仕事募集中(涙)
6/1(日)
アップリンク・ファクトリーでイベントがあるので出かける。いや、出演する。岸野雄一プレゼンツでいにしえの木曜スペシャルUFO特版を見てトークするというもの。自分で言うのもなんだがやる気なんもなーし。岸野さんからじきじきにご指名いただいたのはいいんだけど、他に誰が出るかもまるで知らないという状態ではしょうがないね。トークの内容もわりとしょうもない思い出話に終始する。もっぱらノストラダムス話。「ぼくらは36歳で死ぬと思った世代である」ってとこまではいいんだが、じゃあだからどうなった? の部分が何もない。考えてなかった。すいません
ぼくぶっつけ本番のトークには弱いんです。敗北したんで早々に逃げ出す。
6/2(月)
ジョン・ウォーターズの"Shock
Value"の翻訳がいよいよ追い込みになってきたので東大図書館にこもって仕事。ひさしぶりに来たけど、やっぱいい。とくに閲覧席の隣にパツキンの留学生かなんかが座って、濃い体臭をただよわせたりしてると、もう淫靡で淫靡で何をやりに来たんだかわかんない感じ。
なんとか翻訳自体は目鼻がつく。しかしふと気が付くとこれが終わったあとの仕事がないのであった(笑)。なんせわがままばっか言って片っ端から断ってるからなあ。まあ「特殊」だからしょうがないとも言えるんだが、さすがに翻訳仕事が何もないのは困る。つうわけでトホホ。
6/3(火)
松竹にて『セブンティーン』。『氷の微笑』、『ショーガール』の脚本家として悪名高いジョー・エスターハスの自伝的作品。エスターハス役を演じるのはなんとブラッド・レンフロ! そりゃあちょっと厚かましいんでないかい。中身はなんと「(アメリカでは)嘘をついて金を儲けるのは構わない。全然オッケー!」という映画だった。別にヒネってるわけじゃなくて、本当にこれが教訓なのよ。おそるべしエスターハス。製作はフラン・ルーベル・クズイ。おそるべしフラン。
なお、結末部分がどうしてもよくわからない。判事はあのたとえ話で何を言わんとしていたのか。誰かわかる人いたら教えてください。
6/4(水)
昼過ぎまで寝る。3時、ふざんぽう地下で青土社Mと打ち合わせ。ジョン・ウォーターズ渡す。一応9月ごろ出版予定か? 仕事がないのでトッド・ブラウニングの評伝とかクラウス・キンスキーの自伝とか売りこんでおく(どちらも版元募集中につきわれと思わん出版社のかたはよろしく)。
7時、フジTVの「おはよう!ナイスデイ」の取材。ついにこの日が来てしまった。犯罪研究に手を染めたときから、いつかはワイドショーのコメンテーターに! と思ってはいたが。ついに来てしまったよ。なお、ぼくにコメントを求めてきたマスコミはあとテレ朝のワイドショー、AERA、夕刊フジ。そう、夕刊フジにゾディアックのことを教えたのはこのぼくです。許してー、別にゾディアックに似てるとか言ったりしたわけじゃないのに、なんでそうなるの? マスコミって本当にいい加減。そこでコメントしてる奴はもっといい加減。
6/5(木)
9時半には起きて10時、東京地裁へ。最近マイブームな裁判ウォッチングだけど今日は悦ちゃん(婦女暴行・殺害の小野悦男被告のこと)なので行かないわけにはいくまじ。裁判所に行くとなぜか金属探知器を使ったりして警備が厳重。手荷物検査もある。さては・・・と思ったらやっぱり麻原の公判日だった。麻原も一度は覗きたいもんだが、とりあえず傍聴券がないのでダメ。仕方ないす。とりあえず悦ちゃんの法廷へ。今日はなんだかこんでいる(ひょっとして、麻原に入れなかった人たちがまわってきたのかしらん。今日の承認はレイプされた5歳の女の子Eちゃん(仮名)のご両親。事実関係を争う証人じゃないので、あまり面白くない。「今、犯人に対してどんなお気持ちですか?」なんて聞かれて「許してやりたいと思います」なんて言うわけないもんねえ。わずかな悦ちゃんの証言のみがポイントだ! というので必死で聞き耳をたてるぼく(と同行の特殊漫画家根本敬画伯)。やっぱり動物だなあ。4時間かかるはずだったが、思いがけず早く終わってしまう。終わった後、「どうする? まだ何か見てく?」とか言い合っているおばさん軍団あり。おばさんにゃあかなわないねこりゃ。根本画伯と30分ほどお茶をして、最近のさまざまな社会情勢や佐川情勢などについて意見を交換。
コリン・ウィルソンの『「死体の庭」あるいは「恐怖の館」殺人事件』を読む。自分の娘を含めて12人殺して死体を庭に埋めこんだフレッド&ローズ・ウェスト事件の話。コリン・ウィルソンってのは徹底的にアームチェア・ディテクティヴな人なので、どうも直接取材なしで本一冊書いてしまったようだ。つまり、材料はすべてマスコミ報道と他人の書いたものである。これで一冊本をでっちあげてしまうんだから珍しい人もいたもんだ。ウィルソンならではの歪み、いくつか。 1)フレッド・ウェストが犠牲者の指を切断したのは死後だ、と特に理由も言わないで断言しているところ。普通考えて、サディストが自分好みの犠牲者をとらえたら拷問するだろ? 2)妻の方が殺害の主導権を握った、とこれまた理由もなしに断言してるところ。ジェラルド&チャーリーン・ギャレゴについても同様なことを言っているあたりが不思議だ。ウィルソンは妻に虐げられているのだろうか???
6/7(土)
8時半に起きて電車に乗る。カシマ・スタジアムでサッカー・ユース代表の壮行試合を見るのだ。一度カシマ行きたかったし。しかし遠かった。ずっと電車に乗っていたが、いつまで乗っても着かない。成田からさらに1時間半くらいかかったかな。ようやく着いた鹿島神宮駅は地の果てみたいに何もないところだった。とりあえず鹿島神宮にお参りに行き、参道のそば屋でそばを食べる。なんかプラスチックみたいな緑色をしたざるそばを食う。味はプラスチックでなかったが、いったいなんなのだろう。
そうこうするうちに時間になったのでカシマ・スタジアムへ。こじんまりしてていい感じ。グラウンドが近いから、双眼鏡を使うと表情まで見える。さて、中身の方はゲームを完全に支配していて危なげないんだけど、全体におとなしめなのが気になる。ポストプレーは完璧にこなす柳沢なんだけど、やっぱり突破からのシュートとか欲しいよねえ。もひとつ覇気のある選手がいないんだよなあ。みんなきれいに点取ろうとしすぎるような気がする。後半入った山下と福田はFWらしくて良かったですが。
試合が終わると走って電車に飛び乗り、また3時間かけて東京に帰る。直通の特急を作ってほしいことである。車内で爆睡。
その足で六本木へ出かけて9時15分からシネマテン。『テロ2000年』の初日で中原昌也VS村崎百郎のにこにこトーク。村崎ひたすらしゃべりまくり。終わってから近くの飲み屋で森園みるく女史、村崎、中原らと3時まで飲む。例によって村崎が喋りまくっていたが、中身は生首の話。村崎説「犯人は絶対に中学校で大恥をかいたことのある人間だと思うんですよ。だから過去30年間、あの地区の学校でウンコかションベンをもらした奴を全部リストアップすれば犯人はあがりますね」。たぶん英語の時間だと思うね。
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Kiichiro Yanashita /
柳下毅一郎 / yanasita@gol.com