
彗星の明るさm1は、
m1 = H + 5 log Δ + K log r
(Δ=地心距離、r=日心距離、Hは絶対光度と呼ばれ、彗星固有の値)
で通常表されます。太陽の反射光だけで彗星の明るさが決まるとするとK=5ですが、彗星自体も太陽に近づくと発光しますので一般的には彗星の光度予想はK=10の値で予想されます。しかしKの値は個々の彗星自体によっても、その活動によっても大きく変わっていきます。
このように彗星観測は他の天体観測にはない意外性もあり、その点からも楽しめます。
彗星の光度変化を実際に目視で確かめ、どのような光度式に沿って変化しているのか追跡することは、気軽な宇宙や自然の観察の一つです。
ICQの電子フォーマット (2003年1月13日版)
中村彰正 (Akimasa NAKAMURA, a-nakamu@mx2.nisiq.net)
吉田誠一 (Seiichi YOSHIDA, comet@aerith.net)
ICQの電子フォーマット(Machine Readableのフォーマット)はICQに印刷・出版
されるものとは異なっています。1995年より使用されている新フォーマットに
ついて紹介します。電子フォーマットでは1目測は1行80カラムで表されます。
IIIYYYYMnL YYYY MM DD.DD eM/mm.m:r AAA.ATF/xxxx /dd.ddnDC /t.ttmANG ICQ XX*OBSxx
1 2 3 4 5 6 7 8
123456789 123456789 123456789 123456789 123456789 123456789 123456789 123456789
但し国内でデータ交換をする場合は、次のような、ICQ XX の欄がない形式で
報告している場合もあります。これは、NIFTY-Serve のように、1行の文字数
が80字以内でないといけない場合があるためです。
IIIYYYYMnL YYYY MM DD.DD eM/mm.m:r AAA.ATF/xxxx /dd.ddnDC /t.ttmANG *OBSxx
1 2 3 4 5 6 7
123456789 123456789 123456789 123456789 123456789 123456789 123456789 1234
※ 日本の場合、特に空白に全角スペース「 」を使わないように注意して下
さい。
(1) 1〜11カラム IIIYYYYMnL
彗星の番号/符号を置きます。 IIIは周期彗星番号です。周期彗星でない場合
はブランク、周期性の確認されていない(まだ番号が与えられていない)周期彗
星は1、2カラムにブランク、3カラムにPを置きます。YYYYMnが符号、Lは分裂
核が観測された場合の核の番号です。精測観測のフォーマットと違って核の番
号は「大文字」です。半月に10個以上の彗星が発見された場合、YYYYMnLまで
が符号となります。
小惑星の符号を持つ彗星の場合、10〜11カラムも使用します。アルファベット
2文字の後に続く数字が100以上になった場合は、100の位と10の位をパックし
て、100=「A0」、123=「C3」のように表します。精測観測のフォーマットと順
序が異なりますので、注意して下さい。
<例>
IIIYYYYMnL
1 1P/Halley
16 16P/Brooks 2
1994G1 C/1994 G1 (Takamizawa-Levy)
P1993X1 P/1993 X1 (Kushida-Muramatsu)
2001M10 C/2001 M10 (NEAT)
2000WM1 C/2000 WM1 (LINEAR)
P2001YXC7 P/2001 YX127 (LINEAR)
51 A 51P/Harrington [Component 'A']
P1994P1D P/1994 P1-D (Machholz 2 Component 'D')
(2) 12〜25カラム YYYY MM DD.DD
観測時刻です(UT)。日は小数点以下2ケタまでの値とします。光電測光の場合
は25カラムめを使って観測時刻を0.001日まで書くことができます。
<例>
YYYY MM DD.DD
1996 03 02.75 1996年3月3日 3:00 (JST)
(3) 26カラム e
大気吸収補正に関する情報をここに置きます。補正を行っていない場合はブラ
ンクになります。補正の仕方にはa,w,sの3つの方法があります。詳しくは別紙
の「光度観測の手引き」を御覧下さい。独自の(適切な)方法で補正した場合は!
