デス博士の島出ました日記

◎最近のお仕事 『興 行師たちの映画史』(青土社)サ ポート・ページもあります。
『ケ ルベロス第五の首』(ジーン・ウルフ 国書刊行会)勝 手に広報部も(勝手に)よろしく。
『ア ヤックスの戦争』(サイモン・クーパー 白水社)を翻訳しました。第二次世界大戦とユダヤ人の運命とサッカーに 関する本です。はっきり言って、ニッチです。
『輝 く断片』(シオドア・スタージョン 河出書房新社)で中編を二編翻訳しています。キモメン文学の金字塔ですよ。
『宇 宙舟歌』(R・A・ラファティ 国書刊行会)を翻訳しました。
『デ ス博士の島その他の物語』amazon(ジー ン・ウルフ 国書刊行会)で中編を一編翻訳しています。

『た まもの』(2004年度ピンク大賞受賞)の音声コメンタリーにいまおかしんじ監督、林由美香さんと一緒に参加しています。まだ御覧に なっていない方は、是非林由美香さんの姿を見てあげてください。


2/1(水)
 内覧試写
2/2(木)
『ブロークバック・マウンテン』の試写に出かけ……て満員で追い返される。これで二度目の満員御礼。今日なんか30分前に行ったのに満員だ。なんでみんなそんなにおかまウェスタンが好きな んだ!? もう知らん。どうせ3/4公開だ。

 しょうがないんで昼飯食って帰ってきて書きかけだった原稿を二本入れてこないだ買ったImitation of Lifeの二本立てDVDからダグラス・サーク版の方を見てたらなんとなく出かける時間になったんでイメージフォーラムに行く。今日も内覧試写なんだが、他に誰も来なかったのでたった一人で映画を見ることに。映画は素晴らしいがとてつもなく落ち込まされる。

2/3(金)
 新橋にて『トム・ヤム・クン!』試 写。『マッハ!!!!!!!!』のトニー・ジャーの第二作。前作では盗まれた仏像を求めて都会に出かけていたが、今度は盗まれた象を求めてオーストラリア へ。芸がない……と前半はうつらうつらしないでもなかったが、いざアクションがはじまるといきなり目も醒める。長回しで延々 と塔を登っていく強烈なアクション・シーンがあって、ジャーももちろんすごいんだが、キャメラマンがメチャクチャ有能でしたね。あのオペレーターはちょっ と凄い。途中何ヶ所か怪しいんだが、あれはデジタルでつないでたりするんだろうか?(配給元によればすべてワンカットで撮っているそうです)。
2/4(土)
 シネセゾン渋谷の〈ダグラス・サーク・ナイト〉でトーク。週頭にいきなり樋口泰人氏から電話があって、急遽、青山真治さんと三人で喋ることになったの だった。そういうわけで出かけてダラダラと喋ったりなんかする。なんか、もひとつ受けなかったなあ……受けないトークは辛い ね。 そのまま映画も見る。ダニエル・シュミットの『人生の幻影』とダウラス・サークのドイツ時代の映画『南の誘惑』。 アメリカ時代の名作が見られないというちょっと困ったラインナップだったけど、これはこれで良かったかもしれない。『人生の幻影』の中でサークは人生の円 環構造や堂々巡りについて語るんだけど、『南の誘惑』はまさしく円環構造をなした堂々巡りの映画であるからだ。フィルムの画質がかなりきつかったのが残念 だったね。

 プログラム自体は三本立てだったんだけど、『ペトラ・フォン・カントの苦い涙』は見ないで帰る。


2/9(木)
 国書刊行会のTと会って『デ ス博士の島その他の物語』見本受け取る。誰はばかることなき大傑作。いや、ぼくが偉いんじゃなく、ウルフが偉いんですよ。

 夕刻、アテネ・フランセに出かけて『海魔陸を行く』見る。捕まったタコが逃げ出して危機また危機を乗り越え延々海まで旅をするという実写映画。ナレーションは徳川無声。当然チャトラン方式で撮影されていると思われますが、この場合は弱ってきた奴は全部食っちまえばいいわけで。
  蛇がうようよいる谷を渡ったりするシーンがあって『キングコング』のムシムシ大行進かと思いました。
2/10(金)
 ラピュタ阿佐ヶ谷で内藤誠の『青春讃歌 暴力学園大革命』見る。
2/11(土)
 シネマヴェーラ渋谷で今日から〈次郎長三国志〉だ!
 文芸坐とどっちに行こうか迷ったあげく、シネマヴェーラ渋谷の〈次郎長三国志全13作上映〉に出かける。 本日は第六部「旅がらす次郎長一家」と第七部「初笑い清水港」。マキノの次郎長一家ってダメ男ばっかりで、すぐ泣いてばかりいる。そこがまた良かったりす るわけなのだが、白眉はやはり第六部に出てくる。越路吹雪、コレ。森の石松の幼なじみ、七五郎のかみさん役で、酒飲んじゃあ毒舌を吐く男勝りなんだけど、 ダメ男の亭主七五郎にはベタ惚れで尽くす妻だったりする。 こ、これってツンデレって奴か?
 この越路吹雪が可愛い。チョー可愛い。いや、わが人生において越路吹雪を可愛いと思う日が来るとは思わなかった。 ツンデレの魔力恐るべし、というべきか。

 その後「かむくら」でラーメン食って、イメージフォーラムで『ダブルDアヴェンジャー』初日のトークをしてから帰宅。映画は受けていたらしいが、すべてみうらじゅんの字幕のおかげであろう。
2/12(日)
 今日も渋谷に出かける。連日銀座線で行くわけですが、毎回表参道でごっそり降りて車輌が空になってしまうのである。まったく、この愚民どもが!

 今日はシネラセットで『おいら女蛮』上 映後に井口昇監督とトーク。井口昇は素晴らしい!天才すぎる!と誉めたたえておく。なんか井口映画で特殊メイクやってる人がいらしてたんで一緒にトークし てもらったんだけど、この人は松梨智子の映画でもメイクやってる上、某グラドルが某雑誌(SABRAだっけ?)で特殊メイクの乳首をつけてヌードという意 味不明のことをやってたときの乳首も作ったらしい。人生いろいろ。

 家に帰ると某氏から電話がああり、おっとり刀で池袋へかけつけて某天才監督とお酒を飲む。『キングコング』と『ケータイ刑事』の話をしました。
2/13(月)
 今日は試写デー。まずは松竹でテレンス・マリックの新作『ニューワールド』。いやあ……すごい映画だった……なんというか、ある意味完全な作家の映画だよな〜テレンス・マリックの見ている世界が体験できるわけだから。それは自閉症の世界だったってオチなんですけどね。 その後京橋に出かけて『ステップ!ステップ!ステップ!』。どうしても『チャレンジ・キッズ(Spellbound)』と比較しちゃうんだけど、あれと比べると弱いな〜 作り手も、これが競技なのか教育なのか結局決められずにいるような気がする。
2/14(火)
 新宿東急で『Vフォー・ヴェンデッタ』試写。もちろんアラン・ムーアの傑作コミックが原作ですが、クレジットにはアラン・ムーアの名前は入っていません。そこら辺で中身については察してください。最後のピープル・パワーはなんだったんだろうなあ。

 ちょうど会場が新宿だったんで、そのままLOFT+1の喪レンタインby本田透@しろはたに顔を出す。異常な喪りあがりを見せていました。そのまま打ち上げにまで流れこんで、某新聞社の人と話したりなんかする。
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Kiichiro Yanashita / 柳下毅一郎 / kiichiro.yanashita@nifty.com