くのが映画ってもんじゃないのか?)し、『団地の奥さん〜』はそれほど酷くはない(佐々木ユメカも風間今日子もすごくキュートに撮られているし、ギャグはやっぱりおかしい)。でも総評としてはこのとおりだな。なんでサトウトシキともあろうもんが、今頃になってこんな映画を作るかなあ。「まともな劇場にもかかんないようなものが映画なの?」なんてセリフを言わせてるあいだに、新宿国際の上映環境を改善する努力をした方がいいと思うがね。
アジア杯がはじまりましたが感想はすべてmixiに書いた(笑)。ここまで見た中ではどんどんドリブルで仕掛けてくるイランの8番カリミが印象的だった。まだ25歳ということで、これからしばらく泣かされそうな気がする。サウジはデアイエに替わって出ているキーパーがとんでもなく下手で(日本のU23のGKくらい下手)サウジの将来に暗雲がたちこめていたのである。
日本の将来は……もっとヤバ……
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Yanashita / 柳下毅一郎 / kiichiro.yanashita@nifty.com