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長編小説 恵美ちゃんはBLOGアイドル(人気携帯コミック原作)

by七度柚希

目次

第一話

1.初めての原宿見物

2.東大五月祭のミスコン

3.初めてのオーディション

4.いよいよアイドルデビュー

5.ハプニングバーは大騒動

第二話

6.ビーナスクラブ

7.ゴスロリメイド喫茶

8.プロが二歩で負ける

9.大将棋まつり

10.ラブホテルで面接

11.性感マシーン

12.性感調教

12.性感調教

 さっそくマネージャーの車で道場まで案内してもらうことになった。
 車でしばらく走った先は、小さな町工場みたいな建物。
 中は結構広くて、見た感じは少し狭い体育館みたいな作り。
「ここで、恵美ちゃんは合宿して、演劇の勉強をしてもらうんだ」
「合宿のあとにオーディションをやってね、映画に出演してもらう女の子を選ぶんだ」
「もちろん、合宿で途中で脱落したら、役はもらえない」
「勉強といっても、教科書なんかない、実際に演技して身体で覚えるんだ」とマネージャがいろいろ教えてくれた。
「まずは、塾長の面接を受けてもらうからね」とマネージャに言われたけど面接って何をするのか心配になった。
 さっそく奥の部屋に通されて演出家の塾長の先生に紹介されたけどなんだか変な感じ。
 一応は男の人だけど、なんだかなよなよしてて仕草が女っぽい。
 なんだか疲れ切った顔をしてるのを見てマネージャーが「塾長疲れてますね、このドリンク剤聞きますよ」とさっき彩香ちゃんに渡されたドリンク剤を一本渡した。
 塾長はドリンク剤を受け取ると「いや、君はいつも気が利くね、昨夜は映画の撮影でたいへんだったんだ」と言って受け取ったドリンク剤をテーブルに置いた。
 塾長は江実矢君の顔を見て「うんいいね、この顔は大人になれば色気がでる」と変なほめ方。
 急に江実矢君の前に歩み寄ると塾長は手を伸ばして江実矢君のうなじをそっと撫で上げた。
 江実矢君が困った顔で、身体を震わせると塾長は満足そうな顔で微笑んだ。
「僕が指導すれば、まあそこそこの役者にはなれる、あとは本人しだいだね」とそれだけで一応は面接は合格らしい。
「合宿は今日からだから、今すぐ参加してもらおうか、オーディションで誰を選ぶかは合宿の様子を見てからだね」と塾長が言うのでなんだか大変な事になりそうだと心が引き締まった。
「この子達も合宿に参加するんだろう」と塾長が彩香ちゃんと有紀をあごで差して言った。
 彩香ちゃんの胸にはさっき研究所を逃げ出したときからあのバイオニックパンティーが入れてあって超巨乳に見える。
 塾長が彩香ちゃんの胸を見て、合宿に参加させると言い出したのに決まってる。
「あ、お願いできればその方がいいんですが」とマネージャーが口ごもると「いいじゃないか、チャンスを誰にでも与えるのが僕のやり方だ」と塾長が言ってくれた。
「子供はチャンスさえあればいくらでも伸びるものなんだ」
「いい指導者に巡り会えることが大事なんだよ」
「誰だって能力や、才能はあるものなんだ、それを伸ばすのが僕の仕事なんだよ」と塾長は自慢げに話してる。
 江実矢君一人を合宿に参加させるのは不安だったらしくて彩香ちゃんは一安心した顔をした。
「じゃあ、合宿の参加費は前払いだからね」と塾長に言われて、栗田名人が背広の内ポケットから封筒をだした。
 塾長が封筒を開けると、なかから分厚い札束が出てきた。
 栗田名人が彩香ちゃんと有紀の分の合宿参加料で持ってきたお金だ。
 塾長は指に唾をつけて丁寧に一枚づつ数えだした。
