標高の低い山(482m)ではあるが、弥彦山、国上山と並んで、蒲原平野にそびえ、三山を作っている。海岸道路を通れば、新潟市からわずか30分で登山口に到着する。そのアクセスの良さで、四季を問わず、ベテランからハイカーまで多くの登山者を集めている。
角田山の南から北西の斜面は、山野草の宝庫である。春一番に顔を出すユキワリソウをはじめ、イチリンソウ、カタクリ、イカリソウなどの群落が斜面を埋めつくす。
海抜0mの海岸の波打ち際から登り始める灯台コースは、日本海を望む広大な展望とダイナミックな岩稜登りがあって、もっとも手ごたえのあるコースである。
浜茶屋の間を通り抜け、砂浜に下りると、灯台に通じる急な階段が岩場の上に伸びている。北西の季節風の影響を受けて、階段の一部は風化して崩れかかっている。階段の手すりが傾いているところもあって、小学校の遠足で、足のすくんでいる子供たちの姿を見かけたこともあった。
最近、シーサイドラインのトンネルから抜けたところに、灯台尾根に登る安全な道が作られた。これからはその道を利用するのが正規のルートになるだろう。
灯台から最初のピークまで、やせた尾根の上を行く。急な箇所には階段が作られている。木立を抜けると、突然眼の前が開け、明るい岩稜の稜線が現れる。左手に、カッタン岩を望み、その奥になだらかな角田山の山頂が見える。
鞍部まで下ると、左手の沢から上がってくる道がある。急なピークの登り下りを避けて、ここから登ってくる登山者も多い。鞍部から次のピークまで、がらがらした岩稜が続き、角田山随一のアルペン的な登りとなる。
岩稜帯を過ぎ、林に入ると、急な階段の登りとなる。登りきったピークが梨の木平で、日本海の展望も良く、一息入れるとよいだろう。春になると、この先の林の中に、すばらしい雪割草やカタクリの群落が現れる。緩急を繰り返しながら尾根を進むと、右側から手入れの行き届かない小浜コースが合流する。笹薮の山道を進めば、やがて五ケ峠からくる主稜につながる。ここまで登山口から約1時間の行程である。
分岐点で左に折れ、三望避難小屋を経て直進すれば、やがて三望平に着く。少し下って、新しく作られた木道をたどると、約10分で角田山の山頂に至る。山頂は広く、避難小屋と銅像があり、園地となっており、いつも登山者で賑わっている。
ここまで来たのなら、少し足を伸ばして、表登山道稲島コースの観音堂まで下ってみよう。東面に広大な越後平野が広がり、その先に越後の名だたる山の勢ぞろい、思わず息をのむことだろう。
山の写真を撮るなら、同じ(灯台)コースを下山することをお勧めする。佐渡ケ島を見ながら、大海原めがけての下りは、高度感満点で、日本海に突っ込むようである。午前と午後とでは、尾根を境に光の影のつきかたが違うので、感じの違う写真がとれる。(2007,11,29)