〜モロッコ&ドバイ紀行2006・中中中中中編〜

 

長らく(本当に長らく)間が空きましたが
モロッコ珍道中 第6回、マラケシュ・お買い物編です。

これまでの経緯をお忘れの方のためにフォローを…
というかあまりに長いこと放置していたため
「そもそも紀行なんてあったんですか?」な反応の方が多そうな気がします

前回までのあらすじ↓
マラケシュで泊まった安宿には、トイレのドアがなかった』

…よりにもよってここで止まっていたとは。

 


 

行きは素通りした商業都市マラケシュへ再び戻ってきた我々は
ここで滞在し、メディナ(旧市街)をどっぷり観光するべく宿を取りました。
宿に関するあれこれは前回参照。
余談ですが、宿の入り口にいた猫がたいそう美人…いや美猫でした。

↑ミミちゃん(♀)
このアングルは反則だと思います。

 

城壁のようなものでぐるっと囲まれているメディナは
大道芸人や屋台で賑やかな
ジャマ・エル・フナ広場を中心として、その周りに
スーク(市)あり、史跡地区あり、職人地区あり、私たちが泊まった安宿街あり、といった
見どころたくさんの観光地区です。

これは、メディナの南側にあるアグノウ門。

…の、はず。
諸事情(※後述参照)で別行動を取っていた間に、Mさんが写真を撮ってくれてました。
門がこんな感じなので城壁も結構高いです。

とにかくメディナは広大な上、道がややこしいので
とても一日では観光しきれないだろう…ということで2泊3日滞在したのですが
それでも、見て回れたのは
お土産品や生活品が並ぶスークのほんの一部でした。
迷ったり寝込んだりしてたせいもあるんですが。

 


 

ちなみに、ここがフナ広場です。
日が沈んでから撮った写真をかなり無理矢理補正したせいで、不鮮明ですみません(汗)
ほとんどシルエット状態の写真でもなんとかなるもんだ…

大道芸人やヘビ使い、水売り、路上販売人、
そして多数の観光客(大半はヨーロッパの方でした)が
ひしめきあい、夕方になると食べ物の屋台が並びはじめます。

 

↑ヘビ使いのヘビさん。(※撮影:Mさん)
黒いヘビの頭が面白いことに。もちろん手前にはチップ入れが置いてあります。

 

↑夜の屋台。

こんなかんじのお店がずらっと並んでいて。
揚げ物やらカバブやらがリーズナブルな値段で食べられます。
私たちはすでに別のお店で夕食を済ませていたため、味見できなかったのが残念!

 

この広場はメディナのほぼ中心に位置するので、路地で迷った時も
「フナ広場どこですか?」と聞けば戻ってこれます。

…が、フナ広場の現地名称を覚えていなかった上に
ガイドブックを宿に忘れてきた私たちは(致命的)迷いに迷った挙げ句

「どうしよう、ジャマエルフナが通じないよ?発音のせい??」
「フナプレイスでいいんじゃない?とにかくフナだよフナ
とかなんとか適当なことを言って、フナフナ連呼して戻ってきました。

後からガイドブックを見たところ、正式には Place Djemaa el Fna らしいです。

元々は、ジャマ・エル・フナとは「死者たちの広場」を意味していたそうです。
常に人がごったがえす、明るく賑やかな広場なのに
かつては公開処刑場で、先程の門も死刑にされた人の首を晒す場所だったとかなんとか。
でも今では「芸術家たちの広場」と呼ばれているそうです。
うーん、歴史ってすごい。

 


 

あちこちうろうろしていると、現地の人々(主に客引きさん)が色々と声をかけてくれます。
あからさまに私たちがアジア顔なせいか「コニチワー」
日本語で挨拶してくれる人もたくさんいました。
たまに、ニーハオだったりアンニョンハセヨだったりもしましたが。

どこから来たの?的な意味合いで「トーキョー?」ごくたまに「オオサカー?」
と聞いて来る人も多いんですが、一人だけ「さいたまー?」
声をかけてきた人がいました。

何故そこで埼玉!??

