敗北週間(になっちゃいました)

◎今月のお仕事  『ワールド・ミステリー・ツアー/ロンドン篇』(同朋舎出版)にハンター博物館についての記事を書いています。       


6/22(月)
 昼間はおうちでお仕事。夜、徳間ホールで『スクリーム2』。前作の事件が映画化されて、その試写会でまた殺人事件が起こるのであった……て話なんだが、前作の中で冤罪でつかまっていた少年とかいうのが出てきたんでちょっと混乱する。そんなのいたっけか? よく思い出せなくて困るよ。たぶん1作目と見比べると、ドリュー・バリモアが殺されるシーンと、ドリュー役のヘザー・グレアム(ローラーガール)が殺されるシーンとの比較とかがおもしろいんじゃないかと思うんだが。ところで、実年齢はともかく、ヘザー・グレアムの方がはるかに高校生っぽく見えるんで笑える。

 その足でシネセゾン渋谷に向かう。『オースティン・パワーズ』の総決起集会ということで先行レイトショー。開場9時半。韓国帰りの中野貴雄監督とトーク、ということなんだが、当日その場になってもなんの話をすればいいのかよくわからなかった。困ったのでフェムボット(日本仕様)を呼び出して踊っていただく。衣装製作は中野監督とのこと。最前列に陣取った人々が異常なまでの盛り上がりを見せていて、てっきり中野監督の友達なんだと思っていたのだが、後で聞いたら見ず知らずの一般客なんだって。なんか、一般人にもああいう人たちがいるんだなあ。日本の未来も明るいかもなあ。

 その後一階で劇場の人やフェムボット、秘宝の田野辺くんらと飲む。学会でSMマニアでAVな人たちの話とか。あと中野監督が韓国で一本百円で買ってきたクズビデオの話、これからは右翼もミニスカで大人気!など。


6/23(火)
 洋泉社へ。田野辺くんに原稿をわたしてこれでとりあえず入稿。発売8月予定。ひさしぶりに神保町に出かけてちょっと買い物する。『タイの怪事件』(クーロン黒沢 イーストプレス)、『人はなぜ歴史を偽造するのか』(長山靖生 新潮社)、『皆殺し文芸批評』(四谷ラウンド)購入。あとキネマ旬報別冊の『エロチシズム美学』買う。例によってジェーン・フォンダ満載。本当は高倉建と横尾忠則の対談が載ったアングラ別冊が欲しかった。
6/24(水)
 前半だけ見て寝て起きたらブラジル負けてるじゃねえかよ。びっくり。伊達じゃなかったね、ノルウェーも。

 3時半から『リプレイスメント・キラー』。チョウ・ユンファ待望のハリウッド進出作で、嫌々ながらの殺し屋という自家薬籠中の役。でもあまりに中身がスカスカすぎてさすがに退屈した。上映時間1時間半のうち、銃撃シーンが1時間くらいあるんじゃなかろうか。だいたい、最後の対決におもむくとき、その対決でユンファが死ぬわけない(その後にやることがまだ残ってる)てのがな。ところで、ヒロインはミラ・ソルヴィーノが(おそらくはタランティーノからの推薦で)演じているわけだが、これはタランティーノのユンファへのホモセクシャル的愛情のたまもの、というやつであろうか。

 第一ホテル東京で推理作家協会賞授賞パーティ。馳星周と風間賢二が受賞者なので、挨拶もかねて出かける。で、とりあえず挨拶する。ワールドカップからこの日のために一時帰国している馳星周は青い頭をしていた。代表バージョンということらしい。あと村崎百郎が素顔で盛装して来ていて仰天した。盛装は他人の祝い事じゃないとできないというあたりが複雑な感じである。やっぱり頭巾姿で来て欲しかったような気もするが。二次会とかよくわからなかったんで(ふん、どうせ誰からも誘われてないよ)帰りましたが、やはり風間氏の二次会に行っておくのだったか。


6/25(木)
 飛鳥新社から『コブラの目』(リチャード・プレストン)送ってくる。あ、あと太田出版から『極楽ヒモ生活入門』(赤羽貴志)も。読むんでしょうか、こんなもん。ところで最近一番面白い日記と言えばやはりSoccer Clickの木村カズシの日記じゃないでしょうか。今年のはじめくらいから絶好調である。

 三和出版からお中元。ここでお礼を。


6/26(金)
 モーヤダ。ヤダヤダヤダ。ハーフタイムに大森望から電話がかかってきたんで、「もー前半30分で小村に替えて森島でしょう普通。まあさすがに後半頭からロペスだから今日は」と言ったら「いややっぱり15分待たないと(笑)」と言われた。大森の慧眼には恐れ入るが、そんなことで恐れ入りたくなかったような気も。
6/27(土)
 今日からは一日2試合なのでレイトショー見に行ったりする暇ができる。BOX東中野の石井輝男特集で『直撃地獄拳・大逆転』。10分前くらいに着いたら外まで大行列でびっくり……と思ったら今日は石井監督の舞台挨拶があったのね。舞台にあがったのは石井監督(若いよなー)と杉作J太郎、それに特別ゲストのトランジスタ・グラマーつぐみちゃん。「最初に見たときは、いやあこんなに若い娘いいのかなあ、とか思いましたよ」とか言ってる杉作だが、その乳をしつこく揉んでいたのはお前だろう! まったくこのセクハラ野郎が羨ましいなあ(トホホ)

