蒜場山

  2008年8月6日付けで、下越山岳会藤井三郎会長の「蒜場山・二王子岳標柱設置完了のお知らせ」というメールが転送されてきました。
  蒜場山は飯豊連峰の大日岳から伸びる長大な尾根の末端にある雄峰で、加治川越しに望む飯豊連峰の景観のすばらしさが評判になっていました。平成9年、下越山岳会によって登山道が開かれ、米平新道と名づけられました。それ以来、この山には多くの一般登山者が訪れるようになりました。私も、平成9年(1997年)の秋と次の年春、合わせて3回この山に登りました。その後、加治川ダムへの道路閉鎖があり、また、この山の登りの厳しさを敬遠して、すっかりご無沙汰していました。
  2008年8月27日、久しぶりに晴れた夏の日、設置された新しい標柱を見るため、この山を目指ました。7時30分に加治川ダムの駐車場に着くと、登山者のものと思われる車は見当たりませんでした。30度を越すこの時期に、標高の低いこの山を目指す登山者は少ないようです。
  ダムの堰堤を渡ると、すぐ平成9年に建てられた黒御影石の米平新道の表示があります。階段状に整備された急な斜面を20分も登ると、短い岩稜があり、樹木が切れて、左右に焼峰と爼倉山が見えます。この角度からみる爼倉山は前面に切り立った岩壁をまとい、その間を深い谷が影を落として、迫力のある眺めです。
  林の中をしばらく緩登すると、前方の藪の中から猿が3匹現れました。着かず離れずの状態が涸れた沢の分岐まで続きました。やがて、標高734mの独標に着きます。
  さらに、ブナや杉の混じった林を登っていくと、前方が明るくなって、標高930mの岩岳の広場に着きます。ここが4合目で、ダムから約2時間の行程です。前面の樹木が伐採されていて、これから登る烏帽子岩や蒜場山の全容が見えます。一旦左(東)に曲がり、再び右に折れて、鞍部まで下って、登り返えし、再び最低鞍部まで下ります。最初の鞍部の周辺は美しいブナの林になっています。やがて、天然杉の林となり、急登を続けると、低木をまとった岩稜帯となり、最後は鎖にすがって、標高1030mの烏帽子岩の上に出ます。360度の展望が開け、遠く五頭、菅名、白山、粟ケ岳とつらなる山なみが夏の光を受けキラキラと輝いています。
蒜場山の写真
  その先は、やせ尾根となり、正面に蒜場山を、背後に烏帽子岩の見ながら快適な登りとなります。再び、丈の低い林の中に入り、木の根が露出した道を登りますが、この道が案外長く、なかなか稜線に着きません。ようやく、傾斜がゆるむと、主稜の山伏山(1330m)に出ます。
  ここはすでに頂上の一角で、今まで見えなかった大日岳が稜線の右にその雄大な姿を現します。ここから見る大日岳は、二王子岳から見る巾広の姿と異なり、鋭いピラミッド形をしています。
  左方向(北東)に向きを変えて、丈の低い藪と笹の中に覆われた主稜を進みます。左右の展望を楽しみながら、小さなピ−クを越え、次のピークの傾斜した広場が標高1363mの蒜場山の山頂です。一等三角点の標石と真新しい黒御影石の山頂の標柱が立っていました。展望は大日岳を正面に飯豊の山々が間近に見えます。大日岳の右には、吾妻連峰、安達太良連峰、磐梯山が並んで見えます。
  岩岳から山頂まで2時間の行程です。下りは往路を忠実に戻りましたが、暑さと脱水症状で、すっかりばててしまい、休み休み時間をかけて下りました。(2008年8月27日)

■上の写真;蒜場山山頂に設置された新しい標柱    (Ryoji Honda)

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