 

ちなみに、アラビア語で「こんにちは」は
「アッサラーム・アレイコム」だと、ガイドブックなどに書いてあることが多いです。
実際に聞こえるのは「ッサラーマレイコン」といった感じでしたが。

DQ3の町アッサラーム(ぼったくり商人やぱふぱふ娘がいる所・イシスの北東)は
多分これが元なんでしょうね。

「シュクラン(ありがとう)」とかもそうなんですが
現地の言葉で挨拶をすると、皆さんすごく喜んでくれます。
あまりに街の人々が気軽に挨拶してくれたので
調子に乗って、スレ違う人に片っ端から
アッサラームアッサラーム言いまくっていたら喉が枯れかけました…

 

↑お腹を空かせていた時に、たまたま目に止まったお店。(撮影:Mさん)

ここで朝ご飯を食べました。
多分、観光客向けのお店ではなくて現地の人が
軽く食事をするための場所だと思うのですが…(店内もかなり狭かったですし)
むしろその方が現地っぽさを味わえて楽しいので、どんとこいです。

ショーガラスの中に何やら美味しそうなものが並んでいるので
指をさしてこれ食べたい、的なことを伝えると。

写真上の方に乗っかっているアラビアパンを
ナイフでざっくりまっぷたつにして、真ん中に切り込みを入れて
カレーポテトコロッケのようなものを突っ込み
上に赤いチリソースをかけて渡してくれました。

それに、ポテトと魚のフライを付けて2人で35Dh(約413円)。
結構おいしかったです!魚関係は当たりのことが多いな〜。

 


 

色々な見どころがあるメディナですが、私たちの最大の目的はなんといっても
北アフリカ最大じゃないかとさえ言われている
広場北側のスーク(市)でした。

まがりくねった路地に、ところせましと並ぶお店。
壁という壁に隙間なく敷き詰められた商品の数々。

あのごちゃごちゃっぷりを是非旅行記でたくさん載せたい!と
思っていたのですが…
非常に残念なことに、
写真が、ほとんどありません。

人が多すぎて、立ち止まっていられなかったので写真どころじゃなかったというのと
チップを要求されたら…と気にし過ぎて取ることができなかった;のが原因です。
一枚くらい撮ってるだろうと思っていたのに、
通りの様子は一枚も写していなかったという衝撃の事実。

 

代わりに、カサブランカのスークの写真をぺたり…

ここのスークは開放的で、ちょっと小奇麗な感じなので
印象はだいぶ違うのですが。

 

↑これもカサブランカ。

マラケシュのスークはこれよりももっとごちゃっとしていて、お店の建物自体が低くて
道の上に日ざし避けが被さっていたりいなかったりします。
あと、全体的に茶色っぽいような…?

 

うーん…そうですね、日本で言うところの
アメ横の密度をさらにギュッと濃くしたような路地を想像していただいて
それの売り物が全て民芸品になったイメージ
に、見た感じは近いかもしれません。
やっぱり、写真を撮っておくべきだったなあ。

なにしろ乾燥しているので、埃っぽい。
しかも狭く、人が多い。でもどんなに狭い道でも
ロバは気にせず通ります
場所と時間帯によっては人の多さがすさまじく、
進んでるのか進んでないのか分からない!な状況になった時もありました。

具体的には…
コミケの開場2時間後くらいのビッグサイトで
東→西ヘ移動する際にエスカレーターの手前を進んでる時くらい、すごいです。
(ピンポイントな解説)

 


 

道もすごいんですが、お店の中もこれまたすごい。
空きスペースがあったら商品を並べろ!と言わんばかりに
壁という壁、棚という棚、そして天井にまで商品が並びます。

もはや、なにがなんだか分からない。

↑店内中、どっちを見ても商品だらけです(撮影:Mさん)

 

Mさんは、最後までこの真鍮製のランプを欲しがっていたのですが
「冷静になろう、持って帰っても飾る場所がない」と断念していました。
結構巨大なので、こんなものが
部屋に吊り下がっていたらインパクトはすごそうですが。

 

ちょっと欲しかったナイフ。
でも、この手のものは空港でややこしいことになるので止めました。
まあ似たようなものが他所でも買えますし…

 


 

とにかく歩き回っていたら、あるお店の前で
ワルザザート→マラケシュへ戻ってくるCTMバスの中で会話した青年に再会しました。
(ワルザザート編で活躍?したミスター・ファンではありません)
父親とお店を開いているらしく、通してもらったお店の中で
ミントティーをごちそうになる私たち。
この旅行、なんだかミントティー奢ってもらいまくりです。

