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勇壮で自然を畏敬し、狩猟を中心に暮らして来た毛深い長嶋さんタイプの先住民族に、大陸から鉄器と苗を持った細面で細い目をした農耕民族が侵略して、この国を統一しました。 渡来人たちは、安定した食料確保の技術を持ち込み、土地を守る為、折れない剣も持ち込みました。 文化の差、技術力の差を見れば、当然の成り行きでした。 人が自然を離れ、神を離れ、自らの頭脳で生き始めました。 偶然を捨てた人たちが得た、必然の結果でした。 侵略者達は、各地の先住の豪族たちを鎮め、その地に根づく為の理由付けを作り始めました。 自らを神とする為の筋書き作りです。 古事記、日本書紀は、次の様に始まります。 『混沌とした中から天地開闢(カイビャク)が始まり、葦の芽の様な神が生まれた。 次々に神が生まれ、イザナギ、イザナミが生まれ、2人は豊かな大和の国を中心とする島々を作った。 さらに、海の神、火の神、山の神を生んだ。それから天照大神、須佐之男命を生み、天照大神に高天が原を治めよと命じた。 天照大神は孫の邇邇芸命(ニニギノミコト)に地上の豊かな水穂の国へ降り立つことを命じた。 降り立った邇邇芸命(ニニギノミコト)は3人の子を産み、山幸彦を始め、数世代を経て、1代目の天皇、神武天皇が生まれた。』 そこから10代目が実在するだろう崇神天皇です。 ここが西暦242年。中国はもう魏呉蜀の三国志の時代、ヨーロッパはローマ帝国の時代。 三国志の一つ、魏で作られた魏誌倭人伝に卑弥呼の事が記載されたのはこの頃です。 さっと書くとそっけないのですが、実に表情豊かな物語です。 語り部が伝えてきたものという事ですが、天地開闢等、まるで科学雑誌を見た様な表現です。 地球がまだ溶岩でドロドロとし、大気も澱んで天と地の区別も付かなかった頃、宇宙船に載ってやってきた神々が天を分け、地に島を作り、地を豊かな水穂の国にし、神の一人を降ろして、子孫を繁栄させた。 ・・・・・・・・・・とも読めます。 この物語は、地を治める神の聖典となって人々を従えさせました。 神社は古来からの民族の信仰の対象です。 現人神である天皇と、渡来人と、この物語の“つながり”を断定する訳にはいきませんが、有り得る事と想像できます。 ただあまりに生き生きとした神々の表情に、その目的の為だけに作ったとは思えないのです。 奉られるべき神々があまりに天衣無縫に活躍するのです。 天地開闢。黄泉比良坂。天の岩戸。八俣の大蛇。因幡の白兎。国譲り。天孫降臨。海幸彦と山幸彦。 似た話が世界各地にもある、と本で読んだ事があります。 ギリシャ神話にも似ています。 いろいろな話を織り交ぜてこの国のはじまりの話が出来上がったのかもしれません。 前述した天武天皇が国を平定した時、伝承される話を調べよと稗田阿礼に命じました。 そのうち、天武天皇は崩御され、2代後の元明天皇が、太安万侶に命じ、稗田阿礼の調べたものを古事記として纏めさせたのです。 さらにその8年後、天武天皇の第3子、舎人親王が公文書的に別編纂したのが日本書紀です。 古事記が完成したのが712年。日本書紀ができたのが720年。 ローマ帝国は滅び、フランク大国と東ローマ帝国とイスラム帝国が栄え、中国は唐の時代でした。 アイヌの人達に、長嶋さんタイプが多いと思いませんか。 その他、南の方から来た海洋族もいました。 モンゴルとか草原の騎馬民族も北の方から来た目の細い人達もいたはずです。 つまり、大和民族は、単一民族ではなくて、海から来た人、草原から来た人、大陸から来た人、北の狩猟民族の多民族国家だったんですね。今のアメリカみたいに。 そういえば、イヌイット(エスキモー)の人達も、アメリカインディアンもなんとなく日本人と同じ顔をしていますよね。 歴史を見ると、戦時中の朝鮮人差別など、ほんの数世代前に別れた自分の祖先を差別している様な物ですよね。 ⇒NEXT[寮の近くの小さなコーヒー店] |