2008年5月24日の新潟日報旅行社のツアーに参加して、四阿山に登った。菅平牧場から中尾根を登り、パルコール嬬恋スキー場の山頂駅に下るというものであった。
菅平高原を引き立てるものがあるとすれば、南端にある四阿山(2354m)と北端にある根子岳(2207m)であろう。このツアーでは、根子岳に行けなかったことが心残りだった。
2008年7月19日(土)梅雨明けの好天を狙って、日帰りで、四阿山と根子岳を縦走することにした。新潟市から、車で行って、その日のうちに帰るのは、いささかきつい。
それを可能にしたのが長野新幹線である。新潟発6時3分の上越新幹線に乗って、高崎で長野新幹線に乗り換えると、上田には7時52分に到着する。上田からは、自家用車で行ったつもりで、タクシーを利用すると、終点の菅平牧場駐車場には、8時45分に着いた。早速、身支度を整え、出発する。
右の作業道を少し行くと、左手に四阿山の登山口がある。小川を渡り、四阿山から西に伸びる尾根(中尾根)に取り付く。シラカバの多い明るいゆるやかな尾根をたどると、約1時間で、小四阿のピーク(1917m)に着く。四方が開け、右手には、烏帽子岳、湯の丸山の稜線が見え、左手には、どっしりとした根子岳の姿がある。
展望の良い岩尾根になると、その先に中四阿の岩の尖頭(2106m)が見える。登山道はピークを避けるようにつけられているが、できたら、ピークの岩の上に立ってみるといいだろう。2,3人しか立てないが、山頂からはすばらしい展望が広がる。特に、至近距離になった四阿山と根子岳の姿が雄大である。
中四阿から少し下って、樹林帯の中を登り返すと、開けた平坦な草原に出る。その中央に、根子岳の分岐点がある。直進する道は、四阿山の頂上に行く道であり、左の道が根子岳に続く道である。ここで、ザックを置いて、四阿山まで往復する。昼食後、根子岳の縦走路に入り、草原の末端まで行くと、これから登る根子岳の展望が開ける。
ここから道は樹林帯の中の急な下りとなり、ところどころ滑りやすいところがあって、神経を使う。次第に、樹林がまばらになり、傾斜がゆるむと、ササが一面敷きつめられたような鞍部(十ケ原)に出る。広々としたササの絨毯といった雰囲気で、非常に気分の良いところだ。
登山道はササの中を、ゆっくり傾斜を増し登っていく。道が岩稜帯に変わり、大きな岩(屏風岩)の横を抜けると、ひと登りで根子岳の山頂に着く。
広い山頂には、祠や展望盤が置かれており、展望が良い。特に、浅間山から、烏帽子岳につながる山なみとその背後に見える八ケ岳連峰の展望が印象的である。
下山路は、菅平高原に向かってなだらかなスロープを下る。石ころだらけの歩きにくい道だ。道の両脇には、いろいろな高山植物が咲いている。ササと丈の低い潅木の斜面が終わると、ダケカンバの樹林帯となり、まもなく牧場の有刺鉄線の柵が現れ、柵の向こうには、草を食んでいる牛の姿が見える。駐車場のある登山口の前に出ると、そこには、管理事務所や売店があって、絞りたてのミルクやソフトクリームを売っている。
大半の人たちはここまで車で来ているので、バス停まで歩く人はほとんどいない。私の場合は、まっすぐ伸びた車道を下ることになる。しかし、途中から、歩行者専用の道になって快く歩くことができた。
登山口から約25分、16時に菅平高原ダボスのバス停に着く。バス停には、私以外の登山者はいなかった。昔なら、バス待ちをするハイカーの群れがいたはずなのに、などと感慨にふけっていると、16時30分の上田行きのバスがやってきた。案の上バスには、乗客は誰も乗っていなかった。時代は大きく変わり、バスの利用者が激減しているのだ。採算がとれなので、バスの本数は減って、自家用車やツアー以外のハイカーにとって、ますます不便になった。
バスは、17時25分に上田駅に着き、17時40分発の東京行「あさま546号」に乗ることができた。高崎で上越新幹線に乗り換え、新潟駅には19時57分に着いた。今回は日帰りで、菅平を代表する二つの山に登ることができ、とても満足だった。(2008年7月19日)
■上の写真;四阿山から見た根子岳 (Ryoji Honda)

関連する写真