あらすじ
海辺のある街。この街に住む人々の何気ない生活。3人の少年、大佐と愛人、衛兵と家族、洋服屋と病床にいるその母・・・。何の変哲 もない平和な街に住む人々の中に潜む戦争願望を描く。
感想
うぅ〜ん・・・難しいです。。。
村上龍という人は、どうやら文学を哲学と合体させて、相当難解な純文学を書いている人みたいです。そういうのがどちらかといえば苦手 な私は、彼の世界観というものをイマイチ理解できず、読むのに四苦八苦してしまいます。この作品は彼の初期の作品で、処女作「限りなく 透明に近いブルー」の次、第2作目の作品です。
解説を読むと、彼の言わんとすることがなんとなく解りました。しかしそれでは本当にこの本を読んで理解した事にはならない。正直 なところ、私は純文学だとか私小説だとか言ったジャンルよりも、娯楽小説やらの方がずっと好きなので、こういう作品はあまり得意では ありません。主人公が決まっていなくて、最初は3人の少年がゴミの山で桃の種を探しているシーンから、大佐と愛人の逢瀬のシーン。 次に衛兵と、その家族がサーカスに行くというシーン。洋服屋が病床の母を見舞いに行くシーンなど、まったく脈略がありません。 1つだけある共通点は、どうやら彼らは同じ街に住んでいるようだという事。
この街がどこの街なのか、読みながら推理したのですがわかりませんでした。日本かどうかすらわかりません。この作品が書かれたのは 1970年代の後半らしいので、今の日本と照らし合わせても違います。その頃の日本の姿と比べてみたら、なんとなく似ているのですが、 どうもそれよりも南の街のようで、そうなると沖縄・・・?この街は、日本あるいはそれ以外のどこかの国にある実在の街というよりも、 村上龍の心の中にある街というのが正解なのかも知れません。
人間は誰しも一度は「大地震か戦争でも起こって、全てをやり直してしまえばいい」という破壊・再生願望があるといいます。この小説は そんな願望が噴出した作品であって、更に村上龍という人の心の中にある願望だとか、夢の世界のような、夢想の中の世界を現出させたもの らしいですね。とにかく、私には難しすぎました。。。。。