妙見古参道は、一般にはほとんど知られていない古道です。昔は、多くの参拝者が登った道も大佐渡スカイラインの開通とともに、通る人もなく、埋もれた状態でした。最近になって地元の登山愛好者で作る「夕虹会」が妙見山の古参道を整備に乗り出しました。このコースの特徴は、あちこちに歴史の面影を見ることができることです。ユキワリソウなど山野草も豊富で、中腹には、奇妙な形をしたブナの林があり、深山、高山の雰囲気を味わうことができます。また、数ヶ所で展望に恵まれた場所があります。
佐渡汽船親睦登山では、今回(2009年)初めてこのコースの前半分をツアーの企画に取り入れました。今回、2009年3月31日に行なわれた第1回のツアーに参加しました。期待どおり、手垢のつかない島のすばらしい自然を満喫しました。
新潟港8:00発のジェットフォイルで佐渡に向かう。
バスは、両津港から国道350号線を通って、大佐渡スカイラインに入る。新保ダムの付近でスカイラインを離れ、両尾(むろお)林道入口へと向かう。ここでバスを下車し、林道をしばらく進むと、右側に登山道(妙見古参道)の入口を見る。古の参道だけにゆったりとした素直な登りである。ところどころ、溝のように切られた箇所がある。先週の寒気で、積雪があり、期待したユキワリソウはちらほら咲いているだけで、この先殆ど期待もてそうにもない。
今回の整備で、途中2箇所で樹木の切り開きがある。最初のビューポイントからは、国中平野と小佐渡の山なみが見え、2番目のビューポイントからは、レーダー塔建設中の妙見山と谷を挟んで南に延びる支稜ピークが見える。下の谷には、滝(黒滝)が落ちている。登山道は両尾山(むろおさん)(507m)の山頂を通らず、その左側を巻くように通過する。山頂の分岐にはテープの標識がある。山頂は、樹木に囲まれていて展望はない。
北西に向けてゆるやかに下ると、ブナの林が現れたあたりで、舗装道路に出る。林道地獄谷線である。雪がとけて路面が乾いている。ここで、早めの昼食をとる。
登山道の入口は林道を横断したところある。ここからは、いくらか急な登りとなり、積雪が多くなる。30分ほど登ると、丈の低い松がまばらに生えている状態となり、それを抜け出すと、雪に覆われた広場に出る。見返り坂(750m)と命名されているところである。振り返ると両尾山を前景にして、真野湾から、両津湾まで、国中平野のすばらしい展望が広がる。小佐渡山脈の上に、本土の山々がうっすら見える。見返り坂の広場を少し進むと、防衛道路を眺められるピークがあり、右方向に白く輝く金北山の姿が望める。
登山道は、広場から左に折れて、防衛道路に並行する形で、北に進む。この周辺は、奇妙な形をしたブナの大木が林立して、深山、高山の雰囲気が味わえる。
やがて、ザクザクした砂礫の平坦地に出る。ここが、最終目的地の天狗の休み場で、標高は765mである。真野湾が一望できる好展望地であるが、金北山は、妙見山の大きな姿に隠れて見えない。
ここから祓川に向かって下る。二股の流れがあり、左の美しい流れが祓川で、常に冷たい水が得られる。さら山腹を下ると、沢のトラバースに出会う。一旦沢の底まで下って、登り返す。今回は、この箇所の着雪状態が悪く、登り下りに大変苦労した。そのあとは、一転して素直な下りとなり、林道地獄谷線にひょっこり出る。左(東)に林道を進むと、やがて、両尾山の裏登山口に着く。われわれは、ここを起点に反時計周りに一周してきたことになる。
両尾山を登り返し、朝来た道を忠実に下る。あとは、登山口からバスの待つところまで、フキノトウを摘みながら林道両尾線をのんびり下るだけである。ゆっくりペースで約6時間かかった。(2009,3,31)