■ワンダーフェスティバル2007冬 薬味堂 「キミキス」川田知子■
着工:2007年3月6日前後
完成・公開:2007年3月13日

薬味堂ならびに原型師・薬味すだち氏との出会いはもう十年近く前になります。
そもそも自分がワンダーフェスティバルに通うようになったキッカケは、当時高校生だった自分が
たまたま書店で発見した月刊「モデルグラフィックス」誌でワンフェスの特集記事を見て
「模型にもコミケみたいなのがあるんだ」と思い、興味をもって行ったことでした。
ただ、その「モデルグラフィックス」を買った理由は「バーチャロン」の特集をしていたからで(笑)
実はキャラクターフィギュアにまったく興味がなかった頃だったんですね。
アルバイト禁止の高校に通っていた自分にとっては当時のガレージキットは非常に高価なもので
紙とペンさえあればいくらでも楽しめるという理由で絵に集中していたものです…。

で、たまたまワンフェス会場で「カウボーイビバップ」の「スパイク・スピーゲル」を販売していた
薬味堂を発見しまして…それを購入して、感想をメールで送ったのが交流をもつ発端でした。

それ以来ワンフェスが開催されるたびに薬味堂のブースへ出向き、なぜか販売の手伝いをしたり
ときには作品の感想を述べたりと、客とはちょっと違うスタンスへと移行していきました。
時々は複製余剰品を頂いて、実際に組み立てて感想をフィードバックしたりと建設的なこともありましたが
基本的にはあまり緊張感の無い、ゆる〜い関係ですねぇ。お互いこんなだから(笑)



薬味堂もワンフェスの参加期間が長いこともあり、そのなかで紆余曲折ありましたねぇ。
一番大きかったのはワンフェスがリセット宣言をしたあたりからかな…郵便事故等で新作を落としたりで
当日ディーラー卓に何も展示物がなかったこともありますし、例の某画像掲示板騒動とか…。
そういった長い沈降と停滞から抜け出すように発表されたのが今回の新作「川田知子」でした。

それまでの薬味堂の造型といえば、悪く言えば画一的になっている部分がありました。
良く言えば自分のスタイルを崩さない感じなんですけど、個々の作品のイメージに近づけていくような
作品の雰囲気を匂わせる造型が薄かったのではないかと思います。
この「川田知子」では基本に立ち返り、水着というシンプルなシルエットをいかに造型していくか、
そのシンプルな造型の中でいかに作品の雰囲気を出していくかに挑戦したのではないでしょうか。

複製品を受け取ったときの第一印象は、まず…いつもと顔の雰囲気が違うという点が気になりました。
それまでの薬味堂のフィギュアってわりと顔の造型が似通っていたんですが、そのクセを残しつつも
元になる絵のイメージも取り入れている感じが伝わってきました。
そして、チャイナ服などで培ったシワ表現を発揮した競泳用水着の表現。
一番注目すべきなのは全体のパーツ分割の方法かもしれません。特に髪の分割はかなり異色で
後頭部の方が2分割されているというのが面白いところ。組み易さと複製のし易さを考えた判断でしょうか。



今回このガレージキットを組むにあたり、自分で勝手に修正を加えてしまった部分があります。
まず左手で握っているホイッスルなんですが、本来はヒモを手首に巻きつけているような造型になってます。
自分がいただいたものだと気泡でザックリ削れていたので新規に銅線で作り直しました。
右手に持っているクリップボードも、キットに付属しているものだと精度の高いものを作れそうになかったので
アルミ板とゼムクリップ、コンビニで売ってる履歴書についてる写真カット用のテンプレートを使って
精度重視でオリジナルのクリップボードを作ってしまいました。
あとは細かいところですが、胸部上面の水着のシワをあえて埋めてしまいました。
これはあちこちで実際の水着の写真を見て、物理的にそのシワはありえないだろうと判断した為です。
埋めた代わりというわけではないですが、腹部にスイムショーツ(サポーター?)のモールドを追加。

作例はエアブラシ無しで、缶スプレーと筆塗りのみで製作しました。なんとかなるもんですね。