を置きます。但し、彗星か比較星のどちらか一方でも高度が10°より低い場合
には、これらの代わりに$を置きます。また、彗星の高度が20°以下で、かつ
大気吸収補正を行わなかった場合には&を置きます。
比較星の光度を、GUIDEなどのソフトウェアで間接的に調べた場合は、ここに
xを置き、コメントとしてどのソフトウェアを使ったかを記入します。26カラ
ムがすでに埋められている場合は、75カラムを使います。
<例>
IIIYYYYMnL YYYY MM DD.DD eM/mm.m:r AAA.ATF/xxxx /dd.ddnDC /t.ttmANG ICQ XX*OBSxx
2002O4 2002 08 07.72 xS 8.5 TJ 31.7L 6 63 4.4 6 ICQ XX YOS04
GUIDE ver. 6.0 was used.
フィルターを使ったCCD観測では、26〜27カラムを同時に使うことがあります。
詳しくは「(4) 27カラム M」を御覧下さい。
(4) 27カラム M
光度目測の方法です。いろんな方法の記号が与えられていますが、ポピュラー
なものは次の方法でしょう。詳しくは別紙の「光度観測の手引き」を御覧下さ
い。
S:Sidgwick法
B:Bobrovnikoff法
M:Morris法
I:In-Focus法
E:Beyer法
変わったところでは次のような方法もあります。
K:双眼鏡の片方でピントの合った彗星、もう一方でピントをぼかした比較星
を見て目測(Sidgwick法の一種)
T:TVモニター上で目測された光度
以下のものは推奨されません。
Q:B法と同じとされているが、観測者が何を意図しているかが、必ずしもはっ
きりとしていない光度
O:ピントをはずして目測(どのやり方かは述べられていない)
尚、眼鏡を使って比較星のピントをぼかし、肉眼で目測した場合には、かつて
は27カラムにGと書いていましたが、現在では27カラムにはS,Bなどの方法を記
入し、75カラムにGを記入します。
また眼視観測以外では、次のようなコードもあります。
P:写真からの光度
p:TP2415で撮影した写真からの光度
C:フィルターをかけないで撮ったCCD観測からの全光度
c:フィルターをかけないで撮ったCCD観測からの核光度
V:光電測光(Johnsonシステム)のV等級(m1)
u:光電測光(Johnsonシステム)のV等級(m2)
R:光電測光(Johnsonシステム)のR等級(m1)
L:光電測光(Johnsonシステム)のB等級(m1)
U:光電測光(Johnsonシステム)のU等級(m1)
v:光電測光(Johnsonシステム)、眼視光度に合うようにフィルターを使用
W:光電測光(Johnsonシステム)、バンド不明
J:光電測光(Cousinsシステム)のV等級(m1)
j:光電測光(Cousinsシステム)のV等級(m2)
k:光電測光(Cousinsシステム)のR等級(m1)
r:Gunn rフィルターを用いたCCD光度
g:Gunn gフィルターを用いたCCD光度(LarsonによるRCAのCCD光度)
H:Cousins Iフィルターを用いたCCD光度(比較星がV等級であってもHとする)
いわゆる「フィーリング法」は目測を行っていないわけですから、ここはブラ
ンクになります。
フィルターを使ったCCD観測では、26〜27カラムを同時に使うことがあります。
26カラムがすでに埋まっている場合は、75カラムを使用します。
<例>
eM
IC 赤外カットフィルター
SR R60フィルター
(5) 28〜33カラム /mm.m:
光度を記入します。 29から32カラムが光度なのですが、目測が不確かな場合
は33カラムに:を置きます。ただしどのあたりから「不確か」であるかの判断
は、観測者に任されています。0.1等まで求められた光度でない時は、記入の
仕方に特に注意が必要です。つまり8.0:は0.1等まで求めたが、やや不確かな
目測、8 :は0.1等まで求められなかった不確かな目測、というわけです。ま
た、眼視観測の場合m2(いわゆる核光度)は意味のある目測が困難であるため、
通常は受けつけられません。コメントとして報告してください。
彗星が見えなかった、または写らなかった時には、28カラムに[をおき、[13.5
のようにして光度の上限を示します。その際、比較星をぼかして上限を決めた
