期日 2009年4月12日(日)
村杉温泉から、国道290号線を北に向かって車を走らせる。月岡温泉の分岐から少し進んで、荒川川にかかる橋を渡ったところで、右折して剣龍峡に向かう。剣龍峡には、荒川山の剣龍峡登山口がある。天候は晴れ、春霞がかかっているが、雨の心配はまったくない。
2009年総会登山として、この山を選んだ。参加者は、岡村、唐木、本田、渡辺(富)、渡辺(正)の5名である。幸い、車が4台あるので、登山口と下山口にそれぞれ2台ずつ配車する。単独行だとそうはいかない。花の木平に下山した後、剣龍峡まで、約40分の林道を歩きがある。
剣龍峡登山口からロープがつけられた急な斜面を登り越えると、奥の院の祠がある小広場に着く。ここまでは、山の神の参拝路だったのだろう。
ここからは、しばらく、ゆるやかな登りが続く。最初の広場を過ぎ、さらに、進むと、スズメノ口の広場に着く。蒲原平野方面の展望が良い。
この時期(4月12日)イワウチワの薄いピンクの花が登山道を彩り始める。イワウチワの花は、この先、絶えることがない。
稜線に出て、左に曲がりこむと、樹木の丈も低くなり、左手に雪をまとった二王子岳が見えてくる。標高540mの焼山のピークに出ると、360度の大パノラマとなり、前方には、雪を着けた金鉢山の大きな姿が立ち上がる。右斜面に落差の大きい滝がかかっている。
ここまで来ると、金鉢山の前に谷があって、直接は登れないことわかる。登山道は一旦下って、左(東)に延びる低い尾根をたどる。尾根には、見事なブナの自然林があり、下草に、イワウチワのすばらしい群落が続く。
荒川山の直下に堀切(分水嶺)と名づけられた水場がある。この水場は、その名前が示すように、折居川の上流から流れてきた水が二手に分かれ、その流れの一つが尾根を横切って、荒川側に落ちている珍しいつくりになっている。ここで、水を補給する。
アルミの梯子で沢の左岸を登り、尾根を登りつめると、やがて、このルートの最高峰630mの荒川山に着く。登山口から約2時間30分。地形的にみると、ここで、境界尾根が主稜とドッキングしたことになる。荒川山は通称「コマタ」と呼ばれており、天然杉に囲まれた静かな場所である。ここで初めて単独の登山者に会った。
山頂から金鉢山に続く尾根にかなりはっきりとした切り開きがある。いずれ、縦走路として脚光を浴びる日が近いようだ。
左にのびる急な尾根を下ると、突然、展望が開け、正面にハリ沢源頭の白いガレ場が現れる。ここは、左側が切れたヤセ尾根で、本コース中、最も危険な箇所である。その代わりに背後の荒川山や焼山の展望が良く、反対(東)側の蒜場山も見える。
道は比較的平坦となり、北に向かって進み、やがて、「穴マクリ」展望台(590m)に出る。ここは、加治川を越えて、二王子岳や焼峰山、飯豊連峰の大展望がある。ここで、私たちを頂上で追い越した登山者が昼食を食べていた。日曜日だというのに、この山に男だけが7人。この静けさはどういうことだろう。登山ブームは限られた山だけのようだ。
穴マクリの下りで、はじめて残雪を踏む。1週間続いた好天気で、山の雪もすっかり融けてしまった。
道は馬蹄形に周回する形で、林道に向かって尾根を下るように作られている。しかし、下降点にたどり着くまでに、小さな起伏がいくつもあって、案外手間取る。花ノ木平を過ぎ、上藤沢を通過して、ようやく樋状の下りとなり、やがて、前方が大きく開けて、花ノ木平登山口に出る。登山口のそばの駐車スペースには、私たちの車が温かく出迎えてくれた。山頂から約1時間30分の行程だった。