田代山、帝釈山(福島県)

期日 2003年10月5日(日)

  田代山(1926m)は、帝釈山脈の西部にあり、山頂部が広い湿原になっている。帝釈山(2060m)は、田代山の南西部2kmのところにあり、帝釈山脈の盟主である。山頂部の近くまで、原生林に覆われているが、山頂部は明るく、1等三角点があり、展望の良い山である。このまったく性格の異なる二つの山を結ぶ縦走路は、変化があって、登山者の間で人気が高い。加えて、スーパー林道田代線が開通して、アクセスが良くなり、多くのハイカーがここを訪れるようになった。
  今回の秋の定例山行は、美しい秋の紅葉を求めてこの山に登った。参加者は、増子、唐木、渡辺、石黒、西巻、本田の6名である。
  10月4日、我々は三々五々、山麓のひなびた湯の花温泉の民宿「山楽」に集まった。
  10月5日(日)前日の雨もあがって、絶好の天気となった。前日の盛大な「天気まつり」が天に届いたに相違ない。
2台の車に分乗して、標高1390mの上の猿倉登山口に向かった。大型バスも通れそうな、立派な林道で、登山口には、かなり広い駐車場があった。ここが満杯なら、下にも駐車できる広場があった。
  登山口から、沢沿いに登って尾根に出たところで、このルート唯一の水場があった。また、ここは、下の駐車場から登ってくる登山道(あまり歩かれていない)の合流点でもあった。
  しばらくは、緩急を繰り返しながら、シラカバやダケカンバの混じった広葉樹の林の道を登った。
  途中、若い女性の二人組に追い抜かれた。山の中で、若い女性に出会えるとは、うれしい限りであるが、彼女達の眼から見れば、古武士のような男だけの集団は異様に思えたかもしれない。
  やがて、コメツガやシラビソの樹林帯が現れるようになると、登りはゆるやかになり、突然、小田代の湿原に出た。前方に、まだら模様の田代山の一部が見える。
  湿原の中央で、木道は二分するが、左の道が田代山の登山道である。急斜面の道をジグザグに登ると、突然前方が明るくなって、テーブル状に広がる田代山湿原の一角に飛び出た。左手には、女峰山など日光の山々、右手の湿原の先には、初冠雪をつけた会津駒ガ岳が見えた。昨夜の雨は、標高が2000mを越えたあたりで、雪に変わったらしい。
田代湿原の写真
  湿原に延びる木道を行くと、右に弘法池と呼ばれる池塘が現れた。ここは、木賊温泉からの木道の合流点しである。左の木道を進み、コメツガやシラビソの低木の間を通り抜けると、再び明るい湿原となった。針葉樹の緑と草もみじの黄色にドウダンツツジの赤色が映えて、すばらしい景観である。不思議なことに、湿原のどこからも帝釈山の姿を見ることはできない。
  樹林帯に入ると、すぐ田代山避難小屋があった。この小屋は弘法大師堂とも呼ばれ、高床式の立派なもので、中には、弘法大師像が祭ってあった。
  ここで、帝釈山から縦走してきた男性の登山者に出会った。彼は、檜枝俣から栗山村に通ずる馬坂林道から登ってきたということだ。登山口の馬坂峠の標高は1780mで、そこから、わずか0.9km,1時間で帝釈山に到着するという。ここにも、開発の手が伸び、秘境も日帰りの山と化していた。
  帝釈山へは、小屋の横を通り、急斜面の針葉樹林の道を下って行く。ときどき、樹間から、紅葉に彩られた帝釈山の姿が見えた。最初のピークは、右斜面をトラバースする。一旦鞍部に出て、尾根上の水平な道をたどるが、ぬかるんでいて歩きづらい。
  途中で、女性の声が響いて、しばらくして、20人くらいのツアー登山者とすれ違った。どうやら、馬坂峠から、猿倉登山口まで縦走するようである。
  最後に、真っ赤に色づいたカエデやツツジの急斜面を立ち木や岩角につかまりながら登り切ると、帝釈山の頂上だった。頂上は、明るく展望が良く、今まで見えなかった燧ガ岳や至仏山が見えてきた。燧ガ岳の頂上部は、雲でさえぎられてよく見えなかったが、天の恵みか、昼食をとっている間に、雲がとれて全身をあますことなくさらけだした。
  西方には、那須連山や高原山が、北方には、小さく御神楽岳や粟ガ岳のピークが見えた。直進する道は、馬坂峠に下りる道のようである。馬坂林道は頂上からも俯瞰できた。
  われわれ自家用車族は、またもと来た道を忠実に戻るしかない。登ると同じく位の時間をかけて田代山まで戻った。そこからは、宿に予約しておいた3時の「生そば」に間に合うよう一目算に下山した。登山口の駐車場には、案の定大型バス2台が団体登山者を待っていた。(文責 本田)
[コースタイム]
  宿6:45―猿倉登山口7:30―水場分岐7:45―小田代8:50―田代湿原木賊分岐9:20―
  田代避難小屋9:40―帝釈山11:12(昼食)−同発12:00−田代山避難小屋13:15―小田代13:50―
  猿倉登山口14:45―宿15:15

 関連する写真

田代湿原1 田代湿原2

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