偏在する監視装置

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8/23(月)
 六本木のFOX試写室にて『アイ、ロボット』試写。なんかわりと評判いいようだが、オレには本当にうざかった。何がってウィル・スミスが。ウィル・スミスうぜえ。帰ってからハーラン・エリスン版の脚本を読み、さらに深く落ちこむ。

 その後汐留FSホールで『五線譜のラブレター』。ええと、これではわからないと思いますが、コール・ポーターの伝記映画"De-Lovely"という奴です。うん、これはいい映画でした。というか監督アーウィン・ウィンクラーということで演出面ではほとんど何も期待できないわけですが、最後の一曲がかかったりするとつい感動してしまうわけです。音楽って恐ろしい。


8/24(火)
 昼、ひとつ打ち合わせをこなしたのち内覧試写へ。

 その後新宿にまわって打ち合わせ。最近めっきり体力が落ちてきたんで、あまり刺激物を食べてはいけないというオチでした。ぽこぺん。またしても仕事を引き受けてしまったんで頑張ろう。トホホ。


8/25(水)
 夜、洋泉社にて『ソドムの市』公開に向けて高橋洋インタビュー。話題は『怪人マブゼ博士』と『地獄』(田中陽蔵版)がいかに凄いか。まあいつも通りの話、とも言う。終了後、中原昌也へ謎の韓国人から電話がかかってきて、呼び出された中原は世にもブロークンな英語で返事しながら渋谷か原宿かいずこかへと消えていったのだった。
8/26(木)
 アテネ・フランセのピンク映画特集にやっと行けるようになった。今日は『SEX配達人 おんな届けます』(堀禎一)。うーん、正直どうよ、みたいな出来。国映ピンクのダメ男映画って、主役のダメ男に感情移入させてくれないと本当にウザイだけのナルシシズム映画になってしまうわけで、これなんか、主人公「デリヘル嬢の運転手」だよ?「免許しか持ってないから他に何もできない」とか言ってるんだけど、いくらなんでもそれ以下の仕事は探すのが難しいんじゃないの? ゆきもさっさとそんな男捨てて新たな恋を探した方がいいよ。きみにはもっとマシな相手がいるはずだ。
 しかし実はいちばんトホホだったのは上映前の舞台挨拶。脚本家が「観客のみなさんと一緒に映画を見るのははじめてで……」と言ってたんだが、そうかやっぱりこいつら新宿国際で映画見たことないのか……というかピンク映画館には行かないのか……まあわかっちゃいたけどね……
8/27(金)
 G社の女の子に誘われ、上岡伸雄先生らと下北沢で飲み会。話題は思わぬ方向にズレて(ていうか、オレがあまりに文学を読んでいないからですね)、和敬塾はモテるだとか、富山県知事どうよとか、某先生に気に入られるにはとかいう話になりましたけど、間違ってもここに書くわけにはいけないので、書きません。
 気持ちよくのんで酔っぱらったが、なんか最近飲んでばっかでどうもアル中ぽい。
8/28(土)
 恒例、WAVE出版の麻雀大会@銀座柳。ぼくは今回もダメ。最後に帳尻あわせをしてなんとか格好はついたんですけど、こういう短期決戦だと振らない麻雀ってダメだなあ、としみじみ思いました。あとやっぱり手拍子で打ってるからダメだよねえ。かと言って時間をとってゆっくり打てばいいのかと言えば、頭がまわってないから無意味だったりして(笑)。
8/30(月)
『痴漢ドワーフ』上映会@Uplink Factory。上映終了後に中原昌也とトーク。ほぼコメンタリーで話していたようなことを、ビデオを交えながら30分ほど話す。トルベン(タイトル・ロールの「痴漢ドワーフ」)の出演作ということで幻のビデオ、リー・トンプソン主演の『マイ・ディア・ボディガード』を持って行って見せたのである。主演はジャック・レモンの息子で、ジーン・シモンズなんかも出ているイギリス映画だが、これ、どこの中古ビデオ屋にも一本500円で売っている、本当にどうでもいい映画なのだ(実際、今回見せるために買おうと思って中古屋に行って一軒目で発見した)。しかしトルベン出演作。今のところ日本ではわずか二本しかないトルベン映画として、トルベン映画祭をやるためには絶対に欠かせない一本である。そんな大事なビデオだから、誰かに押しつけようあげようと思って、観客から希望者をつのったのに、誰ももらってくれなかった。なぜだ!
 終了後、来てくれたトラマンの人たちおよび〈文學界〉のN氏らと打ち上げ。中原は〈新潮〉の原稿をまだあげていない(朝までに入れないと真っ白になる)ということなんで早々に帰宅。もちろんその後、みんなで中原の仕事ぶりを(mixiによって)監視していたのは言うまでもない。
8/31(火)
 東映試写室でアレ(笑)の試写。いや今「死者」と誤変換したがまったくもって死屍累々。誰がデビルマンを殺したのか、ゆっくり検討していきたいと思います。なお、すべての事件が起こるピンク色の安っちいショッピング・モールは、実は亀戸にあるらしい。何から何まで安い映画だ。

 そのまま夜は〈平山夢明のゴミ鍋〉@ロフト・プラスワン。相変わらずアップリンクとロフト・プラスワンを往復して生きているオレである。しかし話はもっぱら「デビルマンと中原昌也のゴミ鍋」という感じであった。覚醒した中原昌也の前にはさしもの平山夢明も押され気味なのであった。中原パワー、恐るべし。
 その後もおかまバーに仕事があるから嫌だと言って泣く吉田豪を召喚したり、mixiの娘を呼び出したりして、結局朝の4時まで飲んでいたのだった。だから飲み過ぎだっつーの。アル中だっつーの。全部mixiが悪い!


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Kiichiro Yanashita / 柳下毅一郎 / kiichiro.yanashita@nifty.com