 ぴったり百万円数えると、もういちど息をしずめてから最初から丁寧に数え直してる。
 二回もう数えたら、もう大丈夫なはずだと見ていたけど塾長は三度目を数えだした。
 一枚ずつ丁寧に数える仕草はまるで怪談でも見てるみたいで薄気味悪い。
 三回数えたらもう大丈夫だと思ったら、塾長は大きく息を吸い込んでから4回目を数えだした。
 さっきから見ていたマネージャーも呆れたのか「僕が数えますよ」と言って札束を塾長から取り上げた。
 さすがにマネージャーだけあってお金を数える手つきはまるで名人芸。
 あっという間に100万円数えたが、塾長はまだ不満げな顔。
 これではまだ納得しないと思ったのかマネージャーはまた素早い手つきで100万円を数えた。
「だいじょうぶちゃんと100万ありますよ二人で5回も数えたんですから」とマネージャーが言うとようやく塾長はお金を金庫にしまった。
 塾長がお金の入っていた封筒を返そうとして封栗田名人の目の前に差し出した。
 空の封筒なんかもらっても仕方ないので栗田名人はなんの事か判らずに怪訝な顔。
「このまだ封筒使えるから、もったいないじゃないか」と塾長に言われて栗田名人も困った顔したけど仕方なくまた背広の内ポケットに空の封筒をしまった。
 封筒一枚で「もったいない」と言う塾長結構苦労してるみたい。
 栗田名人の呆れたような渋い顔をみて、塾長がちょっと嫌な顔をした
「いや、こんな大金持ち歩いたのは初めてで、勝手が分からなくて」と栗田名人があわてて言い訳をした。
 確かにこんな大金を封筒にいれて持ち歩く人なんかそう滅多にはいない。
 塾長も栗田名人の顔を改めて見直して将棋の名人だと分かったらしい。
「うちの塾ではね、めくら将棋の特訓もしてるんですよ」
「演技の指導だけじゃなくて、めくら将棋の指導までしてる塾なんて他にはないですからね」と塾長はさっきとは違って急に得意顔。
 栗田名人はちょっと驚いた様子で顔の筋肉がぴくぴくと動いた。
 さすがに芝居の演出家だけあって塾長は栗田名人の顔の動きを見逃さない。
「今やってるから見学していって下さい、いやちょうどよかった」と言われて栗田名人を道場に連れて行った。
 道場の正面には、数字を書いた紙が貼り付けてあり将棋の棋譜らしい。
 先手と後手が色分けして赤と黒でマジックで大きく書いてある。
 左右に別れた女の子達が交互に数字を大声で読み上げてる。
「はち、なな、ふ。はち、よん、ふ」と左右から交互に声が聞こえてくると、急に女の子の声が笑い出したり、泣き出したりしてる。
「将棋の手の一手、一手に、心がこもってるんですよ」と塾長が得意げに栗田名人に説明していた。
 栗田名人は感心したのか呆れたのか、何も言わずに女の子達のめくら将棋の特訓を見ていた。
 真面目に特訓をつづける女の子達の前では、うっかりした事も言える訳がない。
 しばらく黙って立ちつくしているとマネージャーが「じゃ、また何かあったら連絡いたします」と声をかけた。
 それを聞いて「じゃあ、僕はまだ対局がありますので」栗田名人はさきに道場から一人で出て行った。
 ちょうど帰るタイミングで声をかけるというのもいかにもマネージャーらしい大人の作法だ。
 彩香ちゃんは感心してマネージャーに見とれていた。
 栗田名人が出て行ったのを確かめてから、塾長がさっき栗田名人から渡された札束を取り出すと、何枚か数えてマネージャーに渡してる。
 マネージャーも心得た物で、すばやくお金を掠め取ると、塾長の目の前でお札を何回も数えてから財布にしまった。
 彩香ちゃんはなんの事か意味が分からなくてマネージャーに「ねえ、そのお金はなんなの」と問いつめた。
