旅の写真帳
マッターホルンとツェルマット
1999年6月
宿の窓から夜明けのマッターホルンを眺めた。麓の村、ツェルマットはまだ眠りの中だったが、山の頂きはもう太陽の光で輝いていた。この「魔の山」も、初登頂されてからすでに134年、多くの人を魅了し、少なからずの登山家の命を奪いつつも、ここツェルマットの村とそこに住む人たちを潤してきたのだろう。各国観光客のうちでも日本人がとくに多いようである。
ゴルナーグラート展望台に登ると、あの有名な北壁がすぐ目の前に見える。斧で削ったようなその壁は、とてもではないけど登れるような状態には見えない。超一流のロッククライミング技術をもった登山家の独壇場である。
ツェルマットの裏道は、昔ながらの雰囲気がそのまま残っているように見える。木で組み上げられた家は、その古さを材木の色と肌ざわりで示している。
この木の小屋は、どうやら穀物の貯蔵倉として使われていたらしい。小屋の足の部分は特別に高くなっており、ネズミなどの侵入を防ぐねらいがあったのだろうか。小屋の材木の組み上げかたは、今の建築にもそのまま受け継がれている。まさにカット材使用のログハウスそのものであった。