場合は、49カラムに!を置き、50〜54カラムにその直径を書きます。デフォル
トは1.0'です。CCDで彗星が写らなかった場合のように、ぼかさなかった時は、
26カラム(大気吸収補正の項目)にlを置きます。この場合の光度は恒星の極限
等級ということになります。
<例>
/mm.m:
7.2 7.2等
8.0: 約8.0等(0.1等まで求めたが不確か)
8 : 約8等(不確かで、0.1等まで求められず)
[13.5 13.5等よりも暗く、見えない
(6) 34〜35カラム r
比較星の出典です。よく使われるものは下記のとおりです。これらは「推奨さ
れるもの」「まあまあ推奨されるもの」「推奨されないもの」の3つにランク
分けされています。詳しくは別紙の「光度観測の手引き」を御覧下さい。
AC:AAVSOチャート
AA:AAVSOアトラス
NP:AAVSOチャートの北極標準星野
S :SAO星表
SC:Sky Catalog 2000.0
Y :Yale Bright Star Catalogue 第3版以前
YF:Yale Bright Star Catalogue 第4版
YG:Yale Bright Star Catalogue 第5版 (天文年鑑にも掲載されている)
YZ:Yale Zone Catalogue
GA:Guide Star Photometric Catalog - I (A & ApのSupplement)
TB:Supernova Search Charts (いわゆるトンプソンチャート)
HS:Hubble Guide Star Catalog (いわゆるGSC)
HD:Henry Draper Catalog
HI:Hipparcos Input CatalogのJohnson V等級
HJ:Hipparcos Input CatalogのHp (こちらの方が眼視等級に近い)
TI:Tycho Input Catalog
HV:Hipparcos CatalogueのJohnson V等級
HK:Hipparcos CatalogueのHp (こちらの方が眼視等級に近い)
TT:Hipparcos/Tycho CatalogueのVT等級
TJ:Tycho Catalogue/Tycho-2 CatalogueのJohnson V等級
TK:Tycho-2 CatalogueのVT等級
AO:USNO (S)A1.0カタログのR等級 (CCD観測用で、眼視観測には不適)
UO:USNO-A2.0
LA:Landoltの標準星カタログ (1992年版)
BS:LONEOSの標準星カタログ (ftp://ftp.lowell.edu/pub/bas/starcats/loneos.phot)
V :出典のわかっている変光星星図
VB:英国天文協会の変光星星図
VF:A.F.O.E.V.の変光星星図
VN:ニュージーランド王立天文協会の変光星星図
VG:五味一明・変光星図
比較星を使うことができなかった観測は、ここのカラムはブランクになります。
また、ステラナビゲータ(バージョン5以前)の標準恒星データ、拡張恒星データ
は正規の比較星としては使えません。
(7) 36〜47カラム AAA.ATF/xxxx
使用した望遠鏡について記入します。AAA.Aは口径をセンチで、Tは望遠鏡の種
類を記入します。またF/はF値を、xxxxは倍率をそれぞれ右詰めで記入します。
口径の有効数字に注意してください。小口径の既製品を使った場合は口径を
0.1cmまで書きます。望遠鏡の種類はたくさんありますが、よく使われるもの
としてはR(屈折)、L(ニュートン反射)、B(双眼鏡)、W(ライトシュミット)、H
(イプシロン)、C(カセグレン)、T(シュミカセ)、S(シュミットニュートン)、
D(シュミット)、Y(リッチー・クレチアン)、M(マクストフ)、U(クーデ)、O(オ
ペラグラス)、A(カメラ)、P(プライムフォーカス)ぐらいでしょう。肉眼はEで
す。眼視以外では倍率のカラムはブランクになります。カメラのファインダー
を覗いて眼視観測した場合の倍率は0になります。但し、カメラレンズにアイ
ピースをつけて目測した場合は、普通にレンズの焦点距離/アイピースの焦点
距離で計算される倍率を書きます。口径、F値、倍率は、すべてround evenで