お礼も兼ねて、ジャパニーズグリーンティーと称して
Mさんが持っていた『おーい、お茶』
の粉末を溶かした水をふるまったのですが
お父さまはかなり微妙な顔をしていました。
うん…だって、私が飲んでも微妙な薄さだった……
確実に、ニホンの緑茶を誤解させてしまった気がします。

 

知り合ったよしみということで撮らせてもらった写真。
中央にあるのがミントティーのポットです。

お店の主人(?)のお父さまがかぶっている赤い帽子には、☆マークが…国旗ですね!
こんな風に、バブーシュ(この辺名物のスリッパ型の皮靴)や
布を売っているお店が多いです。
作りかけのスリッパも見せてもらいました。

観光客へのお土産作りはいい商売になるので
マラケシュまで出稼ぎに来ている人も多いんだとかなんとか。

 

バスの中で会った青年が、隣のお店も紹介してくれました。
棚の上にある、色水のような液体が気になります。

このカラフルな三角錐はなんぞや?と思ったら香辛料でした。びっくり!

バスで出会った彼の名前は、どうも聞き取れなかったのですが
英語でいうところの「ライト」の意味らしく。
日本語でどう書くの?と聞かれたので
メモ帳に漢字で「光」と書いて渡したのですが
もしかしたら、
ライトはライトでも「右」の方だったかも…

ま、まあ、喜んでくれたみたいだからよかった、のかな??
オタクらしく「月」って書いてもよかったかもしれません

間違っていたら…語学に詳しい人がどこかで突っ込んでくれることを願います。うん。

 


 

さて。もちろん観光してるだけでなく
お買い物タイムもバッチリ楽しみにきたわけですよ!

旅行に誘ってくれたMさんが
海外へ行く時に覚える英語は「いくらですか?」「高すぎる」「まけてくれ」
の3つだけでよい、と名言を授けてくれたのでそれを信じて
この3つだけは覚えていきました。
(※真似しないでください)

余談ですが、ここ数年英語と縁遠くなっている私の英語力は
「現在完了形?何それ食べれるの??」レベルです。

 

それはさておき。

モロッコのスークでは、基本的に
全ての物に『値札』というものがついていません
アラブ世界では商談もアラブ式、お店の人との交渉で値段が決まります。

なので、 「あっ、これ欲しいなー」と思ったら
お店の人に「いくら?」と聞いてみるところからはじまります。
最初に言われるのは、大抵並外れたぼったくり価格。
すごい時には
相場の5倍近くだったりもします。

そこで、「とんでもない」という顔をして
じゃあいらないです…とそこを去ろうとします。
すると、引き止められて「まあ待て。いくらなら買うんだ?」という流れになるので
そこからが買い物の本番です。

ぼったくりだということは分かっているので
試しに最初に言われた金額の3〜5分の1くらいを言ってみます。
お店の人も、少しでも高く買わせようと必死なので
「冗談じゃない!」的な反応をして
そこから筆談で希望価格を書いていったりして、本格的な交渉がはじまるわけです。

 

Mさんがバブーシュを買う時のこと。
こんな感じで値切りまくっても一定以上下がらなかったので
とうとう諦めて、お店を出て違うお店で違うものを物色してたら
店主のおじいさんが違う店まで追いかけてきて
「分かった!あんたの言い値で売ろうじゃないか!!だからウチで買え!」と。(笑)

…と、そんなこともありました。
色んな意味ですごいです。
客を取られた、そこのお店の人が渋い顔をしていましたよ。

 


 

とにかく歩いているとお店の人の呼び込みがすごく
ちょっと商品に目を止めただけでも、すごい食い付きです。
珍しいからなのか日本人はカモだと思われているのか…(多分後者)
あまりお金もってないんで、と言うと
「ビンボープライス(※原文そのまま)」なんで大丈夫さ!と(笑)

ビ ン ボ ー プ ラ イ ス って(大笑)

 

 そんな、買い物の中で耳にした、商人迷言集↓
「あなた わたしの トモダチ」
「これ以上まけると わたし大損です」
「あなた わたしに 首を切れと言うんですか」

私「リアルアッサラームだよ…」
Mさん「うん、リアルアッサラームだね…」

もちろん全部の店で言われたわけではなく (当たり前です)
たまたまだとは思うんですが、
どうにもこうにもDQ3を思い出してしまい、笑いを堪えるのがたいへんでした。
ただ買い物をしてるだけなのに面白すぎる。

 


 

私も、サンダルやらクッションやら小物類など色々買ってみたんですが
全体的にあまり値切れなかった印象です。
でも、値切り合戦を楽しんで、充分すぎるほど元は取れたので
悔いはありません!

