白根山に新しい登山道ができたことは、八木鼻の駐車場にあるトッレキンッグガイドの看板を見て知った。大谷地から白根山頂まで3時間とある。国土地理院の5万分の1の地図を見ると、沢(親沢)沿いに林道があり、その先に破線で道が示されている。しかし、新しく作られた登山道が沢沿いにあるとは到底思えない。
そうこうしているうちに、2006年の新潟県山岳協会の親睦登山が10月29日この山で行われた。加えて、2007年5月、佐渡汽船の親睦登山に参加したおり、この山に登ったことのある岡本明氏から有益な情報をいただいた。
国道289号線を笠堀ダムに向かっていくと、大谷地の集落を過ぎた先に、会越産業の作業場がある。そこで左折して、作業場を抜けると、親沢林道の入り口がある。林道入り口には、支柱に鎖が取り付けられているので、車は入れない。ゲートの前の広場に車を止める。
地図上の実線が破線に変わるあたり、約20分の林道歩きで、道の左側に登山口の標識を見つける。道には、草が被っていて、不安な気持ちになる。
小沢沿いにひと登りしたところで、小沢を横断して、右側の尾根に取り付く。なお、この時期(6月)この付近にはヒルが生息いるので、腰を下ろして休んではいけない。
尾根に入ると、登山道は明瞭となって、もう不安になることはない。10分の登りで、「山ノ神」に到着。新しい標識が立っている。
登山道は、昔からあった登山道を整備したものらしく、小さな蛇行を繰り返しながら、急な尾根を登っていく。長いけれども、案外登りやすい道である。約40分の登りで、稜線上に出る。右(西)方向に向きを変え、尾根に沿って、ゆるやかな登りが続き、やがて、「熊狩りの眺め場」に着く。ここにも、新しい標識がある。北面が開け、駒出川を挟んで、粟ケ岳が雄大な姿を現す。北西方向には、端正な袴腰山が頭を持ち上げ、その先に弥彦山がうっすらと見える。白根山が、登山道の先に、始めて姿を現す。
この先も、登り下りの少ない尾根歩きが638mのピークまで続く。途中、痩せた岩稜帯の通過もあり、それだけに、ところところで、眺めのよいところがあり、快適な道である。南方向には、烏帽子岳が岩壁をまとった荒々しい姿を見せ、その向こうに、残雪をつけた守門岳が光っている。端正なピラミッドの連なりは、光明山である。
638mのピークも北面の眺めが良く、一本岳の鋭鋒を従えた粟ケ岳の姿が一層大きくなって、迫力を増す。原生林に覆われた白根山が大きく目の前で立ちはだかる。
ここからが登りの正念場で、前白根を目指して原生林の中、一本調子の急登が続く。約30分で登りきると、そこはまだ「前白根」で、ここにも新しい標識がある。真の山頂は、まだまだ、その先で、約20分はかかる。しかし、急な登りは終わったので、足取りは軽い。
白根山の山頂の中央には、三角点があり、その周りは、広く刈り払われているので、360度の展望が広がる。東には、初めて川内山塊の両巨頭の矢筈岳と青里岳が姿を見せる。北の粟ケ岳、南の守門岳が見えるのもここだけである。粟ケ岳と青里岳の間には、名前の知らない川内の山々が並んでいる。
すばらしい眺めを堪能しながら、ゆっくり昼食をとる。南の尾根に粗い刈り払いがあるが、入らない方が無難である。来た道を忠実に戻る。途中、ワラビの収穫もあった。家について、着替えをしたら、ふくらはぎにヒルに吸われた血の痕が残っていた。
■上の写真 : 白根山頂、青里岳(左)と矢筈岳(右) (Ryoji Honda)

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