1. 排尿に時間がかかる
★ 排尿に時間がかかる
男 62歳
もっとも治して欲しいこと : 頻尿及び排尿までに時間がかかる症状
(今年1月に経尿道的前立腺切除術を受け、その後もいろいろ投薬も受けたが、
頻尿や排尿までに時間がかかる症状がなかなか改善しない)
今までに飲んだことのある漢方薬とその結果 : 市販の八味地黄丸、
病院処方のツムラ桂枝茯苓丸。
八味地黄丸は1ヶ月ばかり飲んだが症状は変わらない。
桂枝茯苓丸は現在服用中(下腹部の鈍痛は消えた)。
顔面 : 普通
大便 小便 陰部 : 頻尿、出が悪い
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返事 :
>頻尿及び排尿までに時間がかかる症状
>(今年1月に経尿道的前立腺切除術を受け、その後もいろいろ投薬も受けたが、
>頻尿や排尿までに時間がかかる症状がなかなか改善しない)
排尿といえばすぐに膀胱・腎臓を連想してそちらの治療にばかり専念するのです。
前立腺も取ったし細菌感染もないし、それなのにどうしてか排尿がスムースに
いかないのは何故でしょう?
漢方では肺は呼吸の他に“気”の機能(元気、宗気、営衛の気)をも持っていると考えます。
また皮毛、鼻、水分代謝、粛降、心の補助、血液運行とも密接に関係していると考えています。
肺の粛降作用とは「スムーズに降りて行くこと」であり、これは水分代謝に現れます。
古典には「肺は五臓六腑の華蓋<カガイ>(ふた)なり」とあります。
これは肺は一番高い所に位置し、ふたのようなもので諸臓を保護しているという意味です。
肺が高い所に位置するのは、気が軽いので昇散し易い性質があるのを受け止める為です。
軽い気は下部にある他の臓腑に行こうとしても容易には行く事が出来ません。
それで肺は下降気流を起こして上昇気流を押さえているのです。
もし肺の粛降作用が失調すると咳嗽・呼吸困難・胸悶脹満などの症が現れます。
それと同時に浮腫や小便不利、尿少などの症が現れることがあります。
人体の水分代謝は単に脾の運化、腎の気化に関係があるだけではなく、
肺の粛降とも密接に関係しているのです。
肺気の粛降は水液を膀胱に下輸して小便を通利し、水湿貯留の病態発生を防いでいます。
肺は一身の気を主り、水の上源です。
腎は一身の水を主り、水の臓です。
水液は肺の宣発粛降の作用によって人体各組織に送られ、膀胱に下輸されます。
腎は水液の気化昇降の機能をもち、また水門開閉の役目を行っています。
肺と腎は水液代謝にあって重要な役割を果たしており、その中のどれか一臓の機能が
失調し病変が起こると、別の一臓に影響を及ぼします。
たとえば尿がでないのは腎だけの責任ではありません。
肺気の宣発、通調(粛降)作用の失調とも関係があるのです。
古代の医家達は「天人相い応ず」という理論で、自然界の現象の気の昇降を用いて
人体の生命活動を解釈してきました。
「地気上りて雲となり、天気下りて雨となる。
雨、地気より出で、雲、天気より出づ」
とあり、昇降出入(上下内外)の運動は天地万物の生化の根源であるといっています。
人体の生命活動も例外でなく、この二つの昇降出入が基本となっています。
以上の事より肺は上の水源、腎は下の水源と呼ばれます。
排尿がスムースにいかない原因の一つに「肺失粛降」があり、
これを「気閉証」による[病<隆]閉(りゅうへい)症といいます。
呼吸に関して何か思い当たる事はありませんか? タバコの害とか‥‥‥。
<漢方まんだら>のページの中の
B-4肺>C-2飲 肺失通調075
(気が上逆して降りないと水分代謝に悪影響を及ぼす)
の証パターンが可能性として考えられます。
即ち「肺気不降・通調失職」という状態だと想像されます。
これに対しては「清肺降気・利尿行水」法を採用するのが良いと思われます。
おすすめの漢方処方
(1) 清肺飲+沈香散(せいはいいん+ちんこうさん)・・・・・・・・・・(煎じ薬)
(2) 紫苑散(しおんさん)加味・・・・・・・・・・(煎じ薬)
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