***国鉄ED11***
<実車の説明>
大正12年(1923年)輸入のアメリカ GeneralElectric 社製造の電気機関車。側面の十字の格子の窓、妻面の砂入れがいかにもGE社製らしい。全体におとなしい印象を受けますが、何となく下回りが貧弱に感じ、短足のように見えます。格好いいとは言い難いところが魅力か。幸い輸入された2両とも、解体を逃れ今でも見ることが出来ます。(「モデラーのための写真集」を参考)
<模型の細部写真と説明>
| 1.プロトタイプについて 模型は、安達製作所のキットをベースに組立。原形の特徴を残しながらも、輸入当時のアクの強さが取れ、いかにも使われている機関車を目標に製作。 中央線時代の原型からある程度改造された頃をプロトタイプとした。「電気機関車展望」(交友社)40頁や「電気機関車VolumeT(下)」(プレス・アイゼンバーン)13頁を参考資料としている。 具体的には、ブレーキや連結器はもちろんだが、解放テコの両側化、台車への砂箱の増設等が輸入当時と異なる。 |
| 2.ガラリのベンチレータとタンク付近 側面のガラリのベンチレータはキットのままでは板厚分内側へ下がってしまうので、ベンチレータの大きさに切り抜いてはめ込みにした。さらに、気持ち内側に引っ込むように板厚を調整、格好良くなったと思う。 |
![]() |
| 3.デッキ付近 まずは、解放テコをウエストジャパンの蒸気用ロストパーツ(平底用)で両側化に改造。 エコーモデルの機関車用カプラーポケット(B)をKDカプラー(No.4)が取り付く用に改造して取付、さらに周辺を真鍮板でふさいで、ベーカ仕様の連結器まわりをKD仕様に変更(ベーカ仕様なんて時代でないですよ−>アダチさん)。 テールライトの配管(大変でした!)を追加。いかに仮止めができるかを工夫する必要がある。配管の押さえまでロストパーツです(>_<)。 手すりはすべて座をつけて取付。 ステップの取付ボルトを表現。 デッキしたには砂マキ管を追加。 余談ですけど、デッキの表面は平板で、滑り止め処理がまったくない。雨の日は滑るでしょうに。 |
| 4.妻板付近 特徴ある砂入れは特に力を入れて工作(5.を参照) 屋根上の大小の手すりは、実車を見ると太さが大きく異なる。中央の大きい方はφ0.5mmとし、座も追加、小さい方はφ0.35mmとして、肩のカーブは実車参考に緩くした。 ヘッドライトは、珊瑚模型店のLP42のロストパーツに下部からφ1.0の孔を開け、エコーモデルのスーパーライト(B)を組み込み、点灯可能にしました。ヘッドライトの内側は、セメダインのマルチハンダ(液体ハンダ)を塗り、バーナーであぶってハンダメッキをして、さらにコンパウンドで磨く。 ナンバープレートの両端の取付板を追加。 梯子の歪みは、キットのナップ状パーツの孔のズレが原因(言い訳モード)。 またまた余談、実車(プロトタイプ)もワイパーがない。基本的に雨のことは考えていない設計だったのか。 |
| 5.砂入れ 特徴ある砂入れには拘る。キットの付属部品は単なるホワイトメタル製で今ひとつのものでしたので(今ならロストにするでしょうね)。 |
| 6.ランボード付近 キット付属のパーツは、縦に二分割されているものだが、プロトタイプは一枚板のように見える。木目がエッチングされた板はどうも生理的に好きになれず、木の質感を求めてエコーモデルのSTウッドにしてみた。2枚張り合わせて厚みを出し、塗装前に筆塗り。何となく柔らかい木の感触が表現できたと思っている。右の写真からその感じがわかるかどうか。 |
![]() |
7.ベンチレータ(屋根上) 屋根中央のベンチレータはキットには小判形となっていたが、プロトタイプの写真及び竣工図では角形なので、今はなきつぼみ堂模型のED11のパーツに t0.2mmの真鍮板を巻き付けて表現。この部分は取り外し可能で、ここからヘッドライトの点灯スイッチが操作できる。 |
8.その他、塗装など
ロスト製の台車の出来があまりにひどく、メーカーに交換してもらう。パワトラタイプの動力装置との相性も悪く結構調整が必要でした。それでもあまり調子が良いとは言えない。
塗装はもちろん「ぶどう色1号」。地味な車両で地味な塗装なので一生懸命作った割に目立たない作品になってしまった。
輸入ED機を全部作ってみたいという大いなる野望の第一作。実はED10から手を着けているが、安達製作所のは晩年の改造後タイプだし、しなのマイクロのはエッチングの間違えを修正しなければならない。