記入します。詳しくは別紙の「光度観測の手引き」を御覧下さい。
また写真やCCDの場合には、倍率の欄には露出時間を書きます。露出時間は秒
単位で、右詰めで書いて下さい。44カラムにはaを置きます。但し、1,000秒を
超える場合はaの代わりにA、2,000秒を超える場合はaの代わりにBを44カラム
に置き、45〜47カラムには露出時間の下3ケタの数字を書いて下さい。
<例>
AAA.ATF/xxxx
20 L 6 80 20cmニュートン(F6) 80X
12.0B 20 12cm20X双眼鏡
25.4T 6 60 25cmシュミカセ(F6.3) 60X ※ 10インチ
16.0H 3 50 ε-160(F3.3) 50X
20.3T10 125 C8(F10) 125X
7 R 10 7cm10Xファインダー
0.0E 1 肉眼
0.7E 1 肉眼(瞳径がわかる場合)
10.7A 4a 60 300mmF2.8望遠レンズをF4に絞って60秒露出
60.0Y 6a240 60cmF6RCで240秒露出
16.0H 3A200 ε-160(F3.3)で20分(1,200秒)露出
同じ望遠鏡を使い、光度と視直径(あるいは尾)を倍率を変えて目測した場合
(ICQではあまり勧められない)は、ここに光度を目測した倍率を書き、コメン
トにその他の目測に使用した倍率を書きます。複数の望遠鏡を使用した場合は、
別々の観測として報告します。例えば
P1994P1A 1994 09 02.36 31.7L 6 68 3.5 6 0.1 310 ICQ 93 BOR
P1994P1A 1994 09 02.36 S 7.0 HR 5.0B 10 7 6 ICQ 93 BOR
とします。
(8) 49〜54カラム /dd.dd
コマの視直径を´(分)の単位で書きます。49カラムには&(およそ)や、>(より
大きい)、<(より小さい)という記号が入ります。ここでも有効数字の桁数に注
意が必要です。
<例>
/dd.dd
3 3'
3.0 3.0'
0.42 25"
72 1.2゜
& 4 約4'
> 5 5'以上
コマ全体で測光しないで中心部分だけで測光した場合には、測光に使った部分
の直径(アパーチャサイズ)を′(分)単位で書き、49カラムに + を書きます。
<例>
/dd.dd
+ 0.5 コマの視直径はもっと大きいが、中心の直径0.5′の部分だけを使っ
て測光した。
(9) 56〜57カラム DC
DC(中央集光度)を書きます。左詰めです。5-6なら5/とします。DCを目測しな
かった場合はブランクにしておきます。55カラムめに次の記号を置いて、0か
ら9までの数字だけでは書けない細かい記述をすることができます(必要がなけ
ればブランクのままにしておきます)。
d:コマの中に淡い円盤状の集光あり。ただしDCに与える影響は1-2よりも小さ
く、m1にもほとんど影響を与えていない。
D:コマの中に明るい円盤状の集光あり。DCやm1にかなり影響を与えている。
s:コマの中に淡い恒星状、もしくはほとんど恒星状の集光あり。ただしDCに
与える影響は1-2よりも小さく、m1にもほとんど影響を与えていない。
S:コマの中に明るい恒星状、もしくはほとんど恒星状の集光あり。DCやm1に
かなり影響を与えている。
<例>
nDC
0 完全に拡散状
9 完全に恒星状
5 DC=5
4/ DC=4〜5
S5 DC=5、コマの中にほぼ恒星状の集光あり、影響大
(10) 59〜67カラム /t.tt ANG
尾の観測値を書きます。尾が見えなければブランクにしておきます。t.ttは長
さで、゜(度)の単位で書きます。ただし64カラムにmかsを置いた場合は尾の長
さを分や秒の単位でも報告できます。その場合小数点の位置が61カラムではな
く62カラムになりますので注意が必要です。ANGはポジションアングルで、北
から東回りに測った角度です。59カラムの/には49カラムと同じく&や<や>が入
ります。2本以上の尾が見えた場合は主な(明るい方の)尾について記入し、も
う一方の尾についてはコメントしておいてください。長さが9.99゜を超える尾
については59カラムを10゜の位に使います。この場合尾についての&や>といっ
た記号が書けなくなりますが、必要ならコメントとして別に報告すれば良いで
しょう。尾の位置角はround evenで記入します。詳しくは別紙の「光度観測の
