小野岳-小野観音コース

  小野岳(1383m)は、会津盆地を囲む山並みの南端に位置し、阿賀川を挟んで大戸岳(1416m)と相対している。湯野上温泉から見るとお椀を伏せたような形で大きくそびえている。
  小野岳に登るには、二つのルートがある。北面の大内宿の登山口から登れば、約1時間半でわけなく頂上に達するが、南面の小野観音から直登すれば、約2時間、かなりハードなコースになる。
  この山の魅力は、江戸時代の宿場の町並みが保存されている大内の宿場町の雰囲気を味わいながら、合わせて原生林の中の静かな山旅を楽しむことができることにある。周辺の温泉で汗を流せるのも楽しい。
  今回は、湯野上温泉の小野観音堂から、この山に登った。国道121号を小野川にかかる橋の前で右折すると、すぐに小野観音堂に向かう道の入り口がある。小野観音堂の手前には、かなり広い駐車場がある。観音堂を参拝する人たちのために用意されたものだろう。観音堂の左側の林道に入ると、登山道の標識がある。杉林の中を緩やかに登ると、約10分で小さな峠に出、右に曲がって、美しい雑木林の山腹をしばらくたどると、右手に登山道入り口の標識が現れる。ここからが、小野岳登山の始まりである。
小野岳山頂の写真
  この山の南面には、深い谷が刻まれていない。はっきりとした尾根がないから、登山道は山の斜面をジグザグに登ることになる。お碗を伏せた形から予想されるように、急な登りがたるむことなく続き、頂上に近づくと、ようやく傾斜がゆるくなる。山全体が深い森に覆われているので、途中で頂上を望める場所はない。
  登山口から約30分は、植林された杉林の中のジグザグの急登である。杉林が切れると、ブナやミズナラの原生林になる。栗の木も多く、この時期(10月中旬)登山道のいたるところに栗のイガが散乱していた。
  さらに約30分登ると、ようやく傾斜もゆるくなって、広々とした頂上の一角に着く。頂上らしいピークがどこにあるのかさっぱりわからない。森を抜け、草を掻き分けながら右に回り込むように先に進むと、ダケカンバの林が現れ、最後に前方が明るくなって、ひょっこりと頂上の分岐に出る。右の道をたどれば、三角点の小広場に出て行き止まり、左の道を行けば、すぐ頂上で、石の祠があり、毎年の山開きの登山者数を書いた看板が並んでいる。西側が開けていて、大戸岳が大きく見える。この日は、かすみがかかっていて、遠方の山をのぞむことは不可能だった。
  南から大内ルートの登山道が上がってきている。そちらの方の利用者が多いのだろう、よく踏まれている。私が登ったときには、二組の登山者が頂上にいたが、いずれも大内ルートから来た登山者だった。途中で栗を拾い、ヌメリスギタケを摘みながらの下山は楽しく、登り以上に時間がかかった。

■上の写真;小野岳山頂    (Ryoji Honda)

 関連する写真

小野岳の写真 小野岳の写真 小野岳の写真

トップに戻る

山の記録に戻る

山のよもやま話