★ 拡張型心筋症
男 73歳
病名と経過 :
今年の10月15日に発作がおき、入院をしました。
病名の通りで、心臓移植しか手はないとのことです。
本人は手術の意志はなく、利尿剤を飲み、安静にしている事しかできないでいます。
興奮したり、運動をして動悸が激しくなると非常に苦しがります。
その時の様子は、心臓のあたりにしこり(壁)が有るようだと言っております。
これまでが健康であっただけに、本人の気落ちが激しく、ふさぎ込んでいます。
顔面 ; 普通 目がかすむ 目がまぶしい
喉 気管 ; 呼吸困難
口 唇 舌 ; 口が渇く
胸 脇 ; 動悸がする 胸苦しい
小便 陰部 ; 頻尿 キレが悪い
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返事 :
拡張型心筋症で利尿剤を服用中ですと当然、
>口が渇く
>頻尿
の症状が現れる訳で、この事は「漢方の証」を決めるヒントになりません。
残るは
>動悸が激しくなると非常に苦しがります。
>その時の様子は、心臓のあたりにしこり(壁)が有るようだと言っております。
この二症状だけで、あとは何も特徴が書いてないので大変つかみにくい例ですね。
直接お会いできれば他に何かつかめるのかも知れませんが、‥‥‥。
仕方がないのでこの
A 心臓のあたりにしこり(壁)が有るようだ
B 非常に苦しがります
の二点について消去法にて推論することにします。
「動悸・息切れ」の原因になるものには大きく分けて次の五種類のタイプがあります。
1 気虚証
2 血虚証
3 気血両虚証
4 気陰両虚証
5 心脈痺阻証 心脈淤阻
A、Bの二症状を特徴とするのは5の心脈痺阻証 (心脈淤阻)が最も疑わしく思われます。
1〜4は機能的な病変だけでまだ可逆性がありますが、
5は器質的な病変にまで及んでいるので、もう不可逆的で外科的手術の対象になります。
しかしおじいさんには手術の意志はないとのことなので、漢方で何とかと言うことですね。
器質的病変を改善すると言うことは大変困難なことで、長期間の覚悟が必要です。
しかし出来ないことではありません。
漢方には淤血という概念と駆淤血剤という薬があります。
淤血とは別名、ふる血とも言い、非生理的な血液のことです。
このふる血が原因となり主に血管障害を起こし、長期間の内に器質的病変にまで生長するのです。
ふる血を分解して血流改善をするのが駆淤血剤です。
<漢方まんだら>のページの中の
B-2心>C-4淤血 心脈淤阻058
(過度の美食や過労により血流障害を起こした場合)
の証パターンが可能性として考えられます。
すなわち「心絡淤阻・供血失常」という状態だと想像されます。
これに対しては「活血消淤・養心通脈」法を採用するのが良いと思われます。
おすすめの漢方処方
(1) 丹参逐淤湯(たんじんちくおとう)・・・・・・・・・・(煎じ薬)
(2) 血府逐淤湯(けっぷちくおとう)・・・・・・・・・・(煎じ薬)
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