「いいから、黙ってなさい」とマネージャーに言われて彩香ちゃんが「何言ってるのよ、私に何隠してるのよ」と大声をだした。
「あんたこの彩香様に逆らえると思ってるの」と彩香ちゃんが怒鳴るとマネージャーは塾長の手前困った顔。
 塾長も変な顔をしてマネージャーを見つめた。
 彩香様なんて言い方誰が聞いたって変に思うのは当たり前。
 マネージャーは慌てて「合宿に女の子を紹介するとその分お礼をもらう約束なんだ。だけどこれはね裏金だから大きな声じゃあ言えないんだよ」と仕方なさそうな顔で説明してくれた。
「これあげるから黙っててくれないかな」とマネージャは塾長から受け取ったお金から一枚を彩香ちゃんに渡そうとした。
 彩香ちゃんはそんなお金受け取るわけにもいかないので「いりません」と言ってすぐに断った。
 塾長もマネージャーと彩香ちゃんの事の成り行きを見ていて困った顔はしたが、知らんぷりをして横を向いてるだけ。
「黙っててくれるよね、ほんとお願いだから彩香様」とマネージャーに言われて彩香ちゃんも黙って頷いた。
 大人の世界にはいろいろと子供には分からないことが一杯あるみたいだと彩香ちゃんも納得したみたい。
「じぁあ、君達も合宿に参加してもらおうか」と塾長に言われてまずは道場の広間で他の練習生に紹介された。
 道場の床には女の子達が大勢ジャージ姿で床に座り込んでるけど、みんな目が厳しくて怖い顔。
 一緒に合宿をする仲間とはいっても競争相手なので厳しい顔つきになるのは仕方ない。
「じゃあ、取りあえず声の出し方の練習から始めようか」とみんなと一緒に声を出すように塾長が指示した。
 大勢の女の子が並んで「あいうえおあお、かきくけこかこ」一生懸命に大きな声で一斉に叫んでる。
 一緒に大声で叫ばなければいけないと気づいて彩香ちゃんは江実矢君をせき立てると自分でもすぐ「あいうえおあお」大声でと叫んだ。
 すぐに喉が痛くなって声がかすれて出なくなったけど、他の女の子達は毎日大声で練習してるせいか全然平気で練習を続けてる
 五十音が一通り終わると今度は早口言葉。
「たけやぶやけた」
「とうきょうとっきょきょかきょく」と順に早口言葉を大声で叫んでる。
 道場にいる女の子達はもう全部暗記してるらしくて、つぎからつぎへと早口言葉がつづいてとてもついていけない。
「今度は笑い声」と塾長が指示すると女の子達が大声で腹をかかえて笑い出した。
 ほかの女の子達といっしょに江実矢君も大声で笑ってるけど、他の女の子達みたいには上手にはできない。
 彩香ちゃんもなんとか頑張って笑おうとしたけど、顔が引きつってとても笑顔にはならない。
 身体を動かしているうちに暑くなったのか、女の子達次々とジャージを脱いでだ。
 薄いTシャツの下で、胸が飛び跳ねているのが丸見えになっても誰も気にしない。
 女の子の中にはTシャツまで脱いじゃって上半身がブラジャーだけの格好になってる子もいる。
 中学生にしては派手なレース模様のブラジャーを見ても他の女の子達は何も言わずに演技の練習を続けてる。
 塾長も女の子の下着姿を見ても何も言わずに「いちっにっさんし」かけ声を続けてる。
「みなさん、がんばりましょう、最後は特別発声」と塾長が大声で指示した。
「特別発声」と言われてもなんのことか判らずに、有紀が不思議な顔で辺りをみまわすと彩香ちゃんもやっぱり意味が分からなくて、江実矢君と顔を見合わせてる。
 急に女の子達が身体をくねらせながら「あ、ああ、ああん」と喘ぎ声とも泣き声ともつかない変な声をだしはじめた。
 四つんばいの姿勢や、立ったまま両足を広げて両手を前に出した格好やら、女の子達が思い思いに変なかっうこで腰をくねくね動かしてる。
