大嵐山(福島県)

期日 2005年10月2日(日)

  大嵐山(おおあれやま)は、会津の名湯の花温泉の近くにある1635mの山である。湯の花温泉からは手前にある湯の倉山に隠れて、その山頂を見ることはできないが、富士山に似た山容をしているということである。山腹は手付かずの原生林に覆われ、静けさと奥行きの深さを味わえる秀峰である。
  2005年新潟県高体連シニア山の会の秋の定例山行は、この山を選んだ。
  10月1日(土)10名の会員が自家用車で三々五々、湯の花温泉民宿「山楽」に集まった。久しぶりの再会に、その日の夜の懇親会は大いに盛り上がった。気がかりは、明日の雨という天気予報だけである。
次の日の朝、天気は曇、雲間から、ところどころ、青空が出ていた。雨の降る様子はなく、超ラッキーである。
  6時に朝食。6時40分、2台の車に分乗して、宿を出発した。湯の花温泉の道標から、草むした細い林道が登山口まで延びていた。車なら、約5分の距離のところが終点で、そこには、車が5台ほど止まれる広場があった。
  身支度を整え、7時に出発。登山道は、沢(滝沢)沿いに、植林された杉やカラマツ林の中を緩やかに登っていた。沢を最初に渡る地点に、湯の倉山(尾根コース)の分岐があった。尾根コースをとるハイカーの数は少ないと見えて、心細いようなふみ跡が、右の斜面についていた。この道は、途中で、再び、沢コースに合流する。途中、飛び石伝いに何度か沢を渡り返したが、水量が少ないので、何の問題もなかった。

大嵐山の写真 大嵐山の写真

  沢を上り詰めていくと、やがて、見事なサワグルミ、トチの原生林となった。サワグルミは、樹形が端正で、まっすぐ伸び、見事な林を作っていた。林床には、緑豊かなシダがびっしりと生えていた。この山の第一の見所である。
  稜線直下の近くに大きなトチの切り株があり、その付近で、沢の水も枯れた。しだいに急な登りとなって、水のない沢筋を離れると、サワグルミは姿を消し、ブナの幼木の林になった。まもなく、湯の倉山コースが右から合流してきた。
  ここから、ジグザグの急な登りが、主稜の尾根まで、続いていた。主稜上で、ようやく樹間から、東面の景色が見えた。緩やかに、右に曲がり、尾根に沿って山頂を目指す。尾根には、ハクサンシャクナゲや実をつけたツバメオモトなどが目立った。今年の紅葉は遅く、ようやく木々の葉が色づき始めていた。
  全体的に東側が切れているヤセ尾根で、途中一箇所、足がかりののない岩場の下降があった。ここでは、岩場の右下に作られた巻き道を取った方が安全である。
  最後に山頂直下の急な尾根を登りきると、傾斜もゆるみ、その先に山頂の標識が見えた。我々のゆっくりペースで、10時到着、登山口から、約3時間の行程だった。
  山頂は南北に長く、360度の展望が楽しめた。この日は、西側(尾瀬)の山々の山頂部は雲に隠れて見えなかったが、帝釈山、田代山、日光連山、高原山、男鹿山塊、那須の山々、七ツ岳など奥会津の名だたる山々がよく見えた。
  下りは同一コースを下山したが、えぐられていない登山道は歩きやすく、ピッチもあがって約2時間で登山口に着いた。我々以外の登山者の姿はなく、まったく静かな山行を楽しめた。(■写真右上はサワグルミの林を行く、左下は山頂にて)

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