胎内川と加治川によって、その両端をはさまれた櫛形山脈は、全長約13kmで、地元では、日本一短い山脈と言っている。櫛形山脈の最高峰の櫛形山(568m)に登るには、関沢ルートの大沢駐車場から登るのがもっともポピュラーで、約1時間で縦走路に着く。
5年前に大沢駐車場から、大沢尾根コースのほかに、新しいコース(中ノ沢尾根コース)が作られたという話を聞いた。さらに、中ノ沢にできた森林公園から、新しい登山道ができ、それが、新コースの途中にドッキングするという。すなわち、関沢から櫛形山に登るには、以前からある大沢尾根コースのほかに、中ノ沢尾根コース、山ノ神コース、要害山コースの4つがありことがわかった。先週の中ノ沢尾根コースに引き続いて、今回(3月2日)は、森林公園から要害山コースを登ることにした。
国道7号線、胎内市中条関沢交差点から、右折して、山側に入り、2kmほど進むと森林公園との分岐点に着く(標識あり)。左の道に入ると、すぐ右側に駐車場がある。20台ほどの車が駐車できそうだ。前方に整備された森林公園の施設が見えてくる。貯水池の背後に芝生が広がり、芝生の小高いところに管理棟とトイレがある。この時期、管理棟は閉鎖されていた。
要害山コースは管理棟の後ろにある遊歩道から始まる。遊歩道は山腹を巻きながら、尾根に向かって伸びている。尾根上に出ると、貯水池の方から登ってきた遊歩道と一緒になる。ここには、立派な木製の展望台があり、そこから中条の町並みがよく見える。森林公園に来た家族連れは、ここで満足して、我々が登ってきた道を下るのだろう。

しかし、櫛形山に登るハイカーは、ここから右(東)に伸びる尾根を登ることになる。落葉樹が主体の明るい尾根道は、緩急を繰り返しながら、次第に高度を上げていく。分岐点から約30分で、要害山のピークに着く。ここがほぼ中間点にあたるところで、樹木に囲まれた静かな広場になっており、中央に、市ノ沢城跡の標識がある。北側が開け、中条町の町並みがよく見える。左手に市ノ沢に下りる道がある。この道は、一旦沢に下りたのち、登り返して、第3の分岐点で中ノ沢尾根に突き上げるはずだ。
直進する登山道は、城址の真下で明らかに人の手になったと思われる急な溝(堀)を越える。尾根沿いにしばらく登ると、中ノ沢尾根(山の神)登山道に合流する。左の尾根道を登ると、やがて、展望の良い尾根上の一角に出る。ここが中ノ沢尾根の第3の分岐で、左手から急な登山道が登ってくる。これが、要害山で分岐した市ノ沢コースだろう。
傾斜がいくらかゆるやかになり、やがてブナの林が現れるようになると、山脈の縦走路は近い。林床には、イワウチワの葉が多く、開花時期は見事だろう。登山口から約1時間の登りで、櫛形山縦走路の1ピークに着く。ここは「タカツムリ城跡」と呼ばれているピークである。ここで一休みして、位置を確認する。
分岐点で、縦走路を右(南)にとり、最高峰の櫛形山を目指す。左(北)方向は、鳥坂山に続く縦走路である。一旦下って、鞍部から急な尾根を登り返す。
約15分で、傾斜がゆるみ、やがて、櫛形山山頂に到着する。頂上の広場にはベンチが置かれており、絶好の休み場所になっている。東の方向が開け、朝日連峰、飯豊連峰、二王子岳のすばらしい展望が広がっている。
櫛形山からは、いろいろな選択肢が考えられる。大沢尾根をくだって、大沢駐車場に戻っても良いが、駐車場から、山の神までの登り返しがある。したがって、頂上から「タカツムリ城跡」まで戻り、中ノ沢尾根を下って、1番目の分岐点から、山の神を経由して、森林公園へ下った方よいだろう。ただし、登山口から森林公園まで約10分の林道歩きがある。
新しいコースのおかげで、周回コースが取れるようになり、櫛形山登山も大変変化のあるもになった。その日の天候や体力、気分にあった周回コ−スをとるとよいだろう。(2007年3月2日)