あらすじ
1969年、この年は東京大学が入試を中止し、ビートルズやローリング・ストーンズが人気を呼び、ヒッピーが愛と平和を叫び、ベトナムでは 戦争が続いていた。そんな年、平和な日本の片隅、片田舎の港湾都市、九州は佐世保で生きる高校生が巻き起こす騒動。頭は良いが、勉強 よりも面白い事が大好きな少年と、真面目だけれどどこかで面白い事を求めている少年、彼らの周囲の様々な人々。彼らは、先ず高校で バリ封(バリケード封鎖)を敢行(ただし、哲学的闘争的思想からではない)し、停学処分に。その後、停学が解けた彼らは、アメリカのフェスティバル の真似をした「朝立祭」を開催しようと目論む。その為には呼び物として、映画撮影をしなければならないのだが・・・。
感想
村上龍という人は、なんだか変な人だなぁ〜というか、多分人生を舐めているんだろうな〜と思っています。「いました」ではなく「います」 この本を読んだところで、その思いは変わりません。というよりも、この本を読んで、その思いが強くなりました。更に更に更に。それだけ この本は無茶苦茶。でも無茶苦茶面白かった。村上龍って、オモロイ人じゃ。
彼・・・村上氏は、1969年に高校生でした。しかも九州出身。つまりこの小説は、彼の少年時代の「実話」だったのでした。しかもホントに 殆どの登場人物がほぼ実名で載っているとかいないとか。ということは、あんな事やこんな事がリアルな出来事だったのか!?いや〜バリ 封はヤバイだろ。それと”ウンコ”もヤバイだろ。この小説をつい先ほど、映画版で観たのですが、小説と映画、セットで観ると無茶苦茶 オモロイ。かな〜りアホで、ちょっぴしエロなのですが、いや〜面白い!ワラたワラた。
文字の中で、たまに「拡大文字」が登場したりします。普通の小説にはそんなものありません。その時点でおふざけなのですが、それが 非常に効果的なんですよね。ブログとかでは常套手段なのですが、小説だとめったには、というよりもこの小説以外のあらゆる小説でみた 事がありません。たまに袋とじ小説だとか、表紙に細工がしてある文字通りの小細工小説はありますが、また「はてしない物語(ネバー・エンディング ・ストーリー)」での、文字色が違うっていう小細工はありますが、それよりもむしろ初歩的な、特に意味がある言葉を大きくするという手法、 これは通常の小説を書く分には禁じ手でも、このアホ小説を書く分には禁じ手にはならない。いやむしろそれが非常に効果的であったりします。
面白いけど、そのなかには少年時代の淡い恋心のようなものもあり、人生の悲哀めいたものもあり、ある意味では「スタンド・バイ・ミー」
のような雰囲気も垣間見える訳で、少年時代ってこうだったなぁ〜と。勉強ばかりしていて大人になってもつまらん。みんなもっと賢く楽しく
生きなきゃ、というメッセージがこめられているなぁ〜と私は思いました。とにかく、村上龍の作品の中でも(ただし、私はまだ2冊くらい
しか読んでいませんが)トップクラスに面白いんじゃないかなと思う次第です。あ、かなり下品だけども。