京都では近年、町屋という言葉がはやっています。京都の町屋は、大小の違いがあっても、概要に共通点があるようです。下図は当店の略図ですが参考にしながらご覧ください。ただし当店の家は当時としては標準の建て方で、織物業としての建物です。
表の家」と「離れの家」があり、間には「中庭」があります。
「離れの家」は工場の場合もあります。入り口がら「通り庭」が裏まで真っ直ぐ通じています。通り庭の上の屋根には明かりをとるための「天窓」があります。
台所は「はしり」とよばれています。「通り庭」に面した部屋には戸があり、庭から部屋に入れます。
各部屋は、戸やふすま等で仕切られていますので、戸を開ければ、表の「店の間」より裏まで見られます二階は中二階といって、表からみると、現在の住宅と比べて低く、窓は櫛のように、細く間があいて造られています。このような窓を、虫籠(むしこ)造りといいます。勿論、1階も同じ窓です。これは昔、貴人の通行中に事故が起こるのを防ぐため、また広い間口、表から見て高い建物ほど税金が多くかかったと聞います。実際の家の広さと、権利書の広さを比較すると1割以上違います。きっと昔申告の際に税金に関係があったと考えられます。
当店は京都市の「町屋」の認定は受けていませんし、申請もしていません。理由は、家の基本的な建物は昔のままです。太い大黒柱、太い梁、天窓等は変わりませんが、表通りから見た外観や、各部屋の内装を変えてきました。「町屋」の認定には昔のままの外観でないと不可ときいています。1960年代頃に、クーラーが普及してきたため、窓や部屋を改造しなければなりませんでした。昔の家は夏は蒸し暑く、冬はとても寒くて今と比較してとても生活条件が悪かったので、早く改造して快適な生活を送るのが夢でした。
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