月山は、湯殿山、羽黒山とともに、出羽三山の一つであり、その主峰でもある。古くから、修験道の山として知られ、今でも白装束の登拝者の姿が見られる。
一方、月山は豊富な残雪を利用した夏スキーの山としても有名である。2000m近い標高(1980m)のもかかわらず、おだやかな山容で、高山植物に彩られる夏には、多くの登山者が訪れる。大半の登山者は日帰りだが、この山の本当の良さを味わうには、山頂の小屋で一泊し、山頂周辺を散策し、山の精気に浸るのがよいと思う。
登山口の姥沢まで車が入り、そこには、広い駐車場がある。駐車場から姥沢小屋の先の登山リフトまで約10分、リフトに乗れば、一気に森林限界を超えて、標高1500mの高台に立つ。
リフトの終点から、すぐに道は二つに分かれる。右は、斜面の右を巻きながら牛首に達する直登コースである。ゆるやかな登りであるが、途中、大きな雪渓が待ち構えている。
左は、展望の良い姥ケ岳に登って、稜線沿いに、牛首に達する稜線コースである。色とりどりの高山植物の咲く南斜面を登ると、頂上直下に雪田があり、それを越えれば、1670mの姥ケ岳の山頂である。頂上は広く、高山植物の咲き乱れる湿原になっている。前方の稜線の先には、なだらかな月山の山頂が望まれる。
ここから、ゆるやかに下ったところが金姥で、湯殿山コースが入ってくる。
次のピークが紫灯森であるが、登山道は、ピークを踏まず、右に巻いて、牛首の鞍部に至る。今まで下方に見えていた直登コースがここで合流する。
ここから岩の階段状の急な登りとなり、頂上直下の鍛冶小屋まで続く。眼下の展望と両側のお花畑に励まされながら、このコース中、最も苦しい登りを登りきる。鍛冶小屋を過ぎれば、山頂部まで一息だ。
山頂部は広く、お花畑になっている。登山道の両側には、ロープが張ってあり、登山者がむやみに入るのを制限している。山頂部には、立派な山頂小屋があり、そこから石畳の道が月山神社のある尖ったピークに続いている。月山神社の奥の院に行くには、500円の拝観料が必要である。
月山の三角点は、本殿の後ろにあり、そこに行くには、神社の手前で右に行き、弥陀ガ原コースに入り、雪渓の手前で左の踏み跡を登る。清潔で気持ちの良い場所であり、なによりも料金のいらないのがうれしい。(2003,8月)