 さっき上半身ブラジャーだけの姿になってた女の子は今度はジャージの下まで脱いでブラジャーとパンティーだけの格好になってる。
 それも床にしゃがみ込んで、足を大きく開いて塾長によく見えるに広げてる。
 腰を上下にゆすったり、後ろ向きに仰け反ったりと激しい身体の動きを塾長に見せつけるように続けてる。
 塾長に売り込むためには、こんな事までしないといけないらしい。
 どんな事をしてでも、競争に勝とうという女の子達の根性は相当な物。
「特別最終発声ーーー」と塾長が大きな声で叫んだ。
 女の子達は一斉に大声を張り上げて、身体を震わせて絶叫をはじめた。
 どうも変だ。
 女の子達の出す声は、アダルトビデオなんかで女の子が叫んでる声とそっくり。
 身体の動かし型もアダルトビデオの女優さんそのままだ。
 そう言えばあの秀美ちゃんがハプニングバーで出してた声もこれと一緒。
 どうも変だと思ったけど、ここの女の子達はみんなあのハプニングバーでバイトをさせられてるに違いない。
 さっきの下着姿の女の子が今度は、パンティーを膝まで降ろして指まで使い始めた。
 他の女の子も次々とジャージを抜いで下着だけの姿になると、女の子どうしで抱き合ったりしてる。
 いくらなんでもこれが演技の練習なわけない。
 彩香ちゃんがいきなり塾長の前に出るとに「ちょっとこれいったい何の練習なんですか」と食ってかかった。
「演技の練習だよ、声の出し方を練習するんだ」と塾長が真面目な顔で答えると彩香ちゃんが「嘘ばっかり、私ハプニングバーでなにしてるかちゃんと知ってるんです」と怒鳴った。
「これって、エッチなことする練習なんでしょう、お芝居の練習なんかじゃないんでしょう」と彩香ちゃんが大声で言うと、道場で練習を続けている女の子達が急に声を出すのを止めた。
 塾長はこれはまずいと思ったのか「君達ちょっと来なさい」と三人をさっきの事務所に連れ戻した。
「君たちね、僕はここはお芝居の道場なんだよ、お芝居の練習をする所なんだ」
「お芝居でははいろんな場面を勉強しないといけないんだよ」
「楽しいこと、苦しいこと、それにエッチなこともお芝居ではとても大事な事なんだ。それが分からないとね、役者にはなれないんだよ」と塾長がもっともらしくお説教を始めた。
 だけどハプニングバーで秀美ちゃんがアルバイトしてたのは、お金のためで演技のためなんかじゃない。
「そう言ってみんなを騙してるんでしょう、私ちゃんと知ってるんです、あのハプニングバーで何してるか私ちゃんと体験したんです」と彩香ちゃんが今度は塾長に言い返した。
「君あのハプニングバーに行ったのかね」と塾長が驚いた顔で青ざめた。
「それで何をされたんだ、舞台に上がったのか」と塾長に聞かれて「お仕置きされたんです私」と彩香ちゃんが答えた。
「お仕置きって何のことだ、そんな言葉は僕は聞いたこと無いね」と塾長がとぼけてるけど知らないはずなんかない。
「裸にされて縄で縛られて鞭でぶたれるんです。それで女の子が泣き叫ぶのをみんなで見るんです」と彩香ちゃんが答えると塾長の顔つきが急に変わった。
「三人ともお仕置きされたんだね、ハプニングバーでお仕置きされたことがあるんだね」と塾長に言われて彩香ちゃんは思わずうっかり「はい、あります」と答えてしまった。
 急に塾長の態度が変わると、大きく目を見開いて見下したような顔つきで三人を睨みつけた。
「ははん、そうならそうと言いなさい、最初からそう言えば、ちゃんといいようにしてあげたのに、そうゆう事だったのか」と塾長が急に変な口調になった。
 彩香ちゃんは塾長の言う意味が分からずに変な顔をして、有紀を見つめた。
 有紀にも塾長の言ってることはさっぱり訳が分からない。