手引き」を御覧下さい。
<例>
/t.ttmANG
0.03 250 p.a. 250゜に0.03゜の長さの尾あり
&0.04 90 p.a. 90゜に約0.04゜の長さの尾あり
>0.05 118 p.a. 118゜に尾あり、長さは0.05゜より長い
2.4m293 p.a. 293゜に2.4´の長さの尾あり
25 s 87 p.a. 87゜に25"の長さの尾あり
35 270 p.a. 270゜に35゜の長さの尾あり
? どうも尾があるようだ
(11) 69〜74カラム ICQ XX
観測の出典を表します。ICQへの報告の際にはICQ XXとします。
(12) 75カラム *
特殊な用途に使われます。
ICQに掲載された観測を修正する場合は、ここに*を置きます。ICQに掲載され
る前に修正する場合は不要です。
肉眼彗星を、眼鏡を使って比較星のピントをぼかして観測した場合は、ここに
Gを置きます。
Tycho CatalogueのVT等級とB-Vから、ICQ Guide to Observing Comets P.65の
変換式を使って眼視等級(mv)に変換した場合は、ここに%を置きます。
(13) 76〜80カラム OBSxx
観測者のコードを記入します。コードのまだない人は姓の頭3文字の後にxxを
つけた仮のコードを使用してください。例えばKinoshitaさんならKINxxさんと
いった具合です。「EZA 」のように、コードに数字が付かない場合は、必ず
空白を2文字付けて下さい。
※ この文書はフリーです。自由に引用・再配布可能です。
光度観測の手引き (2002年 8月14日版)
中村彰正 (Akimasa NAKAMURA, a-nakamu@mx2.nisiq.net)
吉田誠一 (Seiichi YOSHIDA, comet@aerith.net)
この文書は、別紙の「ICQの電子フォーマット」に書き切れなかった、彗星の
光度観測を行う上でのポイントをいくつかまとめたものです。
●光度目測の方法
眼視観測で彗星の光度を測る時には、主にこの4つの方法が使われます。
S(Sidgwick)法:
ピントの合った状態で彗星の大きさとコマの平均の明るさを記憶し、そ
の大きさまで恒星をぼかし、記憶したコマの明るさと比較する。
B(Bobrovnikoff)法:
ピントをぼかしていって、彗星と恒星が同じ大きさに見えるようになっ
た時点で比較する。
M(Morris)法:
ピントをぼかしていって、彗星のコマ全体の明るさが均一になった時点
の大きさと明るさを記憶し、さらにぼかして、恒星が記憶した彗星の大
きさと同じ大きさになった時点で、記憶したコマの明るさと比較する。
I(In-Focus)法:
ピントを合わせたまま比較する。
●比較星の出典
光度測定に用いる比較星は、「推奨されるもの」「まあまあ推奨されるもの」
「推奨されないもの」の3つにランク分けされています。略号については、
「ICQの電子フォーマット」を御覧下さい。
Recommended:
AE, AH, AP, AS, AT, CA, CD, CE, CF, CG, CH, CI, CJ, CK, CL, CM, CN,
CO, CR, D , EA, EB, EC, FA, GA, GP, HD, HE, HI, HJ, HR, JT, L , LB,
LM, MC, ME, MK, ML, MM, MT, MV, NH, NN, NO, NP, NS, PA, PB, PC, PI,
PK, RB, RC, SA, SD, SE, SM, SP, SS, SW, TG, TI, TS, V ,VB, VF, VG,
VN, WA, WB, WC, WD, WE, WF, WG, WW, YF, YG
Weakly Recommended:
A , AA, AC, C , CS, HP, MP, MS, OH, S , Y
Not Recommended:
AN, BD, HS, RA, SC, TB, W , WH, UO
●round even
ICQフォーマットでは、口径、F値、倍率、尾の位置角はround evenで記入しま
す。
<例>
0.5→0
1.5→2
2.5→2
3.5→4
4.5→4
5.5→6
6.5→6
7.5→8
8.5→8
9.5→10
