あとの祭り重賞回顧アーカイブ |
●フェアリーステークス牡馬ならば、マイラーは朝日杯に行ってクラシック候補はラジオたんぱ杯に…というふうに、12月の2歳重賞について使い分けが確立しているけど 牝馬戦線の場合は、距離で厳密に区分できるほど層の厚みがない。 それに、開幕の阪神1600と急坂の中山1200では条件の厳しさも似たようなものなので フェアリーSの存在意義自体、きわめて希薄になっていると思う。 距離の違いなんて、見せかけにすぎない。 どっちみち「残念阪神JF」というレースになるのだから レースのレベルを上げるためには 阪神JF組が使いやすいように中山の最終週に戻すのが最善の手段だと思う。 マルターズヒートは決め手が足りないかも、と懸念して印は対抗に落としてみたが 坂下まで持ったままという大楽勝で、他馬の追随を許さなかった。 つまり、先週の朝日杯で言えば メイショウボーラーに挑戦したコスモサンビームに相当する存在がいなかったわけで 決め手の不足を問うような次元まで行かなかった。 勝った馬の強さは際立っていたが 日曜のメイン競走としてはもの足りない内容だったのもたしかだ。 JRAの商品はレースしかないのだから もう少し魅力的なメニューを揃えてほしいものだと思う。 マルターズヒートの馬の良さはパドックで群を抜いていた。 周りが弱いメンバーだったことを考慮しても この世代のトップクラスの一頭であることは間違いないだろう。 この馬の参戦によって、今年のフェアリーSは救われたと言っていい。 出負けした前走を除けば、威勢よく前に行くレースを続けているが いずれもきっちりと折合が付いているのが素晴らしい。 血統的にも体形的にも一介の短距離馬とは思えないので これから徐々に距離を延ばしていけば マイルはもちろん、牝馬ダート戦線での活躍も期待できると思う。 降着になったレイズアンドコールも含め 上位を占めたほとんどがマイル戦をステップにしての臨戦であり 例外である2着のホシノピアスにしても、前走でダートの1400を差して来ていた。 急坂の中山でフェアリーSを勝ち負けするためにはタメる競馬に対応する必要があるから たんに1200の馬では難しい、というのは前日予想で書いたとおりだ。 このロジックは来年以降も確実に使えると思う。 しかし、本命に推したアドマイヤマジックは馬群を捌くのが遅れての4着で 距離不足を痛感させられるような内容だった。 スタート直後の位置取りは2着のホシノピアスと並んでいたから 道中における動きの質の差が結果になったと考えられる。 つまりそれは、1200に対する適性の差とも言えるわけで たんじゅんにマイル経験があればいいかというと、そんなこともないのだ。 差す脚があるというだけでアドマイヤマジックの逆転を夢想するのは、少し無理があった。 これは反省事項として記憶に留めて、来年に活かしたいと思う。 |