 いきなり塾長が江実矢君と彩香ちゃんの両手を掴んで床に押し倒した。
 塾長に手をちょっと捻られただけで、二人とも床の上で動けない。
 塾長はそばに置いてあった縄を取り上げてすばやく江実矢君と彩香ちゃんを縛り上げると、床に四つんばいにさせた。
 その隙に有紀は逃げようとしたけど足がすくんで動けない。
 ドアに向かって歩き掛けたとき、後ろから手首を捕まれた。
 軽く捻られただけなのに、痛くてそのまま床に押し倒された。
 有紀もすぐに塾長に縄で縛り上げられて江実矢君と彩香ちゃんの横で動けなくなった。
「最初からそう言えばいいんだ、お前らお仕置きされたくて来たんだろう、合宿にくればお仕置きしてもらえると聞いてきたんだろう」
「マネージャーにそう言われたんだろう、それで一人50万なんて大金もってきたんだろう」
「あの将棋の名人がご主人様か、三人ともあの名人の奴隷にされたいんだろう」と塾長が大声でどなってるけど、いったいなんの事か判らない。
 塾長が奥の戸棚から何だか細長い棒みたいな物を取りだした。
 ハプニングバーでも使ってた、調教用の鞭だ。
 先が幾重にも別れている長い鞭をしならせると、何度もぴしゃっと音を立てて床を叩いた。
「これからは、この塾長の言うことを何でも聞きますと約束してもらうおう」
「ワシが言ったことには何でも従うんだ」
「逆らったらどうなるか、これからお前らの身体にたっぷり教えてやる」と塾長が大げさな身振りで怖い声で怒鳴った。
 まるでテレビ番組の悪役みたいな台詞の節回しに有紀が思わず笑うと彩香ちゃんもつられて笑ってしまった。
 塾長は彩香ちゃんと有紀が笑ったのに腹を立てたらしく、またびゅんびゅんと鞭を叩きつけた。
 これは大変なことになりそう。
 鞭の音を何度も響かせたあとに塾長が変な顔で彩香ちゃんを見た。
 何だろうと思って確かめてみると、彩香ちゃんが両手をスカートの下にいれてもじもじした格好で身体くねらせてる。
 苦しげに眉を寄せて、口元が半分開いてよだれまでだしてるのは何だか変だ。
 塾長が鞭の先を、軽く彩香ちゃんの胸を押しつけると彩香ちゃんの身体がぶるぶると震えた。
 塾長が彩香ちゃんの様子をみて「お前、鞭で叩かれると我慢できないんだろう」と言って彩香ちゃんの鼻先に鞭を突きつけた。
 彩香ちゃんはまだスカートのしたでもじもじして手を動かしてる。
 塾長は彩香ちゃんの様子を面白そうに眺めながら、何度も鞭の先を彩香ちゃんの胸に押しつけた。
 彩香ちゃんが半分白目をむいて、気絶しそうな顔をした時に、不意にドアが開くとあの飛車角レンジャーのお面をかぶった栗田名人が入ってきた。
 栗田名人が助けに来てくれたらしいと判って、有紀は嬉しくて思わず飛び上がりそうになった。
「はっはっはあ、悪を懲らしめる飛車角レンジャー」と大げさな声をだして栗田名人が塾長の目の前で左右に両手を広げた。
 どうして栗田名人が来てくれたんだろうと思って彩香ちゃんの顔を見ると、彩香ちゃんがスカートの下から携帯を出した。
 塾長を誤魔化しながら、携帯で栗田名人にメールを出していたんだと有紀にも分かった。
 飛車角レンジャーになったときの栗田名人は、とんでもなく強い。
 塾長なんか、指先一本で一ひねりしちゃうはず。
 これで一安心と思って急に気持ちが楽になった。
 栗田名人が塾長を部屋の隅に追いつめると、不意に塾長に背を向けた。
 この飛車角レンジャーは後ろ向きの馬のポーズをとったときしか強くは成れない。
 後ろむきのまま栗田名人が塾長に近寄ると塾長は栗田名人の肩を飛び越えて一回転して栗田名人の前にすくっと立った。
 いったいなにが起きたのか訳がわからないけど、この塾長見かけによらず身が軽い。