※ 末尾が5でなければ通常の四捨五入。
●大気吸収補正
光度目測を行う場合には、同じ高度にある比較星を用いるべきです。しかし、
実際には彗星と高度が異なる比較星しかとれない場合もあります。大気吸収に
よって、高度の低い星ほど実際よりも暗くなってしまうため、特に彗星や比較
星の高度が低い場合には、この高度差による測定誤差が無視できなくなります。
そこで、彗星か比較星のどちらか一方の高度が30°よりも低い場合には、以下
の方法によって、大気吸収補正を行わなければいけません。
天頂距離zの星についての吸収量は、下の表のようになります。吸収量は大気
の乾燥度や観測地の海抜h(km)によっても変わります。表aには平均的な大気吸
収量を載せてありますが、冬のように乾燥している時には表w、夏のように湿っ
ている時には表sを使います。ICQフォーマットの26カラムには、利用した表
(a,w,sのいずれか)を置きます。
C/1995 O1 (Hale-Bopp)の例を挙げます。1997年 3月 9日朝に海抜0kmの場所で
観測し、アルタイル(0.77等)とベガ(0.03等)の中間に見えたとします。この時
のそれぞれの天頂距離は70°(Hale-Bopp)、59°(アルタイル)、31°(ベガ)だ
とします。この時、表wのh=0の値を使うと、それぞれの吸収量は0.72等
(Hale-Bopp)、0.48等(アルタイル)、0.28等(ベガ)ですので、比較星の修正光
度は1.25等(アルタイル)、0.31等(ベガ)となります。彗星はこの中間ですから、
修正光度は0.8等になります。ここから吸収量0.72等を引いて、0.1等が報告す
べき光度となります。
[表a]
z h = 0 h = 0.5 h = 1 h = 2 h = 3
1 0.28 0.24 0.21 0.16 0.13
10 0.29 0.24 0.21 0.16 0.13
20 0.30 0.25 0.22 0.17 0.14
30 0.32 0.28 0.24 0.19 0.15
40 0.37 0.31 0.27 0.21 0.17
45 0.40 0.34 0.29 0.23 0.19
50 0.44 0.37 0.32 0.25 0.21
55 0.49 0.42 0.36 0.28 0.23
60 0.56 0.48 0.41 0.32 0.26
62 0.60 0.51 0.44 0.34 0.28
64 0.64 0.54 0.47 0.37 0.30
66 0.69 0.59 0.51 0.39 0.32
68 0.75 0.64 0.55 0.43 0.35
70 0.82 0.70 0.60 0.47 0.39
71 0.86 0.73 0.63 0.49 0.40
72 0.91 0.77 0.66 0.52 0.43
73 0.96 0.81 0.70 0.55 0.45
74 1.02 0.86 0.74 0.58 0.48
75 1.08 0.92 0.79 0.62 0.51
76 1.15 0.98 0.84 0.66 0.54
77 1.24 1.05 0.91 0.71 0.58
78 1.34 1.13 0.98 0.76 0.63
79 1.45 1.23 1.06 0.83 0.68
80 1.59 1.34 1.16 0.91 0.74
81 1.75 1.48 1.28 1.00 0.82
82 1.94 1.65 1.42 1.11 0.91
83 2.19 1.86 1.60 1.25 1.03
84 2.50 2.12 1.83 1.43 1.17
85 2.91 2.46 2.13 1.66 1.36
86 3.45 2.93 2.53 1.97 1.62
87 4.23 3.59 3.10 2.42 1.99
88 5.41 4.59 3.96 3.09 2.54
89 7.38 6.26 5.40 4.22 3.46
90 11.24 9.53 8.23 6.42 5.28
[表w]
z h = 0 h = 0.5 h = 1 h = 2 h = 3
1 0.25 0.21 0.19 0.15 0.13
10 0.25 0.22 0.19 0.15 0.13
20 0.26 0.23 0.20 0.16 0.14
30 0.28 0.25 0.22 0.17 0.15