 はじまる前、妙齢の美女からいきなり「柳下さんですよね?」と声をかけられて何事かと思ったら、村崎百郎のインタビューとかもしている『解放治療(だったよなたしか)』とかってミニコミの娘だった。しかも『HEAD+』の連載でボロズウィックのこと書いてるのを読んで、編集部気付けでボロズウィックの昔のビデオを送ってくれたという素晴らしい読者様である。まあなんでも書いてみるもんだね。

 で、それは良かったんだけどトークショーのせいではじまった時間が遅かったから、帰ったらもうイタリアが1-0でリードしてたんだよ。


6/28(日)
 『リングワールドの玉座』読了。感想なし。
6/29(月)
 起きたらもう1時過ぎているので慌てて出かける。2時新宿中村屋でアスキーの編集者他と打ち合わせ。来月のロサンジェルス取材について。しかしこの本は9月末には出るらしいよ。本当ですかラララ〜

 オランダvsユーゴスラヴィア オランダは本当に優等生のサッカーという気がする。全員ガタイがでかくってテクニックがあり、スピードがあって運動量が豊富で体力満点。22人全員がそう。じゃあ無敵かっていうとそうでもないのが面白いところで、能力のあるDFにがっちり守られちゃうと全員が平均点な分打開できなくなってしまうのだった。だもんでボール保持時間は圧倒的なのに、まわしているだけで全然攻撃に行けない。非常に効率の悪いサッカーなのである。この試合は70分間試合を支配していたのに、わずか20分逆襲をかけただけのユーゴにあわやというところまで追いつめられてしまった。やっぱクライフが欲しいよなあ。


6/30(火)
 アルゼンチンVSイングランド ベッカムの阿呆ったれ! それにしてもオルテガはイヤになるくらいうまい。オーウェンは驚くほど早い。ひょっとしたらロナウドより早いんじゃないか? 顔見てるとぜんぜん子供なんだけどさ。もうちょっと長く見ていたいチームだったね。アルゼンチンには勝利に値するものは何もなかったと思うんで、なおさら。
 どうも、パサレラは自分に予測できないプレーをする選手が嫌いなようだ。全員が早くてうまくてポンポンパスが回る、つまりオランダみたいなチームが理想なんだろう。でも、それだけでは勝てないのはオランダVSユーゴ、そしてこの試合の後半が証明している。わかっていても止められないもの、つまりオーウェンのスピードなりシアラーのヘッドなりがなければ、真に破壊的なチームにはならないのだ。したがってバテバテのオーウェンを最後まで残したホドルの方が、不調のバティストゥータを変えてしまったパサレラよりも圧倒的に正しいのである。パサレラの誤りは次のオランダ戦(同じタイプのチームで、すべてにおいてちょっとずつ下回っている)で証明されることだろう。
7/1(水)
 ようやく休める。マイクル・コナリーの『トランク・ミュージック』(扶桑社)届く。
7/4(土)
 前日は6時まで起きていたというのに、朝10時起床。ふらふらと洋泉社に出かけ、町山に電話する。映画秘宝次号が70年代特集、ということで町山と70年代対談(ジジイ)。もう町山が喋る喋るほとんど本一冊分くらい喋られてしまって、こちとら聞いてるだけって感じ。気がついたら4時間たっていた。耳が痛い。でもテープ起こしする人間がいちばん死ぬんじゃないか。

 帰って一服する間もなく、インターブックスのMら来て『サンドマン』3巻の打ち合わせ。コミケに出店するんだそうで、それに間に合わすんだそうだよ。本当かしらん。

 終わってすぐ馬場へ行って、大森望からエクソダス二箱受け取る。その場で開けてシールド戦とかやってみる。テンペストのスターターがふたつしかなかったんで、3人で使いまわす……はずだったのだが、開けたらScroll Rackが出てきたので強引に奪い取る。エクソダスって一発芸的なデッキは大量に生みだしそうだけど、あまりシールド向きな感じはしないね。帰って、またサッカー。


7/5(日)
 前日は6時までサッカーを見ていたにもかかわらず、朝9時半起床。祖父の一周忌の法要で東上線・東松山へ。ひたすら眠い。我慢して、帰って二日分死んだような眠り。
7/8(水)
 起きるのが昼過ぎでも別に仕事上の問題はないのだが、一般世間とつきあおうとするといきなり一日が短くなってしまうのが困る。今日は『車掌』に頼まれていた原稿のための下調べで、京橋の味の素・食の文化ライブラリーへ出かける。しかし5時閉館なのに家を出たのは3時半とか。とりあえずざっと見て、いくつか資料をコピー。
7/9(木)
 すっかり6時就寝、1時起床が体になじんでしまっている。洋泉社からゲラ送ってくる。なんか、メチャクチャ文字量あるなあ。でも新しく書いてる分はそんなにないので、ちょっと詐欺っぽい感じ。ところで、この本に関しては全原稿がマック上にあるから、そのままウェブ・ページを作れてしまうような気がする。うーん、そういうのもいいか。
7/10(金)
 1時からの試写に行こうと思っていたが、目が覚めたら12時半くらいだった。当分、1時の試写には行けそうもないね。しょうがないんで3時半から『フラッド』見る。一昨年、呪われてLAに取材に行った映画である。まあその後クリスチャン・スレーターが豚箱に送り込まれるとかいろいろあったらしい。本当に東宝東和も呪われてるね。中身は100分で終わるdecentな映画なんでそんなに腹も立たなかった。モーガン・フリーマンの役はちょっといい加減にしろ、とは思いましたが。つまらないラブ・シーンがないのもいい。模型がものすごく安い感じなのもナイス(笑)
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Kiichiro Yanashita / 柳下毅一郎 / yanasita@gol.com