 もう一度栗田名人が塾長に背を向けて馬のポーズを取って近づいたが、やっぱり塾長は栗田名人の肩口を飛び越して一回転した。
 これじゃいくらやってもきりがない。
 栗田名人が両腕を広げて、龍のポーズのまま塾長にぶつかっていくと、すっと塾長の身体が床に沈んで栗田名人は塾長の身体の上を投げ飛ばされた。
 なにがあったか判らないけどすごい早業で塾長が栗田名人を投げ飛ばしちゃったらしい。
 栗田名人は部屋の反対側まで投げ飛ばされて床に倒れ込んだ。
 机の角で頭をぶつけたらしくて、栗田名人はすぐには起きあがれない。
「わっはっはー」と塾長が大笑いをすると胸を張って「この桃色レンジャーに勝てると思うの」と大声で叫んだ。
 彩香ちゃんがびっくりして塾長を見ていると塾長は彩香ちゃんに振り向いて「僕はね、こう見えてもね、桃色レンジャーをやってたんだ。君たちも知ってるだろう、虹色魔界戦隊を」と言い放った。
 そう言えばまだ小学生だった頃「虹色魔界戦隊」という番組やってたのを思い出した。
 子供向けの番組なのに時々エッチなシーンがあって、お母さんからは見ちゃ行けないといわれてたのをこっそり見た覚えがある。
 桃色レンジャーは女の子だったはずだけど確かに変身したときはお面みたいのをかぶってた。
 衣装は変身したときもミニのワンピース姿で格好いいと男の子達にも評判になっていた。
 魔界の悪人に取り囲まれても、捕まりそうに成るたびにくるくると宙返りして逃げちゃうのもさっきの栗田名人から逃げたときと一緒。
 ワンピースの下の真っ赤なパンティーが宙返りするたびにちらりと見えちゃうので男の子にも大人気だった。
 そう言えばさっき塾長が栗田名人を投げた技も、桃色レンジャーの得意技だ。
 ミニのワンピースの衣装をで投げると、真っ赤なパンティーが丸見えになちゃうけど、あれもこの塾長がやってたらしい。
 桃色レンジャーは魔界の悪者を相手にいつもめちゃくちゃに強いけど必ず敵に捕まっちゃう。
 魔界のボスを相手に桃色レンジャーがあの得意技で投げようとしていつも必ず失敗しちゃうんだ。
 投げ損なって上から魔界のボスにのしかかられて足を大きく広げたカエルみたいな格好で動けなくなっちゃうのがいつもお決まりのシーンだった。
 大きなお腹の魔界のボスが馬乗りになって、桃色レンジャーの足首を掴んで股を広げさせるシーン。
 真っ赤なパンティーが丸見えになっちゃてた。
 それもレースのひらひら模様のパンティーだ。
 小学生の時は見てもなんだかわからなかったけど、あれって今思い出してみると相当エッチなシーンだったんだ。
 そのあと悪者達に捕まって縛られて吊されて鞭で打たれたりするシーンも必ずあったけど、この塾長がその役を全部やってたみたい。
 鞭で打たれるたびに桃色レンジャーが身体を捩って叫び声をあげ、とうとう最後には泣き出す場面は今でも目に焼き付いて離れない。
 そう言えばさっき道場でやってた「特別最終発声」で女の子達が出してた声もあのときの桃色レンジャーの叫び声とそっくり。
 それにかならず最後には「何でも言うことを聞きますからもう許して下さい」という台詞があったけど今になってやっと意味が分かった。
 塾長の言ってた「調教」ってそうゆう事だったんだ。
「大人しく商売するんだな」と魔界のボスに脅されて桃色レンジャーが肩を震わせて泣きじゃくるのも今思うと納得できる。
 魔界のボスの膝の上に桃色レンジャーが足を広げてまたがった格好で抱きしめられちゃうシーンもあった。
 子供向けの番組にしてはどう考えてもエッチすぎる。
 お母さんから見ちゃいけませんと言われるのも当たり前の番組だったんだ。