とにかく交渉が面白かった〜。
お互いに合意して、よし買うぜ!と決着が付くと
なんか試合が終わったような爽快感です。
ラストプライスが決まると握手までするんですよ!

こういった商談のやり方、もしかしたら「値札出さないなんてひどい!」と
思う方もいらっしゃるかもしれないんですけど。

この社会の
『この商品にはこれだけの価値がある、と自分で判断してから』
 『それを主張してお金を払い、購入する』
という買い物の仕方は
もしかしたら、大切なことなのかもしれないなとも感じました。

 


 

たっぷり歩き回って、がっつり交渉して(もはや買い物ではなく交渉がメイン)
満足して宿に戻って後はシャワーを浴びて寝るだけ…
と、 一日を締めくくろうとしていたら
最後にとんでもないトラブルが待ち受けていました。

さて埃と汗を流そう!と、シャワーを浴びる順番を決め
三たびジャンケンに負けた私がMさんの後でシャワーを浴びにいくと
使っている途中で
お湯が水に…!??
なんかこれ、前にもあった!!!(※ワルザザート編参照)

何かに呪われているんでしょうか。

 

いくらアフリカとはいえ、2月なので夜の気温は十数度まで下がります。
特にここの宿は、壁と扉が安普請というか(なんせ安宿)
荷物で蓋しないと窓がしまらなかったりするようなレベルなので
室内と外気温がほぼ同じ…
この状況で水はきつい!というか寒い!!

冷えに冷えて、すっかり歯の根がガチガチして噛み合わない状態になってたので
アトラス山脈超えに備えて用意していたカイロをここで使いました
足の先さえ暖めれば眠れる…!
布団の上にジャケットまでかぶせちゃうよ(涙)

 


 

次の日。

風邪を引いて数時間宿で寝込んだのは、どう考えても
水シャワーが原因だと思います。

ちなみに、頭痛薬・痛み止め・総合風邪薬…と
日本から持ってきたあらゆる常備薬は、この辺でほぼ使い切りました。
実は、喉が痛かったりなんだりで結構ちょこちょこ飲んでたりして。

マラケシュ2日目の午後、Mさんにぶらり一人旅…
いや一人観光してもらっている間、私は宿で寝ていたわけですが。
お薬を飲んで、2〜3時間ほど寝ていたら案外あっさり回復しました。
なんだろう。単に疲労もあったんでしょうか。

なんでこんなにシャワーに呪われているんだろう…と
プリプリしつつも寝るのに飽きてきたので、衣類の一部を洗面所で洗って
宿の屋上に出て洗濯物を干しにいきました。

 

シーツがたくさん干してあるので、空いている一角を借りて
服やタオルをもっさりと。
天気がとてもよく、ぽかぽかです。

 

よく見ると洗濯物の下に、宿の入り口にいた猫(ミミちゃん・♀)が…!!!
彼女は、その場でお腹を出してごろんごろんしはじめました。

宿に対して抱いていた不満が全て吹っ飛んだ瞬間。

いやあ、猫の力って偉大ですね。
カメラを取って戻ってきたら、もういなくなっていたのが
悔やまれるところです。

何故か、洗濯物を取り入れにいった時の写真があったので貼ってみます。

バスタオルがロープに巻き付いてて手が届かない…

大胆にもジーパンを干しているのはMさんです。
天気もよくて風も強くて洗濯日和だったし、私も洗っておけばよかった!

 


 

街を歩いて宿に泊まって、また街に出て宿に泊まってで
あっという間に過ぎた2泊3日。

シャワーが水だったとか水シャワーとか水とかあとシャワーが水とか
一言もの申したいこともありますが(言ってる言ってる)
それもこれも終わればいい思い出…。
いや、お湯が出ればもっといい思い出だったんですがね!!!

ちなみに2泊目は、フロントに出した苦情の効果あってか
無事、熱いくらいのお湯が出たので
 感動のあまり私は思わず「すごい!シャワーからお湯が出た!!」
 日本だったらまず言わないようなことを叫びました。

 

名残惜しいですがいよいよ、モロッコ滞在も残り一日です。
飛行機に乗るべく、再び空港のあるカサブランカを目指します。

 


 

〜続く〜