荒涼とした尾根を散歩気分で約15分も進むと、主稜分岐の午の背に達する。安達太良山がぐんぐん近付き、稜線を行く登山者の姿がアリの行列のように見える。アリの行列かと思ったのは、小学生の遠足で、ツア−登山も一行もいる。
分岐点で、右に行けば、安達太良山、左に行けば、鉄山で、どちらもたいして時間はかからない。この山の銀座通りだけあって多くの登山者と行きかう。大半の登山者は東面のくろがね小屋かリフトの終点に下山するようだ。
歓声が飛び交うにぎやかな尾根を背後に、鉄山に登り、稜線を少し下れば、立派な避難小屋前に出る。ここは、主稜の箕輪山と胎内岩コースの分岐点になっている。
左(西)に折れて、胎内岩コースに入る。なだらかな砂礫の尾根が胎内岩まで続く。慎重に標識を見つけ、胎内岩をくぐりぬけると、沢の底に向かって、急な下りとなる。下にいくほど、植物は減り、荒涼とした火山の風景となる。灰色のザレ状の道なので、ルート確認は岩につけられたペンキ印に頼る。二股から、沢に沿って下ると、やがて作業小屋が見え、そのまま、沢沿いに下れば、やがて、白糸の滝駐車場に着く。船明神山から、ここまで、約3時間、鉄山避難小屋からは、誰にも会わない静かな登山になった。(2006年6月)
■上の写真;船明神から見た安達太良山 (Ryoji Honda)

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