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人間の死は突然やって来るんですね、思いがけないことでした。
亡くなる前日の平成15年12月20日土曜日、主人と二人で買い物に出かけ、クリスマスプレゼントにカシミヤのセーターを2枚求めました。 夜になって、あれこれ着てみては鏡の前でポンポンと胸をたたきながら「柔らかくて、とても暖かいね」といっていた主人の嬉しそうな顔が忘れられません。
そして「明日は日曜だから洋が来るね」と言い残し、ベッドに入りました。
翌12月21日、朝食の支度をして主人を待っていたのですが、なかなか二階に上がって来ないので前日に始めた表装にもう取りかかったのかと思いつつ様子を見に一階に降りて行きました。
すると主人が洗面台の前で倒れており、私は夢中でホッペをたたきましたが何の反応もなく、すでに意識はありませんでした。
主人は生前から願っていたように誰に迷惑をかけることもなく、静かにこの世を去って行きました。
晩年は水墨画に精根を傾け、いったいどこにそんなエネルギーがあるのかと思うほど細かく細かく書き上げて行きました。
それが120号の大作に仕上がると私は「ウーン」と唸らんばかりに圧倒されるものを感じておりました。
それにしても何を考え、何を求めてこれだけ多くの絵を残したのでしょうか。
たまたま息子から主人の遺作を写真に収めて画集を作りたいとの案が出ました。
「それは父さんもきっと喜ぶよ」そんなことで事が運ばれ、素晴らしい画集が完成いたしました。
一枚めくればそこには主人と私の世界があり、二人で歩いてきた人生と道程が刻み込まれています。情景が浮かんで新たな涙と胸のつまる思いです。
私はこのかけがいのない宝物になった画集に励まされ静かに生きて行きたく思います。
この画集の制作にあたり、何も分からない私共に親身になって多くのお力添えをいただきました株式会社ジャパンマテリアルの吉江社長はじめスタッフの皆様には、心より感謝申し上げます。 小林光枝
あれほど器用にいろいろなことが出来る人はめったにいないと思います。 その中のほんの少しでも、こうした形で皆様に楽しんでいただければ父も きっと喜ぶと思います。 小林 清
いったいどんな思いで描いていたのか寡黙な父は誰にも語ることなく、ただ作品を残していった。しかし、ここに納められた数々の作品からは押し付けがましさのない優しい絵心が伝わってきます。 小林 洋
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