 塾長は少し息を整えてから、ゆっくりとした足取りで歩みよってきた。
 両足をすこし広げて胸を張って立つと「君たち覚えてるかな、魔界ドリンクのコマーシャルを」と言って塾長が胸の前で大きく手を回してポーズをとった。
 桃色レンジャーは胸が大きくて、胸を前に突き出すようなそのポーズは魔界ドリンクのコマーシャルの場面そのままだ。
「魔界ドリーーンク、一発ーーーつ、、、奥までーー、、最高ーー」とかけ声をかけながら塾長が机の上に置いてあるドリンク剤の蓋を捻って一気に飲み込んだ。
 そのドリンク剤は彩香ちゃんが大脳機能生理学研究室であの藪小路先生から渡されたドリンク剤だ。
 さっきマネージャーが塾長に渡したあと、そのまま机の上に載ってたのを塾長は覚えてないらしい。
 ドリンク剤を飲んだ後に塾長がドリンク剤の瓶を胸の前に抱えてぴょんと飛び上がって宙返りをした。
 テレビのコマーシャルではミニのワンピースの下から真っ赤なパンティーが見えちゃうので男の子にも人気のコマーシャルだった。
 床に足をついて「あ、はっはあ、気持ちよくて、もういやーん」と塾長が大笑いしたあとドリンク剤の瓶を股間に押しつけて最後のポーズをとった。
 顔をあげてもう一度決めのボーズを取ろうとしたときふと塾長の身体が揺れた。
「いや、このドリンク剤は効くね」と塾長が言った途端に、今度は塾長の身体がくねくねと動いた。
 ドリンク剤の瓶を持つ手が股間から離れずに、瓶を握りしめたまま足が震えてる。
「あん、だめえ、もういやーん」と塾長が小さく呟きながら小刻みに身体を震わせはじめた。
 そのまま床にしゃがみ込むと、股を開いて膝を立てた姿勢で何度も頭を仰け反らせて「あ、ああぁん」と喘ぎだした。
 さっき道場で練習生の女の子達がやってたのと「特別最終発声」よりもまだ変な感じの声だ。
 江実矢君が縛られた縄を自分で解いて立ち上がると、彩香ちゃんと有紀の縄も解いた。
 彩香ちゃんが塾長の後ろに回り込んで、両脇をくすぐりながら撫で上げてみた。
「あ、ああ、んだめー、感じちゃううん、もういやーん」と塾長が変な声を出して身体を捩ると今度は泣き出した。
「もういやーん」という台詞は虹色魔界戦隊で桃色レンジャーが番組の最後で口にする決め台詞。
 彩香ちゃんがドリンク剤の瓶を塾長の手から取り上げようとひっぱたけど、塾長はしっかりとドリンク剤の瓶を握りしめて手を離さない。
 股間にドリンク剤の瓶を押しつけたまま、塾長のあごが半分開いて口からよだれを垂らしてる。
 なんで急に塾長がこんなに変に成っちゃったのか見当もつかない。
「ねえ、有紀ちゃん、あのドリンク剤は女にしか効かないって藪小路先生いってたわよね」
「女の脳に直接作用して、感じちゃう身体になっちゃうって話しよね」
「もしかしてこの塾長、身体は男だけど、脳は女なんじゃないのかしらね」と彩香ちゃんに言われて確かにそうかもしれないと有紀も思った。
「ねえ、ちょっと手伝って」と言って彩香ちゃんが塾長のズボンのベルトを外すと、江実矢君がズボンを引っ張って脱がせた。
 ぴっちぴちのきついズボンは脱がしにくくて大変だったけど脱がしてみると三人は目を丸くした。
 ズボンの下は真っ赤な女物のパンティーを履いてる。
 それもレース模様がいっぱいついたフリフリのお色気パンティー。
 こんなパンティーは彩香ちゃんのママだって履いたりしない。
 よく見ると、あの「虹色魔界戦隊」の桃色レンジャーがいつも履いてたパンティーだ。
「お願いゆるして」と塾長が女みたいな声で泣き出すのを見て「やっぱり塾長は身体は男だけど、脳みそは女なのよ、やっぱりそうよ」と彩香ちゃんがため息をついた。
 急に彩香ちゃんが、胸のブラジャーに押し込んで隠してあったバイオニックパンティーを取りだした。
「ねえ、もしかしてこれも効くかもしれないわよね」と彩香ちゃんに言われて確かにそうかもしれないと有紀も思った。
 あのドリンク剤を飲んでこのバイオニックパンティーを履かされたらどんな女でも天国まで飛ばされちゃうって教授が言ってた。
 江実矢君にも手伝ってもらって、塾長の真っ赤なパンティーの上からバイオニックパンティーを履かせると、彩香ちゃんがスイッチを入れてみた。
 すぐに塾長の腰が小刻みに震えだした。
 彩香ちゃんがスイッチを操作してだんだんと強くすると、信じられない光景が目の前で起きた。
「ああん、いっちゃう、イクーーー」と塾長が叫ぶと体中が震え続けてもう止まらない。
 身体ごと仰け反って上下に揺れながら身体が中に浮くとまたドシンと落ちては震えて続けてる。
 彩香ちゃんは目を丸くして塾長の様子を見てるけど、よっぽど面白いと思ったのかスイッチを何度も強くしたり弱くしたりを繰り返してる。
 とうとう塾長の身体が引きつって止まらなくなって、失神してしまった。
 三日後のオーディションには、映画会社の偉い人も集まったけど、無事に江実矢君が選ばれた。
 他にも彩香ちゃんと有紀もちょい役をもらった。
 塾長には彩香ちゃんと有紀の出番も増やしてもらうように頼んでおいた。
 もちろん塾長が彩香ちゃんに逆らえる訳はない。
 塾長はバイオニックパンティーをいつも履かされていて、彩香ちゃんに一言でも逆らったら彩香ちゃんがリモコンのスイッチを入れる約束になってる。

                     完

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