40 0.32 0.28 0.24 0.20 0.17
45 0.35 0.30 0.26 0.21 0.18
50 0.38 0.33 0.29 0.24 0.20
55 0.43 0.37 0.33 0.26 0.22
60 0.49 0.42 0.37 0.30 0.25
62 0.52 0.45 0.40 0.32 0.27
64 0.56 0.48 0.43 0.34 0.29
66 0.60 0.52 0.46 0.37 0.31
68 0.65 0.57 0.50 0.40 0.34
70 0.72 0.62 0.55 0.44 0.37
71 0.75 0.65 0.57 0.46 0.39
72 0.79 0.69 0.60 0.49 0.41
73 0.84 0.72 0.64 0.52 0.43
74 0.89 0.77 0.68 0.55 0.46
75 0.94 0.82 0.72 0.58 0.49
76 1.01 0.87 0.77 0.62 0.52
77 1.08 0.94 0.82 0.67 0.56
78 1.16 1.01 0.89 0.72 0.60
79 1.26 1.10 0.97 0.78 0.66
80 1.38 1.20 1.06 0.85 0.72
81 1.52 1.32 1.16 0.94 0.79
82 1.70 1.47 1.29 1.05 0.88
83 1.91 1.65 1.46 1.18 0.99
84 2.18 1.89 1.66 1.34 1.13
85 2.53 2.20 1.93 1.56 1.31
86 3.01 2.61 2.30 1.86 1.56
87 3.69 3.20 2.82 2.28 1.91
88 4.72 4.09 3.60 2.91 2.45
89 6.44 5.58 4.91 3.97 3.34
90 9.80 8.50 7.49 6.05 5.08
[表s]
z h = 0 h = 0.5 h = 1 h = 2 h = 3
1 0.32 0.26 0.22 0.17 0.14
10 0.32 0.27 0.23 0.17 0.14
20 0.34 0.28 0.24 0.18 0.15
30 0.37 0.30 0.26 0.20 0.16
40 0.41 0.34 0.29 0.22 0.18
45 0.45 0.37 0.32 0.24 0.19
50 0.49 0.41 0.35 0.26 0.21
55 0.55 0.46 0.39 0.30 0.24
60 0.63 0.53 0.45 0.34 0.27
62 0.68 0.56 0.48 0.36 0.29
64 0.72 0.60 0.51 0.39 0.31
66 0.78 0.65 0.55 0.42 0.34
68 0.85 0.70 0.60 0.45 0.36
70 0.93 0.77 0.65 0.50 0.40
71 0.97 0.81 0.69 0.52 0.42
72 1.02 0.85 0.72 0.55 0.44
73 1.08 0.90 0.76 0.58 0.47
74 1.15 0.95 0.81 0.61 0.49
75 1.22 1.01 0.86 0.65 0.53
76 1.30 1.08 0.92 0.70 0.56
77 1.40 1.16 0.99 0.75 0.60
78 1.51 1.25 1.07 0.81 0.65
79 1.64 1.36 1.16 0.88 0.71
80 1.79 1.49 1.26 0.96 0.77
81 1.97 1.64 1.39 1.06 0.85
82 2.19 1.83 1.55 1.18 0.95
83 2.47 2.06 1.75 1.32 1.07
84 2.82 2.35 1.99 1.51 1.22
85 3.28 2.73 2.32 1.76 1.41
86 3.90 3.25 2.75 2.09 1.68
87 4.78 3.98 3.38 2.56 2.06
88 6.11 5.09 4.32 3.28 2.63
89 8.33 6.93 5.89 4.47 3.59
90 12.68 10.56 8.97 6.80 5.47
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