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あとの祭り

重賞回顧アーカイブ


●CBC賞

内を手応え充分に追走したシーイズトウショウが
直線で弾けて、待望の初重賞を手に入れた。
じつはこれが、新馬戦以来の2勝目でもあった。
今まで苦労したわりには、思いもよらない楽勝だったものだと思う。

今まで14戦して、距離が長すぎたオークス以外掲示板を外したことがない堅実な馬だ。
なにより、どんなレースでもすっと好位置で折り合えるのが素晴らしい。
僕の言い方では、こういう馬こそ「スピードがある」ということになる。

逆に考えると、毎回毎回良い勝負をしながら
それでも連敗を続けていたのだから、とことん勝ち味に遅い馬でもある。
そんな馬がこれほどあっさり勝てたのには、なにか理由があるに違いない。

この馬自身がじわじわと力を付けているのはたしかだが
2着がカフェボストニアンで、3着がゴールデンロドリゴという結果を見ると
ああ、やっぱり今回は、切れ味が削がれる馬場だったんだなあ、と思う。

つまり、シーイズトウショウに欠けていたのは「切れ味」だったのだろう。
たぶん、血統的にハイペリオンとノーザンダンサーが強すぎるのだと思う。
僕のイメージとしては、そのふたつは頑健な馬を出す血統なのだ。
その替わり、脚は短くなって切れ味が弱まる、という。

たとえば、このレースを逃げてバテたカルストンライトオは
ノーザンダンサーを持っていないし、ハイペリオンも薄い。
この馬は新潟の直線重賞を勝っているように、軽くて切れる走りが持ち味である。

圧倒的一番人気に推されたテンシノキセキは、今回いつになく追走に苦労していたが
血統を見ると、これまた非ノーザンダンサーかつ弱ハイペリオンになっている。
おそらくこの馬も、切れ味の馬なんだろう。

ちなみにここでの切れ味とは、おおまかに言って
軽くフワッと走ることによって距離を稼いでいくデザインのことを指している。

逆に、シーイズトウショウとカフェボストニアンは
ノーザンダンサーのクロスを持っているし
ゴールデンロドリゴはノーザンダンサーの曾孫で、ハイペリオンも濃い。

おそらく、土曜日の降雪によって馬場が水分を含んで軟弱になったことで
切れる脚を持つ馬が沈んで、ジリ脚の馬が幅を利かせる結果に繋がったのではないか。
あまりに図式的すぎるけど、そんなふうに考えている。

いや、シーイズトウショウの実力は充分評価しているんだけど
今回の結果を鵜呑みにするのにはちょっと抵抗があったもので
ガタガタと屁理屈を並べてみた。

というのは、ジリ脚の馬の思いがけない楽勝ということで
京阪杯のチアズブライトリーを思い出したんだよね。
あるいは、JCのタップダンスシチーもこれに通じるものがあるように思う。

そうして考えると、今回のCBC賞には有馬記念を考える上での
重要なヒントが隠されているのかもしれないが
それはまた、べつの話。


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