淡水と海水が混じるところを汽水域と言います。琵琶湖・淀川水系では、淀川大堰より下流の約10キロ(新淀川放水路)が汽水域となっています。汽水域には特有の生物がおります。淀川汽水域では、貝ではヤマトシジミ、コウロエンカワヒバリガイ、カワザンショウガイなど、カニの仲間ではクロベンケイガニ、アシハラガニ、ヤマトオサガニなど、魚ではボラ、ハゼなど、植物ではシオクグ、ウラギクなどを汽水に特有の種として観察することができます。
淀川下流は明治後期まで神崎川、中津川、大川の3つに分かれ蛇行して流れていました。しかしそれでは洪水が起こりやすいので、柴島・毛馬地区(中津川と大川の分岐点)から大阪湾に向けて直線的に新しい水路を掘りました。それが新淀川です。現在は新淀川を単に淀川と呼んでいます。また分派後の大川を旧淀川と呼ぶことがあるのもそのゆえんです。新淀川放水路の計画書はオランダ人技師デ・レーケが作成しました。
川が流れる方向に向かって、右側を右岸、左側を左岸と言います。淀川汽水域では右岸に大阪市の東淀川区、淀川区、西淀川区があり、左岸に北区、福島区、此花区があります。西風の影響でゴミは淀川左岸に集まる傾向があり、水際の生物の観察に限れば淀川右岸の方が適しています。もっとも淀川左岸も毛馬地区から中津地区にかけては野鳥観察に適しており、大淀野草地区はマツムシの声を聞くことができて日本の音風景100選に選ばれるなど自然観察に適したポイントがあります。