タスマニアのグロブスター
←タスマニア島に漂着したグロブスター
1960年8月、巨大な台風がタスマニア島の西海岸を襲った。風雨がおさまった海岸に中央部が盛り上がった円形の奇妙な物体が発見された。その盛り上がった部分には鰓裂(魚類のエラにある水をとり入れる穴)のような器官もあり、ここ以外はひらたく見えた。大きさは,5・4m×6mほどで全体が短い毛で覆われていた。重量は,(見かけでは)5〜10tほどで、骨格組織らしいものもなく、頭部も見分けがつかず,目もそうだった。この死体の目撃者の牧童であるベン・フェントンは会う人に話しつづけたが、誰も興味を示さず,1年も経ってしまった。その間に物体は潮に流され位置を変え,砂に半分埋まってしまった。はじめて調査がされたのは,1962年だった。調査を行ったのは,CSIRO(連邦科学産業研究機構)のブルース・モリソン。彼はこう報告をした。
「物体は鶏でも,植物の果実でもなかった。クジラなどの海生生物でもなかった。
マンボウではないか,と言う者もいたが,ヒレがらしきものがなかった。イトマキエイでは?と言う者もいたが,口も歯もなかった。」
この発表でマスコミの興味をおおいにあおった。モリソンの下した結論は,「これは未知動物で,タスマニアの沖合に多い海底洞窟から上がってきたものだ。」
フェントンが,死体の様子を語ると,「マンモスの死骸」説も飛び出した。これに続き,「地球外生物(エイリアン・アニマル)」説も出てきた。ところで,CSIROは、正式な調査をやる気はなかったらしい。形式だけの調査が行われたが,不明な点が多くなってしまった。モリンソン自身は「この物体の謎をつきとめよう!」と鋭意調査をし,結果を,「フェイト」誌に(1962年8月号)に掲載したが,目新しい所はなく,正体不明で終わってしまった。
南アフリカ、スコットランドのグロブスター
不思議現象の父と言われた故チャールズ・フォートも酷似した事件は3(4)件しか発見できなかった。
1つは、「ニューヨーク・サン」紙の1930年11月28日号の記事に,アラスカの氷原地帯で体長7・2mの生物の死骸が見つかった(マンモスか?)と報じられていた。
2つめは,「ニュージーランド・タイムズ」紙の1883年3月19日号に,オーストラリアのクイーズランド州の海岸で,体長12mで2・4mの鼻がついている死骸が発見されてと報じた。破損状況はひどかったが,呼吸器に繋がっていると思われる気道は充分観察できたという。
これに似ている死骸(生き物)が,1900年代になっても観察された。
南アフリカ・ナタールのマーゲイトに住むヒュー・バランスの家は海は目の前であった。1922年11月1日。海を眺めていると,一部が不自然に乱れていた。望遠鏡でのぞいてみると,海の怪物が2頭のクジラと戦っていた。

白熊のようだったという。彼は,地元の取材に対し,こう答えた。
「私が見たその怪物は,水面から6mくらいのところまで体を出していました。尾のような物でクジラを叩いていました。私は後ろから怪獣を見ていたようです。」
2頭のクジラと怪獣の対決は,数時間も続いたという。どこで聞きつけたのか、浜辺に人だかりができていた。やがて怪獣の体が海面に浮いたところでクジラが姿を消した。死骸は,夜に打ち上げられた。大きさを計ってみると,体長14・1mで、幅3m、厚みは1・5mほどで,尾は3mあまり。尾の反対の位置には,長い鼻のような突起物がついていた。バランスによると,この生物の頭らしきところには,突起した鼻のような器官があり,直径35cmで、長さ1・5mほどの鼻の先端は,豚のような形状をしていたという。この死骸は,毛が20cmもあり、血も怪我のあとも認められなかったという。死骸は10日間海岸に放置されたが,腐敗臭があたりに漂いはじめ、32頭の牛を使って移動させようとした。が、びくともせず,人力で波打ち際まで押していったという。後は流れるのを待ったそうだ。
1944年には,スコットランドのマル島で,バランスたちが目撃したのにそっくりのグロブスターが漂着した。しかし,この生物は6mと小柄(人より大きいが)だったそうだ。「デイリー・メール」紙の1944年10月5日号によると、象のような物体だったらしい。同紙は白熊だというように書いていたが、「6mもの熊はいない」のだ。この体毛も問題になった。海洋生物には毛は生えないのだ。「表皮が腐敗したあと、むき出しの筋肉組織の水分が蒸発すると,それが体毛に見える事がある」
と唱える学者もいるが、サンプルを見ても,体毛としか思えないのだ。
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出現(打ち揚げ)地域 世界各国
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