あらすじ
17歳、高校2年生の沖野瞳は写真部。カメラを携えて鎌倉の街を歩いていたら、ひょんなことから中年男性の商社マン、梶川と知り合う。 梶川の魅力に急速に惹かれていく瞳。しかしこの梶川は、なんと瞳の母が愛した男と同じ男だった。その事実を知った瞳は・・・。
感想
あいたくて、あいたくて、あいたくて、あえない・・・。
このフレーズ、どっかの誰かと同じだな〜と思ったら、私の事でした。って私事炸裂ですが、現在そんな恋をしている私は、彼女の気持ち がとってもよく分かりました。なんと切なく、なんとも苦しい恋なのですが、これこそ恋の王道でしょうか。恋って、なんだか難しいもの です。
今回はシナリオなので、映画のシナリオとしての文庫本です。その分ページが進む進む。30分くらいで一気に読了してしまいました。 早く読んでしまったのですが、その感動は少しも減る所がありませんで、むしろ普通の小説と違って、映画のそのシーンの写真が加わった このシナリオ集の効果が遺憾なく発揮されて、感動は減るどころか増大していました。
1967年生まれの原田は、このとき17歳・・・本当に17歳です。カラー・スチールを見ていると、確かに17歳の若い魅力があふれんばかり に花咲いています。とってもカワイイ。前に好きだった女の子にちょっと似てました。
それにしても、17歳の女の子が、42歳のおっさんに恋するというのがあるのか?という勘繰りは、この際無視してしまいたいのですが、 実際そういう疑問はあります。結論から言えば、私の経験則からいえばそれはあるのだと思いますが、歳の差を超えた恋は、憧れという ものがその多くを占めるのですが、そこに思春期を越えて、大人への階段を上る女性としての感情が生きてくるんだなと、そういうこと かなと。。。
自分が恋した人が、実は母が恋した人だったという設定は、これは意外と在り得る事なのかと思います。女の子の初恋の相手はお父さん で、男の子の初恋の相手はお母さんでというのは、児童心理学の世界では定説の1つであるようですが、実際の世界でも、お母さんが連れて きた、お母さんの恋人を寝取ってしまうだなんていうドロドロした話もあります。この話も、下手したらそういう風になりかねないのですが、 お父さんとは違う人を好きになるという設定で、更にお母さんは亡くなっていないという設定で、この二つがあるからこそ、ドロドロどころか サラサラした(?)なんだか爽やかな恋の物語になります。まぁちょっとだけ、重苦しいところもある訳ですが。
何より良かったのは、梶川がダンディ過ぎるところでしょうか。エリート商社マンとしての洗練さを身につけていて、あまりにもカッコよい ところ。42歳でも、いやだからこそ、17歳の少女に誘惑されたら、どうなるか分かりません。それでもスッと身を引いたところに、男の カッコよさがあるのかなと、これには男としてしびれました。原田知世のかわいい姿もいいけれど、林隆三の中年の魅力も、これまたよい 訳でした。